も う ん た い ん 。

1/1を見るのも面白いけど、1/10でやるのもかなり面白いんです。RCレースの楽しさを発信するブログ。

【Team VIPER JAPAN】Driver's Report File:008

2013-12-14 10:01:24 | Supported by VIPER

◆ レース参戦記 No.5 ◆

TRESREY OFF-ROAD Race Round.13
‐ Twin Ring Honguu ‐

 皆さんこんにちは。今回は去る11月、24日に愛知県豊川市のサーキット、ツインリンク ほんぐう にて開催されました、トレスレイ オフロードレース ラウンド13 に参戦した時の模様をお届けしたいと思います。各地で多くのRCバギーファンを興奮させてきたこのイベントも今回で13回目。前回開催時は諸事情により参加出来なかったこともあり、この遠征は非常に楽しみなイベントでした。



 今回のレースの舞台となりました ツインリンク ほんぐう さんは、その名の通り2面のコースを持ち、オンロード/オフロードの両方のニーズに応えるサーキットです。オフロードコースは全面人工芝となっており、グラベルのそれとは比べ物にならない、ハイスピード&クイックレスポンスな走行を楽しむことが可能。まずはとにかく、この未体験ゾーンに踏み込む機会を得られたことがとても嬉しかったわけです。


 現地に到着すると見えてくる看板。どのサーキットに行く時もそうですが、特に初めての時は心躍る瞬間ですね。

 ショップ建屋。早く走らせたい一心で品揃えは確認せず終まいでしたが(笑)、現地にパーツ補充が可能な環境があるのは有り難いことです。

 オンロードコースはこんな佇まい。

 そしてオフロードコースの全景(写真クリックで拡大)。様々なRのコーナー、ジャンプがバランス良く組み合わされており、レイアウトそのものには違和感を感じません。が、ジャンプ台が木製だったり、仕切りがホースでないところはさすが、舗装路コースがベースとなっているほんぐうならでは、といったところですね。

 オン/オフコース共通の操縦台。ドライバーは背中合わせに立つ感じです。広々としていて、すれ違いにストレスを感じることはありません。



 実は今回のレース、2WDは写真のマシンで戦いを挑むつもりでいました。

 この DT-02RC Maniax ARENA の月例レースにて、抽選で戴いたものだったのですが、また悪いピエロの虫が疼いてしまい、車体に土のつかないこのコースでシェイクダウンしたい欲求が抑えきれず…。精魂込めて組み上げられたこのマシンは、遥か遠方のこの地で大活躍する予定だったのですが。


 前日入りの練習で洗礼を受けた結果、1パック目の終了を待たず写真のような有り様に。予備パーツのストックも無く(あってもキリが無いと思われます)、敢え無く絶息となりました。せっかくこの日の為に準備したのに、現地について早々、メカ類を TRF201XR に載せ直す私… 我ながら懲りないものです。


 上記のようなトラブルもあって練習は思うように出来ませんでしたが、当日のレースではそんな不利が些細な事に思えるほど、現地勢との力の差をまざまざと見せつけられました。マシンはミッド一色で、モーターは当たり前のように6.5Tが積まれている様子。リヤモーター仕様の私の201とはコーナリングスピードが明らかに違いますし、ストレートではまるでカテゴリ違いのマシンのように後続が迫ってきます。コントロールは明らかにイージーだったのですが、それが当然の領域で日々、凌ぎを削っているであろう他車の走りにただただ、圧倒されるばかりでした。まさに脱帽。

 四駆の方はいつも通りの TRF502X 。こちらは先の二駆程のスペック差は感じられず、またガツガツ握り込めるのが面白くて仕方が無かったのですが、レースの結果としては真ん中くらいの順位に飛び込むのが精一杯でした。こちらもAファイナルの争いは凄まじいスピード感で、見ているだけでも爽快感抜群でしたよ。

