さくらんぼ 介護日誌

介護保険サービスからつどい場へ! デイサービスやヘルパー、ケアプランで出会った多くの利用者との思い出をつづります。

病院で寝たきりになり

排泄はオムツ、入浴は清拭、食事は胃ろう、移動は車イス、失語状態で言葉も発しない…などなど

という状態の利用者が

特養(または在宅)に戻ってきて

丁寧な介護を提供するうちに

入院する前の“ふつう”の状態に回復した

というケースをPONTA達は数多く経験してきた。

給料は安いし、何のデータもないんだけど、自分たちが利用者の介護に手を抜かず

昔の〜さんに戻ってほしいという想いで接していくうちに

元気になっていく利用者に接し、そのことにこの仕事のやりがいを感じたものだった。
(最近の介護職が言う「ありがとう」と言ってもらえる…なんていうもんじゃなかったんだよ、PONTAたちの時代は…)


医療ではどうすることもできなかった1人の高齢者を

介護の力で、元の元気な高齢者に回復することができた。

この事実は…PONTAたち介護職のプライドをくすぐり

PONTAたちを元気にしてくれたものだった。


さくらんぼでも…ある認知症利用者の薬の処方は

家族を通して、すべて、PONTAが指示している。

精神科の認知症専門医がかかりつけ医なんだけど

PONTAの指示通りの処方の方が

利用者の状態が安定しているから

医師も従わざるを得ない。

以前も医師のプライドで処方を変えてきたのだが

途端に利用者の状態が悪化、

医師のプライドを傷つけないようにと

「まずは処方をこう変えて様子をみましょう」

と家族を通して伝えたら、その事がショックだったようで

元の処方に戻してしまった。

おかげで…その利用者はますますお元気ではあるが…。


PONTA達は利用者の介護を通して知っている。

医療と介護は“両輪”たる関係であって

決して主従の関係ではない…ということを。

国の政策や医療職の意識は

介護は医療に従属するかのような位置づけを

堅持しようと躍起になってはいるが

利用者にスポットを当てれば…

医療も大切だし、介護も大切で

どちらも大切なのである。


PONTAたち介護職は利用者と接しながら

自分たちの誇りを確認しているのである。


それでも…気がつけば、その“誇り”だけでは

自分たちの生活がままならない事に気づく。

子どもが成長すればするほど

自分にとって大切な家族であるからこそ

自分たちの目先の生活を見ないわけにはいかなくなる。


そして…その誇りを胸に…

介護の職場を跡にする事になるのである。


両輪のはずの医療と介護なのに

報酬体系は雲泥の差である。


この差が…介護の現場を荒廃させることにつながっていると

国はどうして気づかないのだろうか?


介護ほど…人間性や人間力の求められる仕事はない。

ただ…人間性や人間力は“想い”や“誇り”だけでは

維持向上させることはできない。

所得という要素も人間力の向上には必要不可欠である。

その所得にこれだけの格差をつけておいて

国はどうやって介護の現場を良くしていこうと思っているのだろうか?


介護の世界を良くしていきたい…と本気で国が考えているのなら

介護職の給料を医療職並みに上げることが

根本的な解決策だとこのブログを通して宣言しておこう!


ただ一方で…冒頭のようなケースに

介護の仕事の喜びや醍醐味を感じない介護職が増えているのも事実である。

そういえば…最近、そういう事例を耳にしなくなったような気がする。


デイサービスなどの月刊誌などに目をやっても

利用者のADL改善などにスポットを当てたモノは少なく

どうやってレクをするだとかリハビリをするだとか

テクニック論や技術論ばかりが取り上げられているよね。


そうやって…介護の醍醐味に触れる機会を奪っているんだろうね。


次の法改正で4分類されるデイサービス。

おそらくは大幅な報酬削減されるレスパイト型ではあるが

実のところ…レスパイト型こそ、利用者のADL改善などには

一番成果を出しているデイサービスが多いはずなのである。

それでも…国は医療職が幅を利かせることのできる

他の分類のデイサービスの報酬を上げるわけである。


このことは…寝たきりの利用者なら定時のオムツ交換のみで十分。

トイレ誘導なんて馬鹿げたことをしたってしょうがないじゃない!?

その分、スタッフを削減して、身軽なデイサービスにしたら良いんだよ!

レスパイト型にはそういう介護をしろ!と国が言っているんだよね。


でもね…PONTAは元気になっていく利用者を看てきたからね。

その人たちを裏切るわけにはいかない。

だから…制度がどう変わろうと闘っていくよ。

おそらく…介護保険では経営が100%成り立たなくなっていくだろうから

介護保険以外の事業の立ち上げにも取り組んでいくよ!


でないと…ホントに利用者が救われない介護保険になっちゃうからね。

歳をとること、介護状態になること、病気になることを悪いことだと

感じてしまう世の中になっちゃうからね。


介護職が介護の醍醐味を感じながら仕事を続けていける…。

所得も伴いながら…さくらんぼをそんな会社に成長させたいです。


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コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. 乙蔵
    • 2014年07月10日 18:16
    • 命を守る医療
      でも命だけあっても 生きてて良かったにはならない


      命があって人らしい生活ができて「生きててよかった」になるのよね
      病を診るのが医療なら 人を観るのが介護なんにね。
    • 2. PONTA
    • 2014年07月10日 21:10
    • 乙蔵さんへ

      そうなんですよ!
      人を観るのが介護なんです。

      だから…介護の仕事に従事するなら
      人が好き!っていうんじゃダメで
      人に興味がある、人の生き方に興味がある
      という人じゃなきゃ勤まらないんです。

      そういう人材が…介護の仕事を志すような
      業界にしていきたいと本気で思います!
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