早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

虚しい、胸がふさがるような延命治療

2017年08月05日 05時22分17秒 | 読書




 私自身も歳を取るにつれ、

確実に体が衰えて来ました。

これは自然の摂理です。

「医療はどこまで老衰に介入すべきか」

を身を以て感じるようになって来ました。

今まで自分が医者として

やって来たことを振り返って、


人生の最終章における治療行為の意味を

改めて考え直す必要を感じました。

どこまでも延命措置をすることは

最期を乱すことになるのではないか。

むしろ「しないこと」の方が

本人を保護することになるのではないか。


こうした考えは介護施設の現場での経験を

積めば積むほど、強くなっていきます。

それにもかかわらず日本では、

虚しい、胸がふさがるような

延命措置が「強要」されているのです。


医者や家族が延命医療を

「しないこと」と選択しても

不作為の殺人的行為として

責められないようにならなければ、

状況は改善されないのではないかと、

私は考えるようになりました。


  「平穏死」という選択

          石飛 幸三 著



     







 今回のネタ本は最初から

最後まで暗い話で恐縮です。

本当に難しい問題

年老いた両親であり、また祖父母であり、

はたまた、恩師であったりと

自分に近い老人が終末を迎え、

この世をさろうとしている時に

そばにいる近しい人たちがどのように考えるか

そして終わろうとしている人の

尊厳をいかに尊重するか

このテーマは哲学的でもあり、

決断を下す人には過酷


結局のところ警察沙汰にならないように

うまくやるしかないのかもしれないけど

煩わしい手続きに忙殺され、

静かに別れを惜しむ、いとまさえ見出せない

老いた親が、そして自分が

どのように最期を迎えるか

今からイメージしておかねばと思う


医師として医療の最先端で人の最期を

数限りなく見つめて来られた

著者先生でさえ苦悩されているのだから

私ごときが何か物申すのもおこがましく

感じるままに思いを綴って来たが

この国の制度も少しずつ

後追いではあるが改善されていくことを祈りつつ・・・


       早起き鳥




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