CCMAコレクション いま/むかし うらがわ | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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千葉市美術館で開催中の “CCMAコレクション いま/むかし うらがわ” に行ってきました。

うらがわ


こちらは、「うら」 というキーワードを切り口に、
千葉市美術館の江戸美術コレクションと現代美術コレクションを紹介する展覧会。
ちなみに、展覧会タイトルにあるPPAPみたいなCCMAとは、「Chiba City Museum of Art」 の略です。

現代美術のほうは、草間彌生さんの作品があったり、

草間彌生
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)


宮島達男さんの作品があったり、

宮島達男


小川信治さんの作品があったり、

小川


いろいろバリエーションは豊かだったのですが。

バリえーよん


江戸美術のほうは、太田記念美術館の展覧会に合わせたのでしょうか、
それとも、そういう “うら” テーマがあったのでしょうか、ほとんどが月岡芳年作品でした。

月岡
月岡


出来れば、もう少しいろんなジャンルの江戸美術作品を観たかったです。
(せっかく、いろいろとコレクションしているのですから!)
ちょっとだけ “うら” 寂しい気持ちになりました。
とは言え、大人の入館料が200円 (!) と破格の料金設定なので、“うら” みっこなし。
これだけ見ごたえのある展覧会が、この価格で観られるだなんて。
近隣の人が、“うら” やましい限りです。
星


さてさて、今回出展されていた作品の中で、特に印象的だったのが、こちら↓

ぴあ


文庫本や辞書など、本を高温の窯で焼成するアーティスト西村陽平さんの作品です。
まったく面影はないですが、焼かれているのは、「ぴあ」 なのだとか。
うっすら目を細めれば、及川正通さんによる表紙絵が見えてくるような見えてこないような。
というか、「ぴあ」 は右開きだったはず。
ということは、こっちは裏表紙?


また、惜しくも今年1月にお亡くなりになった深沢幸雄さんの版画作品も3点ほど出展されていました。
どの作品も味がありましたが、個人的には、《耳打ちをする人A》 がお気に入りです。

耳打ちをする人 A


人というよりは、ミジンコ。
もしくは、象印の電気ポット。


江戸美術のほうで印象的だったのは、
豊原国周の 《俳優舞妓のかげの評判 白牡丹 市川団十郎》 という一枚。

不思議


“ずいぶんと変わった展示スタイルだなぁ” と思ったら・・・

豊原国周


なるほど。
表と “うら” で表情が違う浮世絵なのでした。
これは斬新な展示スタイルです。


最後に、紹介したいのは、名取春仙の 《春仙似顔集 五世中村歌右衛門の淀君》
「自分の答えに満足して回答後にドヤ顔する三遊亭好楽」 にしか見えない一枚です。

好楽




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