Special to me(15) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「さくらさんとなら。 行ける気がしたから。 あの人といれば何があっても大丈夫な気がした。」

 

葦切は瑠依に静かにそう言った。

 

その言葉を受け止めながら、瑠依は少しうつむいた。

 

「それで。 帰ろうと思ったんだけど・・」

 

葦切は続けたので瑠依はまた顔を上げた。

 

 

「は? 電話?」

 

祐美は思わず聞き返した。

 

「ええ。 日帰りでちょっと観光でもして帰ろうかって言ってたんですけど。 葦切さんに電話がかかってきて。」

 

さくらは祐美が淹れてくれた温かいお茶を飲みながら言った。

 

 

 

「は? ・・ああ、お義姉さん? どうもごぶさたして。 え? あー・・ちょっと今年も、無理かも・・」

 

実家からか…

 

その様子を聞いていたさくらはすぐにピンと来た。

 

「え、ぎっくり腰???」

 

それにはさくらも驚いて彼の方を見た。

 

「起きやれねの? そったらさ悪りの?」

 

いきなり津軽弁になった。

 

家族の誰かがぎっくり腰に・・?

 

それもさくらはすぐに理解した。

 

そしてバッグからスマホを出してメモ帳にささっと文字を打って彼に見せた。

 

『帰ってあげたほうがいいですよ』

 

それをチラっと見た葦切は、彼女の顔とそのメモを交互に見やって困ってしまった。

 

そして

 

「わがった。 何時になるかわかんないけど。 けえるから、」

 

電話口でそう言った。

 

 

「どうしたんですか?」

 

さくらが聞くと、

 

「父が。 ぎっくり腰で寝込んじゃったらしいんです。 祐美さんといい、ぎっくり腰かぶりだな・・」

 

「あらあら。 せっかくここまで来てるし。 帰ってあげた方がいいですよ。」

 

「同じ東北だからと言って。 すぐソコじゃないんですよ。 行くまで半日はかかりますよ・・」

 

葦切は帰る、と言ったもののまだ迷っていた。

 

「・・私も。 行ってもいいですか?」

 

そしてまたさくらの思いがけない言葉。

 

「はっ…?????」

 

激しく固まってしまった。

 

 

そのココロは?

 

 

葦切は悶々と考えた。

 

「『仕事上』仲良くさせて頂いている、という関係で。 いいじゃないですか。 別に。」

 

「いや、実家に女性を連れていくなんて。 あまりにイミシンすぎます!」

 

そして慌てた。

 

「あ、私の泊まるところは別に探していただければ。 明日はお正月ですし。 みなさんお忙しいところに他人が行くのも気が引けますが。 ご迷惑でなければ。」

 

さくらは満面の笑みだった。

 

そして思いがけず、葦切の実家にもさくらは同行することになり・・

 

奏の登場はこのへんから→

 

奏が北都家に下宿するいきさつからさくらとの出会いはこのへんから→

 

お話が長くなっております。よろしかったら読んでやってください・・

 

 

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