nobara*note

くらしの中にアンテナをいっぱい張って日々のお気に入りを主婦の目で綴ります、目指すは雑貨屋さん的ブログ♪

小池真理子 沈黙のひと

2015-07-10 21:37:37 | 本・雑誌・ドラマ
久し振りに小池真理子さんの作品を読みました、この5月に文庫化された 沈黙のひと です。

あらすじ・・・・(「BOOK」データベースより)
両親の離婚によってほとんど関わりあうことなく生きてきた父が、難病を患った末に亡くなった。
衿子は遺品のワープロを持ち帰るが、そこには口を利くこともできなくなっていた父の心の叫びー
後妻家族との相克、衿子へのあふれる想い、そして秘めたる恋が綴られていた。
吉川英治文学賞受賞、魂を揺さぶる傑作。

例にもれず、小池さんらしい重くて暗くていたたまれなくなる作品。
自分と母を捨てて他の女に走り、別の家族を作った父が晩年病に苦しみ、ケアを受けるためにホームに入所しますが
体が不自由なうえに、言葉が出しにくいために、意思の疎通もかなわないもどかしい暮らしが始まります。
現在の妻や娘たちよりも、かつて別れた娘を愛しく思い
悔やみきれない思いの中で、また新たに、父娘が情をかわし合うという物語なのですが
私が当人なら、いくら身体が不自由になったとはいえ
自分を捨てた父に、ここまで思い入れできるものかな~というのが率直な感想。
しかもこの父が、さらに2番目の妻さえも裏切っていたという、かなりのプレーボーイ振り。
どんなにもっともらしい言葉を連ねても、やはり共感はできなかったです。
ある意味女性の描いた作品に、女は厳しいと言えるのかもしれません。


この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秩父札所14番 長岳山 今宮坊 | トップ | 銀のあん クロワッサンたい... »
最新の画像もっと見る

本・雑誌・ドラマ」カテゴリの最新記事