Clover(1) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「・・・こんなときに・・・お邪魔をして申し訳ございません、」


香織は暖人がいなくなった原因が自分にあるのではないか、と思うと


申し訳なくてたまらなかった。



樺沢の父と母は少し驚いた様子で彼女に近づいた。



「・・・・私の・・・存在のせいで。 暖人くんは悩んでいたのかもしれません、」


目も口もぎゅっとつむんで


静かに頭を下げた。



「香織のせいじゃないんだ。 おれが・・・昨日ハルに、彼女と結婚したいなんて言ったから、」


樺沢は慌てて彼女を庇った。



その時弟の仁が外から戻ってきた。



「公園とか本屋とか探したけど、いないよ。 ハルくらいの子を見かけたって人も、いなくて・・・」



そして兄とその彼女がそこにいたので驚いて、一瞬立ち止まったあと



「あっと・・・・こ、こんにちわ・・じゃなくて、こんばんわ、」



しどろもどろな挨拶をしてしまった。



そして母はふっと我に返り


「結婚、って・・・。 あんた、それはまだって、」


樺沢を少し責めるように言った。



「今なら、ハルは受け入れてくれるんじゃないかって思ってしまった。 彼女の実家にも行かせてもらって、本当に楽しそうで。 ・・・このまま3人で一緒にいれるんじゃないかって・・おれ、」


拳に思わず力が篭った。


「じゃあ・・・暖人はそれがショックで、どこかに、」


父もつぶやくように言った。



ショック、と言われると


香織の心はさらに痛んだ。



仁は状況を汲み取ったあと、



「今はそんなこと言ってる場合じゃないよ・・・。 交番に行って来よう。 ハルは黙ってどこかに行くなんてことありえない。 いつもオフクロたちが忙しい時だっておれにちゃんと言って・・・」



慌ててそう言った。



その時


香織はふっと『あの時』のことを思い出した。



自分の誕生日の日。


約束をしていたのに彼が仕事で出かけられなくなり


暖人は仁に頼んで、自分に電話をくれた。


どうしても


誕生日のプレゼントを渡したかったと言って。




まさか。




香織は『とある予感』にかられて、ハッと顔を上げた。



「・・・あたし。 ちょっと探してきます。 そこを探すまで、待っていて下さい。 すぐに、電話を入れますから、」


「え?」


みんなが驚いていると


「警察には、それから・・・。 ほんと、すぐにすぐに・・・行ってきますから!!」


香織は脱兎のごとく出て行ってしまった。




ハル・・・!!!



もう人ごみにぶつかりそうになりながら


香織は駅に向った。



暖人の居場所に心当たり? 香織は思わず飛び出します。



人気ブログランキングへ  

↑↑↑↑↑↑


読んで頂いてありがとうございました。

ポチっ!わんわん お願いします!


人気ブログランキングへ 左矢印 携帯の方はコチラからお願いしますドキドキ


My sweet home ~恋のカタチ。