nobara*note

くらしの中にアンテナをいっぱい張って日々のお気に入りを主婦の目で綴ります、目指すは雑貨屋さん的ブログ♪

野沢尚 砦なき者

2016-02-03 13:34:39 | 本・雑誌・ドラマ
テレビドラマの脚本家としても有名で、2004年に自殺した野沢尚さんの 砦なき者 を読みました。
TBSの青い鳥とか、フジテレビの眠れる森なんかが、今でも印象に残っている脚本家です。
こちらの作品は2002年に出版、2004年にテレビ朝日でドラマ化されたそうですが、その2か月後に彼は自殺したそうです。

あらすじ・・・・(「BOOK」データベースより)
報道番組『ナイン・トゥ・テン』に売春の元締めとして登場した女子高生が全裸で首を吊った。
恋人を番組に殺されたと訴える青年八尋樹一郎の姿は、ライバル局の視聴率を跳ね上げた。
メディアが生んだ一人のカリスマ。
その邪悪な正体に気づいたのは、砦を追われたテレビマン達だった。
『破線のマリス』を超える衝撃。

メディアの勝手な報道に、人生を狂わされた弱者の話だと思って読んでいたら
実はそのメディアを逆手に取り、大衆を味方につけ、嘘を塗り固めてカリスマにのし上がるという危険なストーリー。
2002年の出版ですが、さらにSNSが進化した現代の風潮を予測したような、空恐ろしさが漂っています。
自殺、他殺、事故死、不審死・・・死がいっぱいちりばめられていて
その後に作者が自殺したことを考えると、死に対する憧憬があったのかな~と思わずにはいられない作品です。
ただ踊らされた大衆相手に、マスコミも警察もここまで手が出せないものでしょうか?
そのあたりに、若干のモヤモヤを感じました。

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