お便り有難うございます。
少ないとはいえ、食道癌術後の縫合不全は起きた方には大変なご苦労が
あると思います。
再建臓器を挙上するルートには
「胸骨の後ろ」「皮膚の下」「胸の中」と主に3つの
ルートがございます
また繋ぐ高さも首か、胸の中かと主に2つ。
下部食道、腹部食道の病気であれば
首や胸の上の方のリンパ節をとる必要が少なく、
「胸の中」で繋ぐことが一般的となり、
一度縫合不全が起きると、致命的になる場合も
少なくありません。
穴が空いたのだから、もう一度縫えばいい
っていうほど簡単なものでもなく
穴が空いたところは炎症で、縫っても
きれいにくっつかないのが一般的
ドレーンを急いで入れて対応するか
本学会でも発表されていたスポンジ
吸引などが新しい方法。
吸引、ドレナージが外科手術合併症の基本
時間をかけて自然に治るのを待つか。
3ヶ月、半年、、
それでも治らない難治性の方は
呼吸器外科、形成外科のお力をお借りする
いつ食べられるようになるのか、
本人ご家族の不安なお気持ち
食道癌を治したくて手術をして
うまくいかない時は、すごくこちらも心苦しくて
切ないですが
少しでも合併症を減らせますよう