某高級ブランドのコートをクリーニングしたら色落ちしてしまい、客がクリーニング店にクレームをつけ。
店がブランド側に「どうクリーニングをすればよかったのか」と問い合わせたところ、返ってきた答えは「当社のコートは、クリーニングされることを想定しておりません」
ようは、汚れたり1シーズン着たりしたら捨てて新しい物を買う。そういう人達をターゲットにした商品なんだそうだ。奮発して買った(または貰った)はいいが、クリーニングに出そうと発想してしまう人には不相応ってことだろうか。。
我ら庶民は何千円かのコートすらケチケチと何年も使い続けるのに、セレブは何十万もするコートを1シーズンしか着ない(セレブ中のセレブは、それこそ1回しか着ないとか、あるんでしょうね。。。)
金銭感覚の話でもあり、物に対する愛着の話でもありますが、感覚の違いってものを思い知らされますな。
もっとずっと程度の低い話として。使い潰すタイプの商品ってあると思います。
よくモッタイナイ話として出てきますけど、最近は修理するより買い替えた方が安いってものが多いですからねぇ。
使い潰すというと真っ先に安物革靴が浮かんできます。ちゃんとした革靴は修理をしながら長く使っていきますけど、履き潰すような物もありますよね。
革靴のヒール交換にあたるのは、ビリヤードで言えばタップ交換とか革巻き・糸巻きの交換などでしょうかね。
タップが擦り減ったから、グリップがへたったからって、キューごと買い替える人はさすがにいませんよね?どっかのお金持ちだと、そういう人もいるのか?
私が初めて「キューも使い潰しなんだな」と感じたのは、その昔使っていた先角一体型のブレイク&ジャンプキューにヒビが入った時です。
「太くすればパワーが出るだろう!」という思想に基づいて作られたんじゃないかって感じのゴンブトのキューでしたが、確か人生で初めて40kmを出したのがそのキューを使っていた時なんで、私には合っていたのかもしれません。
そのキューの珍しい点はと言えば、バット側がメスネジで、シャフト側がオスネジなこと。ポケットのキューでは滅多に無いですよね。
そして、オスメス両方とも木ネジ。
しばらく使っておりましたら、シャフト側にヒビが入ってきてしまいました。
その時に販売店に「シャフトだけの販売はあるのか」と問い合わせをしました。
返答はといえば、メーカーからの取り寄せになるとのことで、提示された金額が丸ごと新品を買うのとほとんど変わらなかったのです。
なので、シャフトだけの購入は諦め、新規購入を画策。
同じものをもう1回買うという気にはなれなかったので、私は別の物を買うことに。
ヒビの入ったブレイクキューは「コントロールブレイク専用」「強く撞いたら折れるからね!」と厳命したうえでI氏にあげたんですが、あのバカチンは思い切り撞きまくった挙句に折りました。恐らく彼が人生で初めて折ったブレイクキューであったことでしょう。
その後も確か、私が使っていなかったブレイクキューをI氏に貸したんだったような。これはもう10年ほど前の話です。
何年かして、I氏が自分でブレイクキューを買ったのですが。
数年前、使っていないブレイクキューがあったら貸して欲しいとI氏に言われました。何やら買ったブレイクキューが壊れてしまい、修理に出しているのだとか。I氏、人生で2度目のブレイクキュー破壊。
修理中、私は使ってなかったパワーブレイクをI氏に貸しました。修理完了と共にパワーブレイクは返還。
そして先日
I氏、また折った。人生3度目。
1度目と2度目は私が見ていない時だったんですが、今回は私との相撞き中だったので目の前でした。
なんせ私も折った経験があるんで「あー。分かるわー。そのシャフトがヒラヒラと飛んで行っちゃう感じ」と、なんだかやけに冷静に見ている自分がいましたwww
写真で見てもなんとなく分かるかと思いますが、使っている木がね。安っぽいんですよ。