 レースの詳細なレポートは TRESREY の Web 上で展開されていますので、宜しければそちらもご参照下さい。



 この日はもうお二方おられる VIPER サポートドライバーの内の1人、藺牟田 浩成(いむた ひろまさ)選手と再会を果たすことが出来ました。丁度いい具合にバナーもありましたし、この機を逃してなるものかとカッコイイ写真を撮影。

 藺牟田選手はオンロード走行にも勝手のある(むしろ本分?)方で、決勝では落ち着いた走りで勝ち上がりを決めておられたのが印象的でした。

 遠路はるばる関東から来られた関選手は、抽選会で写真のモーターをGET。めでたくVIPERユーザーの仲間入りとなりました。

 今回の遠征では宿の手配、現地到着後の移動など、RICKSIDE DESIGN のペインター、小谷さんから強力なフォローウインドを戴きました。営業もこなす敏腕デザイナーは私のような世間知らずのハンドリングもお手の物(笑)、本当に有り難う御座いました。




    

【Team VIPER JAPAN】Driver's Report File:007

2013-09-15 23:48:50 | Supported by VIPER

◆ レース参戦記 No.4 ◆

2013 JMRCA全日本選手権(EP OFF-ROAD)
‐ YATABE ARENA ‐

 それでは後半、今回は四駆編+αのレポートをお届けします。去年の全日本は完全なプライベータとして、マシンもDB02(レオニス)というチャレンジングな選択で挑みましたが、当初のダブルエントリ予定からシングルエントリになって意気消沈したり、本番は予選1Rでいきなりリタイヤ(センサートラブル)したりと、あまり良い思い出が残っていません。そもそも過去2回の参加では、どちらも1Rのトラブルで出鼻を挫かれ、そのまま力を出せずに終えるという悔しい内容で終えている私。今年こそは予選全ラウンドを走り切り、その上での自分の順位を確認したい、という思いが強くありました。



■ TRF502X + VIPER ■
 マシンは今年3月から使い始めたシャフトドライブのコンペティションモデル、TRF502Xです。

 ベルトドライブマシンのハイエンド、TRF511に比べヨーモーメントの発生が少なく、ニュートラル時のブレーキもシャフトならではの自然な掛かりで扱いやすいのが特徴。アグレッシブなパワードライブを貫くことが結果に繋がることの多い511に対し、502Xは粛々と精密な周回を重ねて好成績を陥れるスタイルです。502Xはコンディションが崩れにくく、メンテナンスサイクルも511より長いことから、私の性に合っているのはこちらと感じています。

 続いてメカ類。ESCは VIPER VTX10R-BE 、モーターは VIPER VST 7.5R と、502Xを走らせ始めた当初から変更ありません。また、冷却ファンには高回転型ながら安価な Zeppin Racing 製を使用しています。各セットアップは7月の練習走行で大方あたりをつけていますので問題無い筈、後は本番で私自身が持てる力を発揮するだけですね。



 四駆予選は土曜日の開催。二駆の時と同じく、練習走行1本、予選公式ラウンドは4本で、そのうち2本が有効となります。各ラウンド、順位の良いドライバー順に高いポイントが与えられ、全4Rで得られたポイントのうち、良かったもの2本の合計値で予選総合成績が弾き出されるという仕組み。タイムの良し悪しがラウンドを跨いで効果を及ぼすことは(基本的に)無いところが、全国で行われている多くの地方レースとの相違点と言えます。

 全日本選手権は二駆、四駆で周回方向が逆転しますので、練習走行は二駆の時と同じく、自分の苦手なところを探り、そしてその処理の仕方を考えながらの周回となります。大多数の人は、先に出ているマシンの走りを食い入るように見つめ、あれこれ考えながら自分の出番を待つのですが、この日、1番手にコースを走行するグループは私の属する第3ヒート(集団)でした。どのヒートから練習走行を開始するかは、各ヒートのゼッケン1番同士でジャンケンをして決めます。で、当日の全11ヒートの代表者中、最後の1人になるまでこのジャンケンに負け続けたのが私… そう、やや不利な1番手集団としての出走を導いたのは、他ならぬ自分自身だったわけです。

