ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

勝った。今日はただそれだけでいい。

確かに，黒田博樹に勝ち星はつかなかった。あろう事か先に３点取られた。最後中崎が３四球で大ピンチを作った。決していい勝ち方だとは，とても言えない。

しかし，今のカープに，そんな贅沢を言っている暇はない。

未曽有の団子レースという言葉に踊らされて，勝つべき試合をことごとく落とし続けてきた。その結果が現状借金が全く減らない状況であって，その間にスワローズやジャイアンツやタイガースが抜け出そうとしているのである。それを阻止するためには，とにかく勝たねばならぬのである。負けてはならぬのである。敗北はすなわち死なのである。

だからこそである。今日は，勝ったことがすべてなのである。誰がヒーローだったかとか誰がよかったかと言うことなど，現場のカープを論ずるには意味を成さないのである。

まあ，その中で敢えてひとりヒーローを挙げよと言われれば，断然グスマンである。理由は簡単だ。３点取られた後にとにかくホームランで２点返したのである。そしてそれは，グスマンにもっとも求められている仕事なのである。あのホームランが，今日の試合のトレンドを作ったのである。すなわち，取られたら取り返す。これで黒田は息を吹き返し，岩田はおかしくなってしまったのである。まあ，おかしくなったと言うより最初から甘い球ばっかりだったけれども。

さらにもう蛇足ながら加えるならば，ロサリオが調子を上げてきていることによって，一種のチーム内競争が出来ているといったらいいのだろうか。ネイトのファーム落ちは熱中症が原因なのであって，決して不調だったわけではない。事実，今日のウェスタンの試合で元気な姿を見せていたようなのである。さらに言えばブラッドだって調子を立て直してくれば外国人枠に割って入ってくるのである。当然そのことは，ロサリオもグスマンも分かっているだろう。今結果を出さないと，自分の食い扶持がなくなるのである。当然コントラクトに敏感な外国人選手にとっては今こそ売り時と頑張るだろう。もっとも，ロサリオは４年契約だけれども。

もっというならば，これに一番刺激を受けているのは，案外丸かもしれない。営業政策上キクマルをコンビで起用しないという判断はあり得ないだろうが，今日のスターターに鑑みるならば，いいのか悪いのかよく分からないヒースを外して外国人野手３人体制ということだってありうるのである。新井がサードを守れるコンディションであるならばともかく，もしそうでないとしたら外国人３人で外野を任せるというシートも，可能性は極めて低いだろうがあり得ない話ではないのである。ただし市民球場では見たくないが。

明日の予告先発は予想通り中村恭平対能見篤史。絶対的に不利である。しかし，何も負けが確定したわけではない。恭平が飛ばせるだけ飛ばして，なんとかごまかしながら最少失点ベースで５回くらい投げられれば，あとはヒース一岡大瀬良中崎の並べ詰めでかわすことだって可能なのだ。いや，それに託すしかない。あとは，攻撃陣がもっともっと今日よりも頑張らなければいけない。何も難しいことを考える必要はない。取られたら取り返す。これに徹底するだけだ。

しかし，結果的に今日の打線はうまくいったが，ロサリオのライト守備，あれだけはいただけない。新井貴浩をサードに回せない事情があるのならば，開き直ってロサリオをサードに回すという手はないものか。ちょっと今じゃ遅いか。でも廣岡達朗氏曰く，「サードなんてプロ野球選手なら誰だって出来る」とのことだが。

まあ，それでも岩田を引きずり下ろして勝ったから，やっぱり例の儀式だけは験担ぎで行っておくとしよう。



明日も何でもいいから勝て。

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