現代陶芸を専門とする菊池寛実記念 智美術館。
その館名に名を残す創立者・菊池智さんが亡くなられて、早くも1年が経とうとしています。
それを偲んで、現在、菊池寛実記念 智美術館では、
菊池智さんが生涯に蒐集した陶芸作品から選りすぐりの逸品ばかりを紹介する、
“珠玉の現代陶芸 マダム菊池のコレクション” という展覧会が開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
菊池智さんと特に関わりの深い藤本能道や、
鈴木藏 (人気放送作家と読みが一緒!) をはじめ、
現代陶芸を代表する作家の作品がもちろん多く展示されていましたが。
シンプルながら曲線が美しすぎる富本憲吉の 《白磁八角共蓋飾壷》 を筆頭に、
河井寛次郎や加藤藤九郎ら一世代前の巨匠たちの作品も紹介されていました。
これらの作家の作品が、智美術館で展示される機会はあまりなかったので、なんとも新鮮。
コレクション展ならではの光景です。
作品は、作家も産地も技法もバラバラなのですが、
すべての作品には、どことなく共通する雰囲気がありました。
どの作品も、凛とした気品があって、そして、どこかチャーミング。
コレクションは体を表す。
菊池智さんのお人柄が見えてくるようなコレクション展でした。
今回の出展作品の中で特に印象的だった作品をいくつかご紹介いたしましょう。
まずは、前田正博さんの 《色絵金銀彩鉢》 。
名前はシブいですが、見た目はキュート!
ゆるキャラ感がハンパないです (笑)
フライングタイガーコペンハーゲンあたりに売っていそうな感じです。
また、こちらの森野泰明さんの作品も、フライングタイガーコペンハーゲンあたりに売ってそう。
ちなみに、タイトルは、《QUEENの椅子》 と 《JOKERの椅子》。
座り心地を試してみたいところです。
続いては、三輪休雪 (十二代) さんの作品。
エロス (愛) とタナトス (死) をテーマに、
陶芸の新しい表現に挑んでいるという三輪氏による 《ハイヒール》 です。
・・・・・エロスはエロスでも、アブノーマルなエロスな気がしてなりません。
ちなみに、こちらの萩焼の陶製ハイヒール (?) は、ろくろで成形されているとのこと。
実は丹念に真面目に作られているのです。
最後にご紹介するのは、中村錦平さんの 《扁壷》。
一見すると、落ち着いた色のシブい感じの壷ですが。
上の部分をよく見てみると・・・
なぜか、たくさんの 『る』 の字。
るるるるる。
黒岩五郎がチラつきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在8位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!