千文字小説の未来について

むらやわたる51さいが宇宙人や未来などのSFから金融伝説までを千文字に文章化。

千文字小説の未来について(先祖④)

2018-06-03 17:53:03 | 日記
 一三四歳の先祖が「あれを書くといいよ」と言った。給料をもらえてないが出社してきている女だ。四〇歳前後ぐらいがいい。ネット音痴で、四月一日づけで会社から削除されていると末締めの二〇日払いなら、二週間近く給料なしで出社している。会社の企画経理課に行けばデリバティブしてくれるが回収屋と紙ひと重だからあくまでも任意だ。本来二月か三月に削除される場合が普通だけど会社で猶予期間を与えたのだろう。専門書の出版社みたいなところだと、電子書籍との違いを知っているかが存在理由になる。うまく見つかれば公開デリバティブだ。一三四歳の、がらがら声の先祖が「おれが見つける」と言う。いた。自主残業でインターネットに詳しい人が接続したパソコンをながめているだけだそうだ。約二〇分かけて入念にデリバティブしたがさわやかだったので、書くことがない。あえて言うならばパソコンに表示されている資料を見てなにか考えるべきであったが二〇年以上ながめていただけなことだ。「音楽CDに力を入れてる店へ、掛け売りで専門書を提供するのは、なんのためだろう」とか「大学の図書館にいる司書はどうやって購買決定するか」など考える必要があったのかも知れない。そこの会社では、インターネット上の本について、なにも知らない五〇代の社員が数名いるという。いずれ経済士と対面する必要が出てくるだろうな。おれは一二五歳の先祖に「経済士をもっと強くしてくれ」と言う。経済士が「専門書の書籍アカデミー賞を設立すればいいですよ。選考委員になる権利を証券化します。最初はひとり五〇万円を二〇人ですよ。それを一年後に六五万円で転売します。次の年は八五万円。一〇〇万円を超えてからは、無名の若い学者が選考委員になって脚光を浴びる。最初の二〇人はあなたが立て替えて一年後に一三〇〇万円で売れます」と言った。文学士にとっての株を文章化すればいい。「科学コペルニクス賞」「学術ゼウス賞B」と書いて次にプロレタリアを調べて、考えていると頭の中がごみだらけになった。論文給金制度の確立を目指した小林多喜二は、知り合いの警官に頼んで偽装拷問死して満州へ渡る。誰でも書ける文学をつくるには、当時の難しい象形漢字を廃止しなければならない。経済士が「将来の論文給金制度へ向けて読みとり機に先行投資できます。ひと口一千万円の債券で、読みとった内容の判定権を証券化した物ですよ」と言う。



1 コメント

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ブログを拝見しました (つねさん)
2018-06-15 10:47:31
こんにちは。ブログを拝見させて頂きました。これからもブログの運営頑張って下さい。

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