鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

調子

3本立て



1本目




A級に上がったのがもう10年以上も前の話なので、正直当時のことはあまり覚えていないのだけれど、Aに上がったばかりの頃は、とにかく苦労した覚えがある。


昇級を決めたキッカケは何度もブログで書いているので割愛するとして、当時からまだ少し早いという自覚はあった。いや、少しではなく、だいぶ早かったかもしれない。


しかし「Aの実力である自信があるからAになる」のではなく「Aになって、Aとしての自信を身につけていく」のが自然であると考えていたので、さっさとAになってしまったのだ。


当然、早すぎる昇級だったので苦労はした。想像していた以上に苦労した。けれど、早く昇級をしたことに後悔はしていない。



Aを名乗り始めてからAである自信を持つまでに何年もかかったのだけれど、その何年かの間に何が変わって(成長して)Aである自信を持ったんだったろうか。


うーむ。良く覚えてないな。


JPAを再開して、SL9として全然勝てなかった時期から安定して勝てるようになるまでの流れは、比較的最近の話(といっても5年以上前だけど)なのである程度覚えている。


その時は「勝てないプライドは捨てる」「JPA向きの球を撞く」が大きかった。


ブレイクの撞き方だとか組み立ての仕方だとかで「こうしたい」っていう美学が色々ある。



その美学が勝利に向いている人は良いのだろうけど、私の美学なんてのは勝てる球撞きとは程遠い。なので、そんな勝てない美学は捨てる。勝てないプライドは捨てる。


もちろん完全に捨てきったわけではないけれど、ある程度「こういう球が撞きたい!!」っていう気持ちは抑えて、勝てる球を撞いた。


あとは単純に、JPAという独特の雰囲気への対応が進んだってのもあると思う。


技術が向上したというより、プレイスタイルのバランスの取り方が上手くなったんだと思う。


いわば、持っている技術の整理をしたっていう感じ。



上級者から組み立てのアドバイスをもらいながらボウラードを撞くと点数が上がりますよね。


ボウラード以外でもビリヤード全般、そういうことはあると思います。



やるべきことを示して貰えば出来る。やるべきことをやるだけの技術はある。けど、やるべきことが分かっていなかった(または、やりたくなかった)


技術自体はあるわけだから、選択を正しい方に転換したら急激に結果が良くなるということはあると思う。


私の場合(私だけの話ではないと思いますが)ショットの選択というだけではなく、フォームやストロークの面でも好き嫌いで選んでしまうことが多いです。それを好き嫌いではなく良し悪しであったり自分に合うか合わないかであったりで選択するようにすれば、それだけで結果が向上するってことがある。


Aに上がった後のことは良く覚えていないけれど、JPAでSL9になった後に苦労した時期には、まさに「技術が向上したというより、技術を整理した」って感じでSL9に定着したんだったと思います。


そして最近もまた「整理をする」というのがキーワードになってきている。




2本目



皆様、誰しも「絶好調!」っていう時はあると思います。


それって、どれくらいの時間続きますか??


新しく何かを試した後って、最初だけはやたらと上手く機能することって多いと思います。


そしてその時に「上手くなった!」「極めた!」とか思うのだけれど、翌日にはもうわけ分からなくなってるってことは、皆様も経験したことがあるはずだ。


そういう1日限りの絶好調ってのは度々ある。



何か新しいことをしたわけではなく、今まで学んできたことの歯車が上手く噛み合わさって絶好調期を迎えることもありますよね。


そういう時は少なくとも私は比較的長く好調期が続くんですが、とはいえ「1日限りではない」というくらいの話であって、せいぜい2週間くらいかな。。。



さて。2か月ほど前、きっけー氏が急に良い球を撞くようになりました。


「中々取り切らん男じゃのう」と思っていたキッケー氏が、サクサク確実に取り切るようになった。


初日は「単に調子がいいだけだろう」と思っておりました。


が、1週間後に撞いてみても、なおいい球を撞くきっけー氏。


さらに2週間後、きっけー氏がリベンジを果たしたいプロにチャレンジしに行った時も、負けはしたけれど、マスワリも出しつつ良い球を撞いていた。


3週間後もまだ良い球を撞いていた気がする。


A級を目指すきっけー氏。その期間の球は完全にA級だったのであります。これは本格的にA級宣言を考えるべきかと思っていた。




がっ。



元に戻っちゃったww



1か月近く(1か月以上だったかも?)良い球を撞き続けていたきっけー氏。


私はそんだけ長く好調期間が続くことがないから「これは調子がいいだけではないらしい」「本当にアベレージが上がったんだな」って思っていました。


けど、調子が良かっただけだったらしい。


調子がいい時ならA級の球が撞けるけど、アベレージはまだB級。そんな感じのきっけー氏の現状。



きっけー氏の好調期間が長かった理由というか、私の好調期間が短い理由を考えてみたのですが



・球撞き頻度

・イジり癖




このあたりが関係してくるのかなー?と。


好調だったらそれで満足して、好調さを定着させることを目指せばいいのに、私は好調さに気を良くして「さらに上を目指せるはずだ!」とか考えてさらに新しいことを試しだしてぶっ壊れるってのが良くあるパターンです。


