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2018.05.16
カテゴリ：太極拳
このブログは上海・東京・藤沢等で太極拳を指導する陳氏太極拳養芯会の塚本がぶつぶつ書いているものです。
現在、１７年前、２００１年・私が太極拳に関わった頃の事、中国河南洛陽での暮らしとアレコレを書いています。これが無いと、なんで太極拳？に繋がらないと思うのです。 今回も２００２年の事。ただし、記憶をたどって書いていきます。 仕事をしながら、武術の練習をする。 寸暇を惜しんだ。片道１時間半の距離（当時は道が悪かった）、出勤の時間、授業の準備やら添削の時間。毎日６時間の練習をしたという事は、食事の時間以外はたいてい練習に充ててい 共に学び鍛えた友人達とのお話 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 私と師父（現在のブログでの呼称は鄭老師）の指導の仕方で、大きく違う処は2つ。 ・室内での指導 ・口伝を積極的に出す なぜ、室内での指導にしたか、口伝を積極的に出すようにしたか？ 室内の理由は、上海で太極拳を精度高く指導していると、あっという間に周りの愛好家がまねをする。もちろん、表面の指導を見てマネは無理です。細かい口伝が無いと。でも、技術者であれば、ある程度盗むことは可能なのです。 口伝を積極的に出す理由は、会員の多くが社会人で、中国駐在の立場から「突然の出張」があるから。極力練習の要訣を伝え、伸びしろを先に提示する事で効率を上げようという考えです。 しかし私の指導の肝である 室内 口伝 は何れも弊害はある。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ ２００２年、老師のもとで練習する。指導はたまに頂くが、だいたいは動きの要点程度。方向やら方角等を教わったら、ヒタスラ動いて、自分で「あ、この動きが正しいな・・・・」となる頃に、老師が横に来て  「この動きはこう変える」 と言う調整が入る。若しくは、基礎的な用法を一つ二つ教わる。 例えば、ランジャーイーと言う型があると、それだけヒタスラ動く。老師のところで２時間くらい、自宅や職場の校庭等でもそれぞれ１時間２時間。 寒い季節であれば、動くにつれ体温は上がり、発汗が始まる。休憩のタイミングや着替え等のケアを間違えると一発で体調を崩す。 室外はマイナスですからね。 街灯は少なく、日暮れ時には段々と夜のとばり。視界は当然ながら悪くなります。そういう中で、足元、皮膚に伝わる情報、知覚を全開にして動かないと、ずばり、こけます。 夏になれば、中原の日差しは確実に動物の命を削る。 木陰を探して練習するが、時がたてば影の移動を気にしないといけない。 蚊も出るので、蚊取り線香、虫よけ、等等の装備。 発汗に対応する為の給水と手ぬぐいの準備。 にわか雨が嵐になる時もあるし、都度都度で先読みも必要。 普段はひとけの無い練習場所に、誰かの気配がすれば当然察知します。 季節の変わり目を肌で感じ、大地の変化を足で感じます。 そんな中で内声を全力で聴き、内観を磨く作業です。 自分の動きの先を見極めながら環境の変化を察知する。 そういった環境で、師の調整を受けながらも、同じ動作を繰り返していくという事は・・・・・段々と自分の中に眠っていた自然な力、本来は誰もが持っていたチカラを刺激する事になると私は確信しています。 一方、そう言う感覚を磨く中で突然に頂く口伝は非常に心に入ります。 ・・・・・・・・嘘です。 更に、さっぱりわからないのです。 老師は重要な概念を丁寧に説明してくれますが、それは「一杯練習すると理解できる」内容なのです。私が現在している「そこに至る過程」は含まない。 「理解したければ、練習しろ。もう、ゴールは話した」 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 現在の私は A、B、C、D これらの前提において、 １→２→３→ となる。 この過程での注意点は あ、い、う、だ。 すると、ゴールに達する。実践しなさい。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 老師の指導は 「自分で探れ、練習しろ、解らないのなら練習が足りない」 なので、当然脱落者は出る。ただし、生き残った学生は練習し、謎を解く癖がつく。後述しますが、更に口伝を引き出す事に腐心するようになります。 フィジカルなアドバンテージのある人やトレース力のある人、他の武術をやった事のある人、才能があると自負する人・・・・・彼らは最初はペース良く覚え、練習します。でも、だんだんとついていけなくなる。 内容・動作の要求が高くなると、同じ型ランジャーイーでも、説明を受けて一発での体現は無理。一日練習しても無理。  中々うまくいかないので、あきらめてしまうのです。 若しくは、曲解して自分なりに動いて、更に 迷う 私の場合は 「お前は体力に問題があるだけでなく、才能が無い。 決定的なのはその理解力だなあ・・・・・・」 と、早い段階でダメ出しを受けてました。ほんと。 とはいえ、練習していくしかない。今はこの世界の法則に慣れていないから。数学の公式は難しいのではなく、覚えていないから、慣れていないから 「解けない」。英語の構文もそう。 と、私は腹をくくって練習を続けましたね。たくさんの人が、老師の所に習いに来て、あっという間に私の練習内容を追い越しても、途中で躓いて辞める。 それを横目に、何度も同じ動作を繰り返し、間違った練習で腰を痛めたり、泥だらけになりながら、だんだんとそれっぽくなっていくわけです。 現在の私の指導では室内が基本になります。ですが、自己練習の時は外で鍛錬すると、何か違う発見があるはず。周囲の邪魔にならない範囲で、たまに外で動くと色々楽しいですね。 次回は口伝を引き出す です。 あ～～なんて苦労したんだ、オレ！！ ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 太極拳に興味のある方は養芯会HPまで御連絡ください。 東京・神奈川（藤沢）での指導を行っています。初心者・経験者とも問題なしです。様々な他の太極拳経験者にもこれまでの技術を更に生かす講座を用意しました。 養芯会と私の太極拳の映像です。 太極拳は老若男女、体力の弱い強い、運動能力に関わらず、誰でも練習できます。 平たく言うと中国式の筋トレであり、健康体操です。練習するほど色々な事が出来るようになって楽しいですよ。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
2018.05.16 13:27:47
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