Film:30 『シークレット・パラダイス』 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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今回は、ゴーギャンを主人公に描いた映画をレンタルしてみました。

シークレット・パラダイス


■シークレット・パラダイス

  監督:マリオ・アンドレアッキオ
  出演:キーファー・サザーランド、ナスターシャ・キンスキー
  2003年/オーストラリア・チェコ/90分
 

人気TVドラマ『24』シリーズのキーファー・サザーランド主演!
天才画家ゴーギャンの遺作に秘められた謎に迫る異色のサスペンス。
ゴーギャンは株の仲買人として成功するもののある事をきっかけに画家に転身する。
家族や周囲の人々はその変化に理解できず、彼の周りから去って行った。
彼は自身の才能信じ、全てを棄て“奇跡の楽園”タヒチに渡るのだが…。
(「Oricon」データベースより)


「映画の内容はさておきまして。
 
 このパッケージは、無いだろwww

 と言いたい。
 ゴーギャンの人生に、こんなアクションサスペンスドラマなシーンありましたっけ?
 まったくゴーギャンには見えません。
 完全にジャック・バウアーです。

 ちなみに。
 気になったので、日本版でない、オリジナル版の映画のポスターを調べてみました。
 
 シークレット・パラダイス


 全然、ジャック・バウアー感ないじゃん (笑)


 ただ、日本版は、 『24 -TWENTY FOUR-』 人気にあやかっただけで、
 本編は、普通にゴーギャンを描いた伝記映画だったのかと言えば、そうでもありません。
 ゴーギャンが官憲たちに暴行を受けるシーンや、
 家族の犠牲を顧みず、自分の仕事に専念するシーンなど、
 ところどころで、ジャック・バウアーを彷彿とさせるキーファー・サザーランド。
 たぶん、彼が何を演じたところで、ジャック・バウアーにしか見えないのだと思います。


 ゴーギャンの半生を描いた映画とは言え。
 肝心のゴッホとの共同生活の部分がすっぽりと抜けていたり、
 “実は、妻だけはゴーギャンの才能を信じていた” 的な謎の設定があったり、
 史実のゴーギャンとは、かなりかけ離れていた印象です。

 
 ・・・・・結局、何がしたい映画だったのでしょう?
 生じた疑問はリアルタイムで進行している。
(星2つ)」


~映画に登場する名画~

《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか》

我々はどこから来たのか