泣いた。
ファイアパンチではじめて泣いた。
トガタとはこれでお別れになってしまうのかな……?
さみしい。トガタが好きだったから。
ルナが下げてくれた椅子に座ろうとしたアグニの首根っこ引っ張り倒して、その席に座ったトガタ。
上映されているのは、トガタが子どもだった頃。
そして「男になって 映画の主人公みたいに 誰かを助けたかったんだ… 」という独白。
ダメだ。
これ、ダメなやつ。
フラグたちすぎでしょ…
死後の世界として描かれる映画館で、その世界の食べ物であるポップコーンも食べちゃってるし。
(冥界の食べ物を口にしたら生き還れないっていうルールがある。ギリシア神話のペルセポネの逸話が有名。ただしその説からしたら、ポップコーン一粒しか口にしていないトガタは完全に死が決定したわけではない…っていう希望がある、かも?)
Nー9にも意味がありそう。
アグニが座ろうとした席の番号。トガタの座った席の番号。
映画好きにはピンとくる暗号?
あいにく映画に詳しくないからわからない…
映画じゃなくて神話や伝説に関係しているのかな?
何の意味もないってことは無いと思うんだけど。どうだろう?
トガタはこうなることを覚悟して、湖に飛び込んだ。
再生の祝福(呪い)を受け、絶望していたトガタ。
死を渇望していたトガタ。
生きる苦痛から逃れようとするアグニの気持ちは、誰よりもわかってたはず。
死にたければ勝手にしろ、と言いそうなトガタ。
自分だったら痛みに耐えられないと言っていたトガタ。
アグニに触れればドマの永劫の炎に包まれる。
歯を食いしばって身を焼く痛みに耐え、抱き抱え、沈みゆくアグニを引き揚げた。
トガタは何を思って助けたのだろう?
アグニを生かす理由は何だろう?
なぜアグニを助けた?
トガタは、燃えたまま、アグニのように生きるつもりなのか?
アグニを生に縛り付けて、自分だけ燃え尽きるつもりなのか?
業火に包まれて、トガタは何を思うのだろう?
そして、燃えながら自分を救いあげたトガタを見つめるアグニは?