(前回からのつづき)
牛乳はカルシウムの宝庫ではない
ところで、一般的に牛乳には何よりもカルシュウムがたくさん含まれていると信じられている。日本人は欧米人に比べてカルシウム不足。だから牛乳で骨を強くしよう、という強い思い込みがある。これが牛乳神話の一端を担う大きな要因となっている。ところが実は全く逆なのである。
世界32カ国で一斉に同じ方法で、24時間 尿をとってカルシュウムの吸収を調べた結果、日本人の方がアメリカなどのミルク民族に比べたらよほどたくさん吸収して排泄していることがわかった。
骨がもろくなる老人の骨粗鬆症の患者も、圧倒的にミルク民族の国の方が多い。骨折した患者が日本やシンガポールでは非常に低いのに対し、北欧やアメリカは4倍~5倍も上回っている。だからカルシュウムを補うとか骨粗鬆症の予防のためとか言うことで、牛乳を飲むのは全く無意味なことなのである。
牛乳を飲むと骨がスカスカになる
牛乳に多く含まれている「リン」というのは、骨粗鬆症を招く大きな要因となっている。牛乳には「リン」が母乳の約6倍も含まれているが、体内でリンが多く吸収され血中のリンイオン濃度が高くなると、その分だけ血中のカルシウムイオン濃度が低下してしまう。
そうなった場合には、副甲状腺から上皮ホルモンが分泌され、骨の中のカルシウムを総動員して血中のカルシウムイオン濃度を高めるように働く。ところが、赤ちゃんの骨は軟骨でカルシウムをほとんど蓄えていないから、リンが入ってくると簡単にカルシウム血症を招いてしまう。
「新生児に牛乳を与えてはいけない」というのが小児科医の鉄則とされているのも、カルシウム血症から来る筋肉痙攣などの症状を起こしてしまうからである。このように、乳児にとっても牛乳はカルシウムの補強にならない。その骨格づくりに牛乳が良いと言うのも事実とは全く違うのである。世の母親たちは、この体のメカニズムをよくよく知っておいてもらいたい!!
一方、大人の場合にはカルシウム血症が起きない代わりに、脱灰といって骨からカルシウムがどんどん奪われていく。骨のカルシウム貯金が尿の中に排泄され、最後には骨がスカスカになってしまうのである。これが骨粗鬆症です。
筆者は老人に牛乳を飲ませる病院は犯罪だと心から思っている!!また、骨粗鬆症の治療のために牛乳を飲ませる病院と医者には刑事罰を与えるべきとも思っている。よもや、「知らない」「知らんかった」では済まされまい。いや、知りながら与えている連中もいるはずだ。
乳糖不耐症の日本人が牛乳を飲んでも、すでに述べたように牛乳中のカルシウムを吸収できない。おまけに、「リン」がカルシウムを体や骨から追い出すので骨粗鬆症がかえって進行してしまう人が出る。
よろしいか! 牛乳には「リン」が母乳の六倍も入っていることにより、結果的にカルシウムを摂取できるどころか、逆に蓄えていたカルシウムが失われてしまう。こう覚えてもらいたい。そして行きつく先は骨粗鬆症だ。この病気は戦後、牛乳を飲み始めたことにより、特に女性、おばあちゃんに多く散見される病気であるが、ピタリと牛乳を飲む習慣さえ中止すればこの病気はなくなるのだが・・・・・。
牛乳を飲んでいると、骨が強くなるどころか反対にもろくなってしまうのは、こうしたことが原因だ。生産者団体の骨粗鬆症の予防に効果的と言う言い分も、実は違う。カルシウムが豊富で骨を丈夫にすると賛美され、保健所の指導はもちろん、栄養士や医師らも口を揃えて勧めてきた牛乳だが、それは蜃気楼のような幻想でしか過ぎない。
牛乳の消費量の増加に比例して、最近では子供や若者中に骨折や骨粗鬆症が増えて続けているのが実情ではないか。現象から効果効能を測定するのが科学的態度であるのに、あーだのこーだの、言い訳をして、それは牛乳習慣とは関係ないと、彼等はのたまう。
もう一つ言うと、牛乳好きの日本人は「カルシウムの吸収率が高い=カルシウムが多い」という錯覚も根強く持っている。これは戦後の「牛乳神話」によって生み出されたものだ。
