JIM-NETは、「共謀罪」法案に反対する市民団体とNGOの共同声明に賛同しました。
しかしながら、残念なことに6月15日の朝、法案が可決されました。

2003年のイラク戦争以前では、「イラク」という国が、テロ支援国家のレッテルを張られ、イラクの白血病の子ども達を支援することすらも、まるでテロリストの子ども達を支援するようなイメージで見られ、挙句、アメリカはイラク攻撃に踏み切ると、日本政府は支持を表明。

戦争に反対すること=テロ国家を支持することのようにレッテルを張られてしまいましたが、結果間違っていたのは、アメリカであり、それを支持した日本政府です。

サダム政権が崩壊するとイラクは混乱に陥り、JIM-NETはバスラで放射線治療を受けられない子ども達をイランに送って治療をさせました。
しかし、イラクへの送金に「イランに子どもたちを治療に送るため」と理由を書くと、イランという文字があるだけで、送金ができないということもありました。

イラクや、イラン、シリアという名前だけで、まるでテロを共謀しているようにされてしまう。
NGOの人道支援の大原則は、たとえどのような国であろうが、命の危険にさらされている人々へ支援を届けること。

JIM-NETは、イラクであろうが、クルドであろうが、シリアであろうが、それがアサド政権であろうが、そして「イスラム国」であろうがそこで苦しむがんの子どもたちの命を助けることをこれからも続けていきます。

何がテロで何がテロでないか、しっかりとした判断が必要です。
私たちは、がんの子どもたちの支援を続けます。
そういった活動を是非日本の市民の皆様から支持していただきたいと思います。

佐藤真紀(事務局長)

2017年 5月29日に発表されたNGO・市民団体による共同声明はこちらです。
http://www.foejapan.org/infomation/news/170529.html