球撞き頻度が高いとなおさら「そろそろ新しいこと試そう!」と考えがちなので、好調期間も短いかなと。。。


イジり癖は無く、かつさほど球撞き頻度が高くなければ、同じことをずっとやりつづける分、好調期間も長いのかな〜と。


いや、頻度よりやっぱイジり癖か?



さてさて。これは長くの疑問なんですけど、1年を通して好調っていうプロを過去に多く見てきました。


その1年は何度も優勝をするのに、翌年になると途端に予選通過することも少なくなってしまうという。


好調期は何がキッカケで訪れたのか。どうして終わってしまったのか。


それが昔っから気になっているのだけれど、未だ納得できる回答は貰っていない。


選手生活だけでは飯を食っていくのが難しいビリヤードプロとしては、「球撞き環境」ってのは関係ありそうだなぁ。


好調な年は練習環境に恵まれていて、翌年にはその環境がなくなってしまったとか。


毎日ビリヤードにだけ没頭出来るような環境であれば良いんですけどねぇ。




3本目


好調期間が終わってしまったとはいえ、A級を目指すことに変わりはないきっけー氏。


「(昔よりは)上手くなったでしょ?」としばしば聞かれるのですが、私の答えは「分からん」です。


この間の好調期間のように、短期間で急激なレベルアップをした場合は分かります。



しかし、長い時間をかけてののんびりとした成長なんて、本人くらいしか分からなくないですか?


私が球人生の中で最も多く相撞きしたのは間違いなくWさんです。


賭け球派が多い球屋にあって、私とWさんは数少ない(ほんと私ら2人くらいしかいなかった気がする)スポーツ推奨派であったため、相性が良かったわけです。


私が球を始めた頃から相撞きしていただいていて、私がB級A級と上がった後も変わらず相撞きを。


お互いが最も撞き込んでいた頃は、1日3〜4時間の相撞きを週4回くらいでやってました。


そんだけ一緒に撞いていると、相手のことが自分のことのように分かるようになります。


「あ。Wさんこの球苦手だよな」「この球、きっとミスするな」「難しい球だけど、Wさんこういうのは得意なんだよなー」とか。客観的に見れている分、自分のこと以上に分かっているかもしれないw


それくらいの関係になりますと、日々の調子の良し悪しや、球撞きの上達具合なども分かるんですよ。


けど、きっけー氏とは度々撞いているとはいっても、週に1回相撞きするかどうかって言うくらいの頻度。


そんくらいだと分からんなぁ。



私には師匠と呼べる人はおらず、逆に師匠を名乗る気もない。


勝手に弟子を名乗る下級者はいたし、第3者から師匠と弟子だって言われることもあるんですけど、師匠と弟子なんて簡単に名乗るもんじゃないと私は思っております。


「タダで教えてくれる便利な上級者を師匠と呼ぶのはやめろ」とはしばしば申しております通り。


師匠にも弟子にも、それぞれの責任がある。たまにアドバイスをする程度の間柄の下級者を弟子にしたって、師匠としての責任は果たせんのであります。


もし師弟関係を結ぶのであれば、最低でも週に1回は相撞きして教える機会があることを条件に挙げていた気がしますが、週1じゃやっぱ少ないなぁ。


最低でも週3でしょうかね。


私個人が週に3回球を撞いているかどうか危ういってのに、他人のために週3で時間を割くだなんて、今の私には無理です。


もうちっと歳をとって、球撞きがおぼつかなくなって、自分の球を撞くことよりも人に教えることの方が楽しくなってきてからですかねw


でも、その頃には実行力が衰えていて言動に説得力がなくなってるから教えて欲しいっていう下級者もいなくなってる気がするけど、、、


衰えてなお説得力のある球を撞く人。そう考えると、よっぽどの一線級のプレイヤーじゃない限りは「師匠」にはなれませんな(;´∀`)