 決まったことをウジウジ悔やむ暇もなく、練習走行を開始。とは言え気を取り直してはいましたし、実際走らせてみると意外と早く慣れられた感があり、比較的自信を持った状態で5分間を終えることができました。ただ一つ、ストレートエンドの複合コーナーは最後迄、上手な抜け方が掴めなかったので、このポイントだけは続いて練習走行に入ってゆく各車の動きを参考に、予選の中で修正していくつもりでした。

 そして本番ラウンドに突入、まずは1R。昨日の二駆のような躓きはもうイヤと、気合はかなり入っていました。滑り出しは良かったように思うのですが、2分を迎えるあたり? で、ストレートエンドのコースウォールにマシンをヒットさせた拍子、前輪が異常な方向を向いているのに気付いて思わず悲鳴…。フロントサスアームが折れていました。なんとなんと、3回目の全日本でも、四駆1Rはリタイヤという結果に。

 それでも今年の全日本は、過去の自分に比べ遥かに落ち着いて臨めていると思えていたので、破損箇所を速やかに修復し、次が来るのをひたすら待ちました(結果が出ていない時は、次の自分の出番が待ち遠しくなるものです)。ようやく迎えた2R、取り敢えずここを走り切っておけば、3R、4Rは幾らか攻撃的な走行にシフト出来る筈。ところが… 今度はマシンがコースに入った直後から、ステアが時折操作を受け付けなくなるという、先の1Rより深刻な異常が起こっていることに気付かされます。原因はサーボ? 受信機? よくわかりません。プロポの電源を OFF‐ON してみるも改善せず。的確な対処も行えないままスタートし、そして当然の結果として、幾つかのコーナーを経たところで症状再発… このままコース上でもがくのは他車の迷惑になる為、リタイヤを宣言しました。

 これ以降、私のメンタルは少しの余裕も無い極限状態に陥りました。残り2Rが落とせなくなった上、マシンに起こった問題が何なのか、よく分かっていないのです。症状から考えられる被疑箇所はサーボか受信機になりますので、その両方をストックしておいた同型スペアに載せ替え。他にも出来ることがあれば何でもやっておきたいのですが、これ以上の処置は思いつきませんでした。3R開始前のインターバルで操縦台に上がり、交換したサーボのニュートラル出し。審判員を務める広坂さんからは「トラブルですか?」「直りそうですか?」等とお声掛けを戴きましたが、引きつった笑顔でモヤッとした返答をするのが精一杯でした…。この場の確認では直っているように見えましたので、後は余計なことを考えず次、背水のラウンドに集中するだけ。

 果たして3Rは、この日初めての完走を果たすことが出来ました。タイムは13周の6秒、ラウンド順位も取得ポイントから逆算して63位(108台中)と褒められたものではありませんが、これで4Rも頑張れる状態にはなりました。良かった… とは言え、緊迫モードはこの段階ではまだこれっぽっちも解消されません。

 最終、4Rは方針が難しくなります。ある程度はまともな時計を出さないといけませんが、縮こまってしまえばそれなりの結果しか出ないわけですから、ここは目標を14周突入に据え、不退転の意思で攻めることにしました。結果は… 目論見通り、14周の19秒でゴール。ラウンド順位52位という、これまでの状況からすれば十分と言える位置に滑り込むことに成功しました。この4Rが終わった直後、電光掲示板(ラップボード)を見て、私はようやく張り詰めていた糸を緩めることが出来たわけです。後半の2本は本当、初めて出た時の全日本並の緊張でした。

 結果、予選の総合順位は3R、4Rのポイントがピックされての68位(108台中)となりました。今回は信頼性の高いVIPER製品のサポートを受けていたにもかかわらず、他ブロックのトラブルでここまで追い込まれる展開になってしまったことが悔やまれます。各ラウンドはそれ自体が練習を兼ねる要素を持っており、そういう意味では序盤2本の走行機会を失ったのが大きな痛手でした。思えばこの日の凶運は、朝の練習走行1番手を引き寄せた時から始まっていたような気がしますね。救いがあるとすれば、この流れでも3R、4Rの走りを崩壊させずに纏められた点。自分としてはドライバーとしての成長と思いたい部分です…が、やはりもう少し順調な戦いであれば、と妄想せずにはいられない、そんな1日でした。