そりゃ1万数千円で買えるようなブレイクキューじゃぁねぇ。スッカスカの木でも仕方ないよねーって。
加えて、I氏はかなり腕力があって、かつ、かなりキツ目にブリッジを押さえ込む癖があるんで(←ハードブレイクをするためには良いことなんでしょうけども)安物+きつい押さえ込みで何度も折ってしまうんでしょうなぁ。
安物と言えば、学生時代、キャンペーンかなんかで貰ったプリントキューを後輩M氏にあげたら、M氏は改良を施してブレイクキューにしていたのですが、程なくバットから折りましたからね(笑)
安物をブレイクで使うと、ろくなことがない。使ってる木材が割り箸みたいなもんですよ。
思い起こせば、私も昔、2万円前後の安物ブレイクキューを繰り返し買っていたんですけど
1本目:先角一体型のタップが陥没
2本目:シャフトにヒビが入った後、I氏が破壊
3本目:ジャンプ&ブレイクのジャンプとの分割部分に亀裂
4本目:やたら早くシャフトが曲がる
ってな感じでしたので、まさに安物買いの銭失いってやつですね。まぁどれも1年くらいは使えたし、値段が値段なだけに銭失いした気もそんなにしてないんですけど。
初代BKは結構壊れやすかったって聞きますし、BK2も先角がすぐに壊れたって人が身近に何名か。
あれくらいの値段出して耐久性が低いってのは嫌ですなぁ。
パワーブレイクはどうでしょう。パワーブレイクを壊したってのはデルーナくらいしか知らないです(笑)
ハードブレイクが好きで、ブレイク練習しまくっちゃう人。ブリッジの押さえつけが強くて、かなりシャフトをしならせちゃう人なんかは、キューを選ぶときはちゃんとお金を出して、耐久性のことも考慮した方が良いのかもしれません。
I氏はなんせ数年の間に2度も綺麗に折っちゃってるんで、若干のトラウマになっているらしい。
私も昔何度か折ってから、出来るだけキューに負荷がかからないような撞き方に変えて、そのせいでブレイクが弱体化している疑惑があるので、I氏も私も、ちゃんとした耐久性があるキューを使っておくべきだったと言えるのかも。。。
そうそう。今もなおポイズンのブレイクを使っておる私ですが(もう廃版なんですね)初代ポイズンブレイクも折りました。
ポイズンのジョイントってやたらと短くて
こんだけ短いとメスネジ側の一部に極端な負荷がかかってしまって折れそう(というか割けそう)ですよね。
事実、初代はそういう感じの折れ方をしました。
I氏のキューもポイズンほどじゃないですがジョイントが短く、割けるような折れ方を。ジョイントピンが短いとシャフトに負荷がかかるっていう裏付けかなぁと。
ですが、今のポイズンはジョイントは一緒なのにもう7年くらい問題無く使えてる。
私の及び腰ブレイクのおかげなのか。それとも耐久性の面で何か改良が施されたのか、はたまた個体差なのか。
なんせ初代が早めに折れたもんだから、いま使っているポイズンも「そんなに長くはもたないだろう」「折れたら新しいのを買おう」とか、7年前からずっと思ってるんですけどね。
うーむ。やっぱこんだけ長らく使ってて劣化がほとんど見られないってのは、私が抑えまくりのブレイクしかしてないせいな気がするなぁ。
最近音に不満が出てきたのでブレイクキューを新しくしようとしてるって書きましたけど、耐久性の観点から見ても、やはりちゃんとしたブレイクキューは手に入れておきたいところだ。
「折れたら買い替える」と完全に割り切れてるなら良いけど、「折れそうだから折れなさそうな撞き方をする」じゃぁ、ずっと損することになりますもんね。
ブレイクキューを耐久性の面から考えるってのは、安物ブレイクキューばっかり買ってるハードブレイク好きにしか分からないことでしょうかね(笑)
強く撞かない人はキューに負担かけないでしょうし、ハードブレイカーだってちゃんとした製品使ってりゃ、そうそう傷めないでしょうからねぇ。