『 これから向かう！ 』


電話を切ると、すぐさま自宅を飛び出した。




作戦行動中のDeadにトラブルが発生した模様。
目標の200m手前でエンジンが停止してしまい、流星群のど真ん中で立ち往生しているらしい。


パイロットの報告から原因を考えると発電装置が最も怪しいのだが・・・。




どうなってる？
電気関係はこれで3件目だ。


















1件目は買った2日後にスマホの画面が滲みだした。
欠陥品かと思ったのだが、設定オールリセットで症状は出なくなったので、そのまま使い続けてる。


２件目は今考えても不思議な出来事だ。
蛍光灯がチカチカし出したので交換しようとしたら、替えの蛍光灯が器具にハマらない。


30分ほど格闘してもハマらないので、その日はとうとう諦めてしまった。
念のため言っておくが、蛍光灯の交換も出来なくなる程、まだボケちゃいないよ？


次の日、ダメ元で再チャレンジしてみると一瞬でハマった。
そう、呆気ないくらいスッポリとね。
昨日、あれだけ入らなかったモノが何故だろう。
















連絡のあった場所に到着すると、Daedは全ての活動を停止していた。


まるで・・・逝っちまったみたいだ。
















クルマのカタチをした・・・わたしの揚陸艦。
互いに人生絶不調の時期に出会った仲だ。



ぼろQを失ったばかりのわたしと・・・
スクラップ工場へ向かう途中のオマエ。


運命的な出会いだったと思わないか？


わたしもオマエもガタガタだったが、まだ終わってはいなかった。


だから誓ったのではないか？


整備された道じゃなくても、自力で突き進む事を！
先の見えない不安や恐怖を打ち破って『完璧な空』を手に入れるんじゃなかったのか！？


わたしと共に。



救助の依頼をしていた大型艦が到着し、Deadは整備工場へ運ばれて行った。
エンジン停止の原因は特定出来ないが、やはり発電装置の故障が怪しいらしい。
パーツ交換だけで蘇生できると良いのだが・・・。









数日後、整備工場から連絡が来たのだが、原因は・・・特定出来ないらしい。

目視でもデーター上でも異常が見当たらない。
バッテリーの充電のみでDeadは、わたしの元に戻って来た。

そんな馬鹿な。
バッテリーは買い換えて２年も経っていないし、日常の使用状況でも問題ないハズなのに。

異常無しなのは良いコトだけど・・・スッキリしない気分だ。


ココひと月の間に起こった電気関係のトラブルは偶然だろうか？

電気・・・デンキ・・・でんき・・・



稲妻！？　カミナリ！！









コレか！？