 残るは翌日の決勝。予選では周りの動向を楽しむ余裕が皆無でしたので、ここはGメイン、61位~70位集団のファイナルを存分に満喫するつもりでした。8番手スタートの私は、リラックスし過ぎたせいかフライングを犯すミス。ルール上はこの場合、指示を受ける前の自発的なペナルティストップが認められますので、私は早々にストップエリアへ入り、審判員のGOサインを待って再発進しました。当然、この時点では最下位に後退してしまうわけですが、Gメイン決勝ともなると序盤の混乱は必須ですから、まだまだ大丈夫だとは思っていましたね。中盤ではバッドドライブでタミヤチーム選手のマシンを転倒させてしまい、そこでまたセルフペナルティを課していたりもしましたが、終盤には東京勤務だった昔、よく一緒に遊んで頂いた大村選手(トップ写真左のマシン)と一騎打ちが出来るところまで上り詰め、最後はそれも制しての2位ゴールとなりました。2013年の全日本選手権、4WDカテゴリの最終順位は62位という結果でした。



 これで全日本レポートは終了です。今回の四駆編は、予選の苦悩をリアルに伝えるべく、頑張って詳細まで記してみたのですが如何だったでしょうか。途中、思い出すのがイヤになるぐらいの辛い経験でしたが、尻上がりの展開で終わってくれて本当に良かったです。


 さてここからはオマケ。今回の全日本選手権では、私と同じく、サポートドライバーとして活躍する 藺牟田 浩成 (いむた ひろまさ)選手と接触することが出来ました。2名4台と少し寂しいですが、Team VIPER JAPAN マシン集合写真を撮影。
 現場ではVIPER製品に関する情報交換等、色々な話をさせて頂きました。関西のサーキットにも興味は持って頂けているようでしたので、またもう一度、チームメンバー集合の機会があれば良いなぁと思っています。

 そして、今回はTRF(タミヤ)関係者の方々にもお世話になりました。
 VIPERの看板を背負う私にもTシャツを分けて下さる等、何かとお声掛けを頂き嬉しかったです。四駆の予選1R、サスアーム破損でシャフトまで曲がってしまった時は、ピットに泣きついて交換品を譲って頂きました。あの時は本当、助かりましたね。




    

【Team VIPER JAPAN】Driver's Report File:006

2013-09-07 11:13:21 | Supported by VIPER

◆ レース参戦記 No.3 ◆

2013 JMRCA全日本選手権(EP OFF-ROAD)
‐ YATABE ARENA ‐

 VIPER のサポートを受けるドライバーとして、半年間照準を合わせてきたのが国内最高峰のこのレース、全日本選手権です。今回は先週末、谷田部アリーナにて開催されましたこのイベントについて、私の参戦レポートを複数回に分けて掲載していこうと思います。詳しい結果等については主催団体、JMRCA のホームページも確認しつつ、ご一読頂ければ。



■ TRF201XR + VIPER ■
 まずは二駆編として書き綴るこのレポート、マシンの紹介から進めてゆくことにしましょう。今年の世界戦を迎えるにあたり、TRFは201に対し、実に3年超振りとなるメジャーアップデートを掛けてきました。ロング&ナロー、そしてアルミ製という、直近のスタンダードを一気に取り込んだスタイルのシャーシで仕上げられたのがこの TRF201XR です。

 コンバージョンキットとなりますので、全くの新車状態で組み上げるには別途、201のベーシックキットが必要になります。私は手元にストックしてあった初期パッケージのものを用いてビルドしました。

