今日から大通公園ではオータムフェスト。

 

…毎年、オータムフェストかオータムフェスタか、最初に口に出すときに迷う。

 

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 長くこの仕事をしていていまさら気づくことがいっぱいあります。

 

【その1】中小零細企業の経営改善の組み立て・キモは社長の家の中にある

 

 法人の経営改善のご相談を受けるとついつい法人「だけ」の改善をしてしまいます。何が言いたいかというと…

 

 ある程度の規模で社長以下、給与が十分とれている状況で法人の改善を、というのなら法人の数字だけ見れば良いと思います。

 

 しかし、私のところにご相談に見えるお客様は、たいてい、

 

「会社が思わしくない」

「自分の役員報酬が十分に取れない/手持ち資金を取り崩して会社に入れている」

 

 という状況で見えられます。

 

 つまり本当は…

 

 社長の家計に影響がでていることがご相談のきっかけになっているのではないか。

 

 とすれば、会社の業績改善の前に簡単でも良いので社長の家計費分析をすべきではないのか。そして①必要な家計費を確保するためには、②月額〇〇万円の報酬が必要で、③それを安定して支給するためには月〇〇万円の売上が必要で、という組み立てにしないと経営者(とその奥様)が納得する計画にならないのではないか。

 

 それも、家族構成によってはそのあとお子様の教育費がかかってくる状況にあるかもしれません。役員報酬の漸増を織り込んだ中期計画はリアルなものになるでしょう。

 

【その2】投資が必要なのは社長も同じ

 さらに家計費だけを見てもダメかもしれないと思い始めました。

 

 先に述べた教育費、自らの老後資金などを考えると資金繰りの厳しい中小零細企業の経営者も資金の留保、運用が必要になってくると思います。

 

 往々にしてコンサルタントの目線は、「まずは会社の改善」「社長の家計はそのあと」「まして投資はそのまたあと」となりがちですがそうではない…。お子さんも社長ご自身も着々と歳を取っていくのですから。

 

 また、不幸にして破綻を経験した社長であっても状況は同じです。言うまでもありませんが破産したら年金がいっぱいもらえるわけではありません。

 

 個人破産や会社の破たんに直面した社長であっても生涯設計に基づいた投資は必要だと感じます。

 

 会社経営を経験した方ならではのおカネの感覚も持っているはず。年商1億円の会社は分類上は零細に近い規模となると思いますがその規模であったとしても、月に1000万円近い売上入金があり、ほぼ同額の支払いがあります。サラリーマンが目にするおカネの流れとは全く違うものを見ているのです。

 

 債権者の方々からすれば「投資に回すおカネがあるのなら返済しろ」という目線になると思います。運用が上手くいき家計が必要とする以上に留保できれば「返済も」ということになるかもしれません。

 

 生きるために最低限必要なものならば許されるべきではないでしょうか。その経営者が老後破綻することを前提にした弁済は合理的なのでしょうか。

 

 (もっとも実際には私がこのような文章を切々と書くまでもなく、たいていの経営者のかたがたはたくましくご自身のおカネの問題に取り組んでおられますが…)

 

 ごく最近、法の範囲内ではありますが無理な弁済を要求する金融機関が債務者を破産に追い込んだ例をまぢか見ました。

 

 そのほか最近受講したセミナーやご相談を受けた中からの感想でした。