千年の甍 -古代瓦を葺く- | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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現在、竹中工務店東京本店ビル1階にあるGallery A4 (ギャラリーエークワッド) で開催されているのは、
日本建築とは切っても切り離せない 「瓦」 に焦点を当てた “千年の甍 -古代瓦を葺く-” という展覧会です。

瓦


いたるところで、しかも、ほぼ毎日のように瓦を目にしているわけですが。
改めて考えてみると、どうやって屋根に設置しているのか、
どうやって作られているのか、まったく想像がつきません (汗)
というか、瓦について、深く考えたことはこれまでの人生で一度もなかった気がします。
そもそも、瓦の原料が粘土であることすら知りませんでした。

粘土


展覧会場では、実際に瓦作りに使う道具を交え、
パネルと映像で丁寧に瓦の作り方や葺き方を解説しています。
知っているようで知らない瓦の世界。
先人の知恵と工夫や瓦職人の熟練の技に、感嘆させられっぱなしでした。

会場
会場


さて、展示のラストでは、実際に瓦葺きにチャレンジ。

瓦


お手本通りに並べることは、一応出来ましたが。
正直なところ、想像していたよりも瓦が5割増しで重かったです。
この数の瓦を葺くだけでも、かなりの重労働。
ましてや、この作業を足場の悪い屋根の上でするだなんて・・・。
瓦職人さんたちには、頭が下がる想いです。
ちなみに、もちろん展示品なので、軽くコツンと拳を当ててみた程度ですが。
まったく割れる気配がありませんでした。
バラエティ番組で瓦割をさせられるリアクション芸人たちにも、頭が下がる想いです。


また、展覧会では、日本を代表する建造物に使われている瓦が紹介されていました。

瓦


もちろんレプリカではありますが。
実際に現地を訪れても、瓦をこれだけの至近距離で、
目にすることが出来ないので、普通にテンションが上がりました。
特に国宝ハンター的には、唐招提寺金堂の鴟尾と、

東証第


姫路城天守閣のシャチホコに目が釘付け。

天守閣の鯱


こんな風な形をしていたのですね。
こんな大きさだったのですね。
それよりも何よりも、瓦で作られていたのですね。(金属製かと思っていました)
次回から、建物を観るときは、瓦にもっと注目したいと思います。
星


ちなみに、鬼瓦に焦点を当てたコーナーも印象的でした。
顔がどアップのポピュラーな鬼瓦から、

鬼瓦


全身像が表された鬼瓦まで。

鬼


そのデザインは、実にさまざまです。

鬼


どうでもいいですが、いろいろと紹介されていた鬼瓦の中で、
もっとも鬼瓦権蔵に似ていたのは、眞龍寺というお寺で使われている鬼瓦でした。

眞龍寺


ドカジャンが似合いそうです。
「冗談じゃないよ」 と怒られそうですが。




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