どうやら有望そうな銘柄がそこにある。
いったい、いくら投資すべきか?
単純に考えて、
自分の予想が正しいのであれば、投入資金は大きければ大きい方が良い。
しかし、単純に考えて、
自分の予想が間違っておれば、そんなことすると一発で大損することになる。
長期投資家に限らず、短期トレーダーであっても
株式投資に携わるモノであれば、
必ず通らなければならない、しかし、とても難しい重要な課題です。
おそらく、誰かに聞いても正しい答えを持ち合わせている人はいないでしょう・・・。
「とりあえず、少しだけ買っておくのが良いのでは?」
これはなかなか良心的な答えのように聞こえますが、
結局、その株が大上昇して10倍にもなった時、
あなたは、その人を恨むことになるでしょう。
金融機関なら、何やら、アンケートを書かせて
経験が豊富か?リスク選考的か?資金量がどのくらいあるか?等の観点から、
「資産の30%くらいなら株を買っても良いのでは?」
等と教えてくれる人もいるかもしれません。
しかし、だからといって、目の前にある、
その有望株にいくら突っ込んでよいかどうかまでは、誰も教えてはくれないでしょう。
(そもそも、その30%という根拠だって怪しいもんだ…。)
株の儲け = (①平均上昇率×②売買回数) × (③投資金額×④レバレッジ)
もちろん、私もこの課題に十分な答えを持ち合わせているわけではないのですが、
一つアドバイスが出来るとするならば、
未熟なうちは、投資金額を小さくするべきだ
ということだけは昨日の式が教えてくれるのです。
昨日、①②については技術論、③④は資金投入戦略、と申しました。
この①②の技術論が未熟なのに、
③④の資金だけは大量に投入してしまうような行為は
やはり危険すぎると言えるのです。
①平均上昇率がプラスなら良いのですが、
マイナスであれば、②③④は大きければ大きいほど、
マイナスがデカくなるわけですからね。
先日、信用取引に関する記事を書きましたが、これについても同様です。
技術が未熟でまるで勝てなかった人が、
信用取引を始めた途端に急に勝ち始めるなんてことは、まず、考えにくいわけで、
おそらく、負けるスピードが以前より早くなるだけでしょう。
①②③④が掛け算で繋がっているという事は、つまり、そういう事なのです。
あなたが有望株だと判断できたとしても、
それが本当に有望株かどうかということについては
はなはだ疑問があります。
さらに言うと、目の前の株が仮に本物の有望株で将来10倍になるとしても、
あなたが未熟であれば、そんな有望株ですら、簡単に損をする事が出来ます。
一本調子で10倍になってくれるなら誰でも勝てるんですが、
明日からの3か月間は20%下がり、諦めて売った直後から
10倍になるなんてこともありますからね・・・。
(実際、私がこのブログ上の口座で買っていたアークランドサービスは
リーマンショックを食らって、すぐに30%下がり、その後、底値から20倍高した。
諦めずに売らなかったので私は大儲けできたが、多くの人はそこで売ったわけだ。
だから下がった。)
その辺りの経験をそれなりに積んでからでないと、
大金を個別株に1点投入したり、あるいは借金をして信用取引を始めるべきではありません。
初心者の方の質問に答えて、
過去こんなコメントをしたことが何度かありますが、
正解かどうかはともかく、このような根拠は持ち合わせているわけです。
その一方で、
ともかく株を買おう
もし君が良い株を手に入れれば、お金持ちになれるだろう
もし君が悪い株を手に入れれば、真面目に働くことの大切さが理解できるだろう
みたいなことを言い出して、
「何はともあれ、まずやってみるべきだ。」
というアドバイスをすることも多いのですが、これについては
要は、①②については少々は経験を積まないとどうにも手に入る類のものではないので、
「ああだ、こうだ」つべこべ頭だけで考えずに、
さっさと実践しながらコツを掴むような発想でいくべきだ。
という理由を持っているからです。
冒頭に掲げた永遠の疑問に対する答えまでは持ち合わせていませんが、
やり始めるなら早い方が良い。ただし、最初は少額で。
(たとえ目の前に有望株があったとしても・・・。)
とだけは、ある程度の根拠を持って、アドバイスすることができるのです。
本日も、参考になりましたら、
クリックの方もよろしくお願い致します。
当ブログは、長期投資法について解説することを主目的としています。
その中で、参考資料として特定の企業や市場動向についても情報を提供しますが、
仮にこれらの情報に基づいて投資判断をし、 結果的に損失を被ったとしても、
当方は責任を負いかねますのでご了承ください。
株式投資に関する意思決定や実際の売買に当たっては自己責任でおねがいします。
また、このブログでとりあげる個別銘柄への長期投資法は
個人的な性格や能力、生活環境等によって向き不向きがございますので、
誰もが簡単に勝てるような投資法でない事を前提にお読みください。