「脂肪酸」や「リンの過剰摂取」「乳糖不耐性」などによって、牛乳のカルシウム吸収率が大幅に低下する事は述べたが、日本ではこうしたことが一切考慮されていない。カルシウムの宝庫という「牛乳神話」をもとに、栄養学が人間にとって必要量を計算している。がしかし、牛乳がカルシウムの吸収率にも問題がある上に、その含有量から行っても海藻類、魚介類、野菜類には及ばないのである。
同じ量の牛乳と比較して、ヒジキは14倍、わかめは7倍、煮干しは22倍、切り干し大根は5倍、コンブは6.5倍の量のカルシウムを含んでいる。日本人は牛乳などのまやかしのカルシウム豊富伝説から目覚め、大和民族の伝統食に戻せば十二分に、より豊富なカルシウムを摂取することができる。アチャラ者の牛乳など一切不要である。
牛乳よりもこうした食品群の方が、カルシウムの量がはるかに多いことを、どれほどの日本人が知っているのか。牛乳ばかりをカルシウム源として重視するあまりに、日本人がもともと摂取していたカルシウム源の不足が生じていることに目を向けなければならない。日本人とってはこれこそがカルシウム不足の本当の原因であって、健康上の大きな落とし穴にもなっているのである。
骨粗鬆症のテーマを終えるにあたり、最期に衝撃的な研究結果を紹介しておく。米国のハーバード大学が10万人近くの男女を対象に行った22年間の調査の結果、同大学の研究チームは、10代で一日にグラス一杯の牛乳を飲むことにより、大腿骨頸部骨折リスクが9%増加するという衝撃的な発表をしている。
あのボストンにあるハーバード大学の研究チームがこのように発表しているのだ。彼等はミルク民族であり、牛乳を常食している。その彼等の中から、「牛乳は害毒食品」とする研究が数多く発表され、本も出版されベストセラーになっている。言うなれば「吉兆」や「赤福」の食品衛生事件と同様の内部告発だ。こういった事実を日本人は知るべきである。
牛乳を飲みすぎると骨粗鬆症になる
(つづく)
牛乳はカルシウムの宝庫ではない
ところで、一般的に牛乳には何よりもカルシュウムがたくさん含まれていると信じられている。日本人は欧米人に比べてカルシウム不足。だから牛乳で骨を強くしよう、という強い思い込みがある。これが牛乳神話の一端を担う大きな要因となっている。ところが実は全く逆なのである。
世界32カ国で一斉に同じ方法で、24時間 尿をとってカルシュウムの吸収を調べた結果、日本人の方がアメリカなどのミルク民族に比べたらよほどたくさん吸収して排泄していることがわかった。
骨がもろくなる老人の骨粗鬆症の患者も、圧倒的にミルク民族の国の方が多い。骨折した患者が日本やシンガポールでは非常に低いのに対し、北欧やアメリカは4倍~5倍も上回っている。だからカルシュウムを補うとか骨粗鬆症の予防のためとか言うことで、牛乳を飲むのは全く無意味なことなのである。
牛乳を飲むと骨がスカスカになる
牛乳に多く含まれている「リン」というのは、骨粗鬆症を招く大きな要因となっている。牛乳には「リン」が母乳の約6倍も含まれているが、体内でリンが多く吸収され血中のリンイオン濃度が高くなると、その分だけ血中のカルシウムイオン濃度が低下してしまう。
そうなった場合には、副甲状腺から上皮ホルモンが分泌され、骨の中のカルシウムを総動員して血中のカルシウムイオン濃度を高めるように働く。ところが、赤ちゃんの骨は軟骨でカルシウムをほとんど蓄えていないから、リンが入ってくると簡単にカルシウム血症を招いてしまう。
「新生児に牛乳を与えてはいけない」というのが小児科医の鉄則とされているのも、カルシウム血症から来る筋肉痙攣などの症状を起こしてしまうからである。このように、乳児にとっても牛乳はカルシウムの補強にならない。その骨格づくりに牛乳が良いと言うのも事実とは全く違うのである。世の母親たちは、この体のメカニズムをよくよく知っておいてもらいたい!!
