子供たちの言語の問題 次男のこと
ご訪問ありがとうございます。
夏に主人が赴任を終えて、フランスから台湾に戻ってきましたが、
高校三年生の次男は、パリの知り合い夫婦のおうちにあずかって
頂いています。 来年の6月にある、フランスの高校卒業試験バカロレア
に受かれば、台湾の大学のどこかに推薦入学、もしくは、フランスの学校に
進学することになります。バカロレアが取れるかどうか…ドキドキです。
6年前に、フランスに家族で住み始めたとき、次男は小学六年生、
中国語の学校は周りになかったので、とりあえずなじみのある日本人
学校へ入れました。
その後、フランス滞在が長くなった場合を考えて、日本人学校は高校が
ないので、中学一年生から、フランスの現地校に行き始めました。
こうやって、さらっと書いてしまえば、一二行の出来事ですが、
ものすごく大変でした。長男も同じく、中三で現地校に転校しましたが、
フランス語ができない子を受け入れてくれる学校はなく、二人とも
最初は公立学校の外国人特別クラスで、フランス語を学びました。
そのクラスは、学年に関係なく、外国人を集めて、一緒に学ばせながら、
なじんできたら、その年相応のフランス人の授業を増やしていきます。
例えば、最初は体育や数学など、言葉があまり関係ない授業から始まり、
フランス語ができてきたら、普通のクラスで歴史や理科のクラスも受けるように
なります。
次男は一年間、特別クラスを経験し、カトリック系の私立中学で学び、
高校はお兄ちゃんが通った、英語とフランス語のインターナショナル校へ。
先日、次男の今学期の成績が送られてきたのですが、
どの科目も相変わらず、「言語の問題」のせいで、成績が伸び悩んでいる、
とのことでした。 ため息つきました。
もうすでに、５年もフランス語の学校で学んでいるのに、言語の問題が
まだ、付きまとうなんて…。でも、家庭教師によると、フランス語ができないのは、
外国人だけでないらしいです。
フランス人でも、文法は間違えるは、単語の綴りはむちゃくちゃ…
特に理系の男子に、フランス語の表現力が劣る子供が多く、フランス人の
間でも問題になっているとか。
また個人差もあるようで、高校三年生の時の長男の懇談では、ほとんどの
先生に、信じられないくらい言葉もできるようになったし、理解力もついた、と
言われました。それに比べて、次男は、努力しているが、どうしても言葉のせいで
・・・・と最後の最後まで言われ続けています。
日本人学校をやめて、現地校に転校させたとき、
次男は、あんまり言語のセンスがないのは、私もよく分かっていたので、
本当にこれで、よかったのか？ずいぶん悩みました。
最終的には、主人の決断で、フランス語の学校に通わせることになりましたが、
あの時、日本人学校を続けて、高校は日本に行かせていてもよかった？
あの時、せめて、英語の学校に行かせていたら、ここまで負担はなかった？
成績表とにらめっこしながら、フランス語の学校に行かせたことが、次男に
とって正しかったのか、今でも疑問に思います。
ただ、言葉に関しては、家庭教師をつけたり、できるだけのことはやって
来たし、現に今年先に受けた、フランス語（国語）のバカロレアテストは、人並みの
成績をとることができました！
それに、、一つだけよかったのは、現地校に入れたおかげで、ずっと家族で
一緒にいたことです。
とにかく、転勤族なので、子供の教育については、
ところどころで悩み抜いてきました。
ましてや、うちのように父と母の言語がすでに違っていると、
事態を余計に複雑にします。笑
とにかく、できる限り、家族で一緒にいるのが
優先順位だったので、子供たちも苦労させましたが、いま二人に聞いてみると、
フランスの学校に進んでよかった、と言ってくれました。
（何より、バカンスが多いし、台湾の受験戦争を逃れることができましたから！）
わーすごいね！日本語、英語、フランス語、中国語！
たくさん言語ができるのね！
なんて、ほめていただきますが、現実は こんなに、とほほほ・・・・。
どの言語も足りないことだらけ。
でも、確かに、高校卒業試験をフランス語で受けるなんて、
私からしたら、ウルトラCの離れ業！
日本や台湾の受験勉強から逃れて楽した部分もあるけれど、
色んな人種にもまれて、頑張ってきたことも、きっと将来、なにかの
糧になるのでしょう。フランスの学校で学んだ事はきっと多いですよね。
次男の過去記事は、こちらから
単純で陽気な次男。ずいぶん笑い話のネタにさせてもらいましたー。