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テーマ:特撮について喋ろう♪(4365)
カテゴリ:特撮映画
【12/8 20時から12/12 10時まで★ポイント10倍★☆期間限定】【VHSです】空の大怪獣Q|中古ビデオ【中古】 「怪獣」とはいかなる存在であるか。 この映画のタイトルは『空の大怪獣Q』。 これは我が東宝特撮の『空の大怪獣ラドン』に倣ったものだろう。 この映画、30年以上前に海賊版ビデオで見た。 当時は、本邦未公開の映画を海賊版ビデオ(テープ)にして、平気でレンタルしている店があった。 ざっとストーリーを示すと、 高層ビルの窓拭き作業をしていた男が、突如首なし死体と化す。 屋上プールで日光浴中の女性が、空から現れた何ものかに襲われ、忽然と姿を消す。 さらに、ホテルの一室で全身の皮を剥がされた死体が発見される。 シェパード刑事(デヴィッド・キャラダイン!『燃えよ!カンフー(1972〜1975)』『キル・ビル(2003)』)は、一連の猟奇事件を追っていた。 そして、博物館で、古代アステカの翼のある蛇神ケツァルコアトルと、ケツァルコアトルへの人身御供の儀式について知る。シェパード刑事は、人の皮を剥ぐのが儀式によってケツァルコアトルが蘇り、人を襲っているのではないかと推測する。 そして、高層ビルの尖塔内部に、巨大な生物の巣と卵が発見される。 この映画の怪獣は、蛇神ケツァルコアトル(Quetzalcoatl)すなわち「Q」である。 Qは翼のある蛇神なのだが、前足、後足がある。 デザイン的には、いたってシンプルだ。 ツルンとしたボディに翼がある感じ。 その巨大な卵は、とりもなおさずQの卵だ。 映画の中では、卵を破壊しようと警察が機関銃を乱射し、割れたところから雛が姿を見せるが殺される。 蛇神であっても、卵から生まれるのだ。 モスラやラドンも卵から生まれる。 あるいはギャオスも卵から生まれた。 モスラ、ラドン、ギャオスなどは、怪獣といえどもその基盤は生物である。 だから卵から生まれてもあまり違和感はない。 だが、蛇神も卵から生まれるのか。 怪獣とは、通常の生物、常識内の生物ではない。 生物を基盤としながらも、生物を超越したものである。 とんでもない生物といってもいいだろう。 その巨大さ、そして通常兵器が通用しないところなどがとんでもない生物=怪獣の特徴だ。 蛇神も怪獣となり得るだろう。 しかし、蛇神であるからには、生物を基盤とした怪獣とは趣が違うのではないか。 怪獣には、通常兵器は通用しないが、科学技術によって退治することができる。 例えば、ゴジラを倒したオキシジェン・デストロイヤーのように。 それに対して蛇神というからには、呪文とか神剣とか、そういった科学ではないもので倒されるべきではないか。 最終決戦では、巣と卵を破壊したのちに、高層ビルの尖塔で待ち受けた警察隊とQとのバトルが繰り広げられる。 巣に戻ってきたQを、警察隊は機関銃の総攻撃で迎え撃つのだ。 これは『キングコング(1933)』の逆パターンである。 『キングコング』では、コングがエンパイヤステートビルの尖塔に登っていき、警察の複葉機が飛来して機関銃でコングを攻撃した。 警官隊との激しいバトルの末、Qは銃弾を撃ち込まれて高層ビルから落下して倒れる。 Qは、人の皮を剥ぐという無残な生贄を捧げて、呪術的に現世に復活した。 にもかかわらず、雛とともに通常兵器の銃弾によってこの世を去った。 ところが卵は1個じゃなかった。 アメリカの怪獣映画は、通常兵器で片がついてきた。 だが、『パシフィック・リム(2013)』『ゴジラ(2014)』と、通常兵器が効かなくなってきた。 いつの日か、Qもパワーアップして再登場してほしい。
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