母のプログラミングミス
母が私に仕込んで(?)くれたことで感謝していることがもうひとつあります。
それは「友だちとはお金の貸し借りをするな。貸すならあげたものと思え」
というものでした。
これはしっかり刷り込まれたようで、そういえば私は人生で
友人と金銭トラブルを起こしたことはありません。
しかし、母が言ったのは「友だちとは」でした。
アスペルガーというのは、一度覚えたことはしっかり身につくけれど
応用が効きません。
字義どおりに寸分たがわず受け止めてしまうことがあります。
コンピュータに似ています。
二十代の頃の一時期、同棲をしたことがあって、
その相手に少しずつお金を貸す羽目になり、
積もり積もって結構な額となったことがありました。
母に教えられたことが「彼氏」についても言えるとは考えもしなかったのです。
もちろん泥沼化したことは言うまでもありません。
自閉圏の人間にはこうしたことが起こり得ます。
応用が効かないので、数々の失敗を繰り返して痛い目に合って
自分で法則を見出すまでに時間がかかります。
ですから、自閉圏のお子さんにものを教える際には
そのことも考慮してあげてください。