Blooming(2) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

食事を初めて20分ほどしたころ

 

「すみません、おじゃまします、」

 

葦切と瑠依が現れた。

 

「あっ・・」

 

さくらは思わず立ち上がってしまった。

 

・・また。

 

彼のことを忘れていた・・

 

「あ、いらっしゃーい! 待ってたよー。 こっちこっち、」

 

南が二人に席を用意した。

 

瑠依は小和の隣に来て

 

「よ、」

 

と軽く挨拶をした。

 

「こっ・・こんばんわ・・」

 

小和は食べていたものを慌てて飲み込んでしまった。

 

そして瑠依のグラスと葦切のグラスにシャンパンを注いだ。

 

「あ、ありがとうございます。 すみません、」

 

葦切が丁寧にそう言った。

 

「奏くん、おめでとう。 なんかぼくまで嬉しくなってしまって。 来る途中慌てて買ってきたのでどうかわからないんだけど、」

 

葦切は奏に紙袋を手渡した。

 

「・・ぼくに、ですか。」

 

開けてみると、楽譜ファイルが入っていた。

 

「あ・・ありがとうございます。 こんなに、」

 

奏はそれを手にして嬉しそうに言った。

 

「ありきたりのものだけど。 たくさん必要だろうと思って。」

 

普通のファイルではなく、レザー仕様でとてもいいものであることがうかがえた。

 

いつも

 

心づかいが細やかで。

 

奏は葦切の笑顔を見た。

 

「立派な。 演奏家になって下さい。 ぼくは奏くんのピアノが大好きです。 お世辞でもなんでもなく、まだまだ上に行ける人だと思っているので。」

 

さっきからたくさんの人におめでとう、と言われ続けているけど

 

初めて少し泣きそうになってしまった。

 

「少しだけ。 先生孝行ができたかもしれないです。 まだまだ恩返しできてないけど、」

 

奏は南たちと楽しそうに話すさくらを見た。

 

「嬉しそうですね。 ほんと、」

 

葦切もそんな彼女を見て笑顔になった。

 

 

南が気を利かせてさくらの隣に葦切の席を作ってくれた。

 

「・・びっくりしました。」

 

さくらが言うと

 

「さっき。 LINEしましたよ、」

 

葦切は笑った。

 

「えっ!!」

 

慌ててスマホを取り出すと、確かに

 

『遅れるかもしれませんがぼくと瑠依も北都さんのお宅に伺います』

 

とメッセージが入っていた。

 

「す・・すみません。気づかなくて・・」

 

それにも気づかなかった自分が恥ずかしかった。

 

彼から連絡が入っているかもしれない、ということにも考えが及ばなかった。

 

そして葦切と瑠依もやってきました・・

 

奏の登場はこのへんから→

 

奏が北都家に下宿するいきさつからさくらとの出会いはこのへんから→

 

お話が長くなっております。よろしかったら読んでやってください・・

 

 

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