10/17~週の日経平均は、緩やかなリバウンド基調が続く中、上昇。
原油先物市場は、ロシアがOPECと協力し、石油減産に応じる用意が
あるとリリースされて50ドル超と、4カ月ぶり高値水準回復。その後、
米大統領選の最後のテレビ討論会で、ヒラリー氏優勢と伝わると、東京
株式市場の追い風となり、17000円台を回復しました。
米株式市場、企業の決算発表が本格化し、悪くない業績も散見される中、
経済指標も堅調な状況で、12月利上げが視野に入った格好でした。
結局、日経平均は週間で、約328円上昇(↑1.95%)17184円でした。
10月最終週(10/24~10/28)主なイベントと予定は下記1の通り。
週末、日経平均が17100円台で終了したことにより、17000円処を
サポートとして、底堅い相場状況になりそうである。
また、国内も主要企業の決算発表が本格化して行くが、安川電機の決算
発表翌日に見られた様に、上期決算が円高の影響による大幅な減益でも、
市場は織り込み済みと判断し、下期以降の上方修正を意識してくる可能性
あります。
日経平均、10月最終週(10/24~10/28)レンジは、17000円~
17500円程度を想定しています。
1.10月第4週(10/24~10/28)主なイベントと予定
10/24
日本 日銀金融システムレポート
日本 9月貿易収支
日本 9月全国スーパー売上高
日本 エムスリー、日本電産、JSR 各決算
米 パウエルFRB理事、講演
米 NY連銀総裁、講演
米 シカゴ連銀総裁、講演
米 セントルイス連銀総裁、講演
中国 共産党、6中総会開催(~10/27)
独 10月製造業PMI速報値
EU 10月ユーロ圏製造業PMI速報値
世 国際捕鯨委(IWC)総会(~10/28)
10/25
日本 月例経済報告関係閣僚会議
日本 JR九州 新規上場
日本 中外製薬、小糸製作、シマノ 各決算
日本 フィリピン、ドゥテルテ大統領 来日(~10/27)
日本 気象庁 3カ月予報
米 10月コンファレンスボード消費者信頼感指数
米 8月S&Pケースシラー住宅価格指数
米 国債入札 2年債(150億ドル)
米 AT&T、P&G、メルク、3M、ユナイテッド・テクノロジーズ
米 デュポン、キャタピラー、GM 各決算
米 アトランタ連銀総裁、講演
独 11月Ifo景況感指数
EU ドラギECB総裁、講演
10/26
日本 LINE、日立化成、キヤノン、任天堂、各決算
米 9月新築住宅販売件数
米 9月卸売在庫
米 国債入札 5年債(340億ドル)
米 アップル、コカ・コーラ、コムキャスト、ボーイング、バイオジェン 各決算
10/27
日本 アイモバイル 新規上場
日本 富士フィルム、富士通、JR東海、各決算
米 9月耐久財受注
米 米新規失業保険申請件数(~10/22までの週)
米 国債入札 7年債(280億ドル)
米 TI、アルファベット、UPS、セルジーン、フォード 各決算
英 第3四半期GDP速報値
10/28
日本 9月有効求人倍率
日本 9月完全失業率
日本 9月家計調査
日本 9月消費者物価指数
日本 ALSOK、信越化学、東京エレク、SCSK、各決算
米 第3四半期GDP速報値
米 10月ミシガン大消費者マインド指数
米 アマゾン、エクソンモービル、シェブロン、アムジェン 各決算
仏 第3四半期GDP速報値
世 OPEC、ロシアと会合(~10/29)
2.NY市場、為替/債券 各結果(10/21)
今日のNY為替市場は、前日のECB理事会後のドラギ総裁の会見を受けドル買い・
ユーロ売りが加速。市場は12月のECB理事会で、量的緩和(QE)の期限延長を
決めるとの期待を高めている。
そのような中、ドル円は上値が重い印象。ドル自体は堅調だったものの、豪ドル円や
ユーロ円などクロス円の売りがドル円を圧迫し、NY時間の序盤には103.50近辺迄
値を落としていた。しかし、その後、米株が下げ渋ったこともあり、一時104円台に
戻していたが、維持できずに103円台で終えている。
ここ数日、104円台に上昇しても下に押し戻される動きが続いている。心理的節目の
105円を試す勢いもないことから、上値には更に慎重になっているものと思われる。
目先は104.20と104.50付近が上値抵抗として意識される。
ユーロドルは一本調子の下げを続け、一時1.0860近辺まで下落。6月英国民投票
直後の安値をブレイクした格好となっており、3月以来の安値水準に下落している。
前日のECB理事会後のドラギ総裁の会見を受けて、市場は12月の量的緩和(QE)
延長への期待を高めている。ただ一方、足元の指標を見ると、成長はある程度水準が
維持されており、インフレも6月以降プラス圏を回復し上昇の兆候も見せ始めている。
来年3月以降もQEを水準で続けなければならないという感じでもない事から、QEを
縮小しつつ期限を延長というシナリオもリスクとして考えられそうだ。
なお、格付け会社DBRSがポルトガル国債の格付けを投資適格級に維持すると発表。
ポルトガルの格付けに対して、フィッチもムーディーズ、S&Pも投資不適格としている
が、DBRSだけが投資適格級に据え置いている。前日、ドラギECB総裁は投資不適格
となれば、資産購入プログラムの対象として再評価せざるを得ないとしていたが、これで
