2007年公開の邦画「未来予想図 ア・イ・シ・テ・ルのサイン」をhuluで観た。
私は例により夜間から深夜、ときに早朝に及ぶデスクワークの際に、パソコンの画面の片隅にごく小さいサイズで流している。
仕事に没頭していて映像はほとんど見ておらず、音声もところどころ聞こえてくる程度である。
一作品につき、こうした視聴を3〜7回ほど繰り返し、内容がぼんやりつかめる。
「映画鑑賞」と呼べる状態でないので作品の評価は行えないが、とても面白かった。

タイトルは「未来予想図」で十分。
「ア・イ・シ・テ・ルのサイン」というサブタイトルは余分。
つけるなら、単に「愛してる」でいい。
カタカナ、まして「ア・イ・シ・テ・ル」と「・(ナカグロ)」でダメ押しをすることはない。
制作者がピュアな恋愛映画を安心して観てもらおうと考えたとしても、くどい。
鑑賞者のイマジネーションを狭める。
いや、損なう。

松下奈緒がヒロイン「宮本さやか」を演じる。
私が朝ドラの名作と信じて疑わない「ゲゲゲの女房」で大ブレイクする3年前だろう(おそらく)。
若い松下奈緒の魅力がスクリーンに弾けている。
竹財輝之助が相手役「福島慶太」を演じる。

映画が始まって間もなくドリカム(DREAMS COME TRUE)の甘い歌声が流れてきた。
サブタイトルもそうだが、「この作品はハッピーエンドですよ」と教えられている気分になる。
もっと後に回してもらいたい。

ラストシーンは花火見物の特等席のはずだが、なぜか観客がだれもいない。
二人が結ばれるスペースがしっかり確保されているという不自然さが許されてしまう。
ここまで能天気なつくりは尊く、気持ちがいい。

映画「未来予想図」はおもに未婚の若い世代向けだろうが、互いに一人の相手をずっと思いつづけるというのは、それほどたやすくない。
だれかとHくらいはする。
当世事情に照らせば奇跡に近い、愛の絆の映画と呼べる。

なお、私はウィキペディアで、この映画は楽曲が先ということを知った。
ドリカムの楽曲の世界(イメージ)を映画に仕立てたとのこと。
なるほど、私が感じた疑問が解けた。

また、主題歌「ア・イ・シ・テ・ルのサイン わたしたちの未来予想図」はこの映画のために書き下ろされたそうだ。

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