一方、大人の場合にはカルシウム血症が起きない代わりに、脱灰といって骨からカルシウムがどんどん奪われていく。骨のカルシウム貯金が尿の中に排泄され、最後には骨がスカスカになってしまうのである。これが骨粗鬆症です。
筆者は老人に牛乳を飲ませる病院は犯罪だと心から思っている!!また、骨粗鬆症の治療のために牛乳を飲ませる病院と医者には刑事罰を与えるべきとも思っている。よもや、「知らない」「知らんかった」では済まされまい。いや、知りながら与えている連中もいるはずだ。
乳糖不耐症の日本人が牛乳を飲んでも、すでに述べたように牛乳中のカルシウムを吸収できない。おまけに、「リン」がカルシウムを体や骨から追い出すので骨粗鬆症がかえって進行してしまう人が出る。
よろしいか! 牛乳には「リン」が母乳の六倍も入っていることにより、結果的にカルシウムを摂取できるどころか、逆に蓄えていたカルシウムが失われてしまう。こう覚えてもらいたい。そして行きつく先は骨粗鬆症だ。この病気は戦後、牛乳を飲み始めたことにより、特に女性、おばあちゃんに多く散見される病気であるが、ピタリと牛乳を飲む習慣さえ中止すればこの病気はなくなるのだが・・・・・。
牛乳を飲んでいると、骨が強くなるどころか反対にもろくなってしまうのは、こうしたことが原因だ。生産者団体の骨粗鬆症の予防に効果的と言う言い分も、実は違う。カルシウムが豊富で骨を丈夫にすると賛美され、保健所の指導はもちろん、栄養士や医師らも口を揃えて勧めてきた牛乳だが、それは蜃気楼のような幻想でしか過ぎない。
牛乳の消費量の増加に比例して、最近では子供や若者中に骨折や骨粗鬆症が増えて続けているのが実情ではないか。現象から効果効能を測定するのが科学的態度であるのに、あーだのこーだの、言い訳をして、それは牛乳習慣とは関係ないと、彼等はのたまう。
もう一つ言うと、牛乳好きの日本人は「カルシウムの吸収率が高い=カルシウムが多い」という錯覚も根強く持っている。これは戦後の「牛乳神話」によって生み出されたものだ。
「脂肪酸」や「リンの過剰摂取」「乳糖不耐性」などによって、牛乳のカルシウム吸収率が大幅に低下する事は述べたが、日本ではこうしたことが一切考慮されていない。カルシウムの宝庫という「牛乳神話」をもとに、栄養学が人間にとって必要量を計算している。がしかし、牛乳がカルシウムの吸収率にも問題がある上に、その含有量から行っても海藻類、魚介類、野菜類には及ばないのである。
同じ量の牛乳と比較して、ヒジキは14倍、わかめは7倍、煮干しは22倍、切り干し大根は5倍、コンブは6.5倍の量のカルシウムを含んでいる。日本人は牛乳などのまやかしのカルシウム豊富伝説から目覚め、大和民族の伝統食に戻せば十二分に、より豊富なカルシウムを摂取することができる。アチャラ者の牛乳など一切不要である。
牛乳よりもこうした食品群の方が、カルシウムの量がはるかに多いことを、どれほどの日本人が知っているのか。牛乳ばかりをカルシウム源として重視するあまりに、日本人がもともと摂取していたカルシウム源の不足が生じていることに目を向けなければならない。日本人とってはこれこそがカルシウム不足の本当の原因であって、健康上の大きな落とし穴にもなっているのである。
骨粗鬆症のテーマを終えるにあたり、最期に衝撃的な研究結果を紹介しておく。米国のハーバード大学が10万人近くの男女を対象に行った22年間の調査の結果、同大学の研究チームは、10代で一日にグラス一杯の牛乳を飲むことにより、大腿骨頸部骨折リスクが9%増加するという衝撃的な発表をしている。
あのボストンにあるハーバード大学の研究チームがこのように発表しているのだ。彼等はミルク民族であり、牛乳を常食している。その彼等の中から、「牛乳は害毒食品」とする研究が数多く発表され、本も出版されベストセラーになっている。言うなれば「吉兆」や「赤福」の食品衛生事件と同様の内部告発だ。こういった事実を日本人は知るべきである。
牛乳を飲みすぎると骨粗鬆症になる
(つづく)