ECBのプログラムの対象に踏みとどまった格好。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=337470
米国債利回り)
2年債0.823 (+0.004)
10年債1.735 (-0.021)
30年債2.485 (-0.019)
期待インフレ率1.682 (-0.007)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、10年債利回りは低下。前日のECB理事会後のドラギ総裁の
会見を受け、市場は12月のECB理事会で量的緩和(QE)期限延長を決めるとの
期待を高めている。
世界的に緩和状態が継続するとの見方から、米長期ゾーン利回りも下げが続いている。
10年債利回りは1.73%まで低下した一方で、年内の米利上げ期待は強く、政策金利
に敏感な2年債はプラス圏で推移した。
2-10年債の利回り格差は+91(前日+94)にフラット化している。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=337466
3.NY株式市場 結果(10/21)
NY株式21日
ダウ平均 18145.71( -16.64 -0.09%)
S&P500 2141.16( -0.18 -0.01%)
ナスダック 5257.40( +15.57 +0.30%)
CME日経平均 17270 (大証比:+50 +0.29%)
今日のNY株式市場でダウ平均は小幅続落。為替市場でドル高が強まっており、企業
業績への影響も懸念される中、GEの決算も弱かったことから序盤は売り先行で始ま
った。ダウ平均は一時112ドル安まで下落していたが、大型M&Aの可能性が複数伝
わっていることや、マイクロソフトの好決算もあり、下げ幅をほぼ解消し、ダウ平均は
一時プラスに転じる場面も見られた。
M&Aの可能性が伝わっている案件では、AT&Tがタイムワーナー買収で合意できる
のではとの観測や、たばこのレイノルズがブリティッシュ・アメリカンから470億ドルの
買収提案が示されたと伝わっている。
ダウ採用銘柄ではベライゾン、IBMが下落したほか、ジョンソン&ジョンソン、メルク、
ファイザーも軟調。反面、好決算を発表したマイクロソフトが4%上昇したほか、マクド
ナルドも上昇。
マクドナルドは7-9月期の決算が発表しており、既存店売上高が3.5%増と予想(1.5
%増)を大きく上回った。米国内の既存店売上高も1.3%増と予想(1.2%増)を上回っ
ている。海外が好調だったほか、米国で朝食サービスを終日提供したことが引き続き
寄与した。1株利益も1.62ドルと予想(1.48ドル)を上回っている。
たばこのレイノルズが大幅高。英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)が出資
先のレイノルズの未保有株を買い取る提案を行ったと発表した。総額約470億ドル相当
の現金と株式交換による買収となる。
ナスダックは堅調。マイクロソフトの上昇が指数をサポートした。アマゾンやクアルコム
も上昇したほか、ネットフリックスが4日続伸し年初来高値を更新。
電子決済サービスのペイパルが10%急伸。7-9月期の決算が発表されており、1株
利益は予想範囲内だったものの、売上高は予想を上回った。通期見通しの下限を上方
修正したことも好感されている。昨年にオンライン国際送金サービスを手掛けるズーム
を買収したが、それについてペイパルの7900万人の米国内の会員に中国やメキシコ、
インドを含む50ヵ国への送金を可能にさせると述べた。
4.NY市場、原油先物12月限/金先物12月限 各結果(10/21)
NY原油先物12月限(WTI)
1バレル=50.85(+0.22 +0.43%)
ブレント先物12月限(ICE)(終値)
1バレル=51.78(+0.40 +0.78%)
ブレント-WTI 0.93
21日のNY原油先物期近12月限は反発。ドル高進行などに圧迫されるも、依然として
産油国の協調生産調整に向けた取り組みへの期待感などに下支えられ、大幅続落した
前日の流れから転じた。
12月限は、夜間取引終了間際に51.02ドルへ上昇するも、立会い開始直後に50.21ドル
へ大きく下落。ただし、売り一巡後は下値拾いの動きなどに支えられ、プラスサイドを回復
してしっかりと推移した。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=337457
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1267.7 ( +0.2 +0.02%)
21日のNY金先物相場は小反発。欧米当局の金融政策の方向性の違いなどを背景にした
ドル高進行が重しとなるも、売られすぎ感からの下値拾いの動きなどに支えられた。
12月限は、時間外取引では一時、1261.7ドルへ下落した後に持ち直すも、通常取引開始
後1268.8ドルまでが精一杯で、その後は狭いレンジ内で戻り一服となった。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=337454