 旧シャーシとの比較ショット。ホイールベースは11mm延長、剛性感は旧型のそれを遥かに凌ぎます。

 メカ類には変更なし、当然ながら VIPER(VTX10R + VST 8.5T)です。このシャーシはストレート・セパレート・ショート、全タイプのバッテリーをレイアウト可能にする設計なのですが、私のように昔ながらのストレートを選択する場合は写真の通り、ホルダーの上にESCを搭載する形となります。その他もアナログサーボ、ダンパーは通常径シリンダのものを使うなど、旧世代の装備が目立つ私のマシン。いずれもお財布事情に合わせて順次、切り替えていけば良いと思っている部分ですので、全日本仕様としてはこれで問題ありません。

 完成後は主にホームコースの新加西にて、旧モデルとの違いの確認と、それに伴って生じる各方面のアジャストを行いました。ESCに関しては、マシンの重量増に拠るものと思われるパンチ感の減退を感じた為、これを修正する目的でスロットル周波数を高める方向でのセット変更を施していたのですが、最終的にはスリッパーの調整でフォローすべきと判断し、旧来と同じ値(2MHz、最低値)に戻しています。



 では改めて、本戦の模様を。EPオフロードカテゴリの全日本選手権は3日間に渡って行われ、その日程は 1日目:二駆予選、2日目:四駆予選、3日目:すべての決勝 …という流れで進みます。予選日の走行回数は練習ラウンド1本、予選本番の1~4R。

 全くの初走行レイアウトを5分×5本、25分間で攻略し、かつ結果に繋げていく為、各ドライバーは頭脳フル回転でコースとの格闘を演じるわけです。二駆、四駆で共通の目標、半分より上の順位を獲得すべく、私もシリアスモードに突入。

 練習ラウンドは唯一、タイムを気にせず走らせる事が出来る5分間ですので、各ポイントの限界点を探る為にも、ある程度は転ぶ気でいくことが重要になると考えています。グリップは少しリヤが流れ易いように感じましたので、後半でプロポのスロットル側EXPをフラット → -10% に変更。低速域のレスポンスを鈍化させたこの状態でフィーリングに問題が無さそうなことを確認した上、タイムアップまで周回を続けました。

 1R。他車との絡みやプレッシャーも無く、走行後は割と上手く纒め切れたように感じられたのですが、実際はアグレッシブさが足りなかったようで、順位は72位(/109台)とかなり厳しい位置。この時点では少し狼狽。

 ランダムアサインによる組分けで出走した1Rの成績順にて再構成、今度は出走者が近しい実力者同士となる2R。先の思わしくない成績を早期に振るい落としたいという、焦りの気持ちを内包しつつのラウンドでした。開始後程無く前走車を上手くかわし、さぁ安定周回に集中しようとしたところで… まさかの『走行を止めて下さい』アナウンス。計測トラブルが発生したとのことでしたが、流れが良かった私にとっては心中穏やかならぬものでした。結局その場での仕切り直しも出来ず、私の属する第4ヒート(集団)は後回しとされます。

 このような形でメンタルを乱され、緊張の度合いをさらに高めて迎えることになった2R。再スタート時はとにかく、1Rで危なっかしかったポイントをミス無く、確実にクリアしていくことを意識して走らせました。結果、今度は47位という高ポジションをゲット。2本消化時点を集計した総合順位も57位と、悪くない位置につけます。これでようやく、気持ちに幾らかのゆとりが出てきました。

 3Rは2Rと同じような結果を残すだけでも、1Rの72位に変わってポイントの対象となり(予選の総合順位は全4R中、好成績な2本のポイントで算出されます)、つまり総合順位の上昇に結びつきます。割とリラックスした状態で挑めた結果、思惑に近しい50位という順位を獲得。これで総合順位は54位と、“半分より上”の成績に滑り込みました。良い展開です。

 最後の4R。予選の時点で“半分より上”の成績を確定に持ち込む為には、総合順位をEメイングループ圏内である50位以内で終える必要があります。3R迄の最高タイムは13周の5分4秒、順調に伸びてきていましたので、このラウンドでは14周を目標に設定して頑張ることにします。開始前の練習周回もフィーリングは良く、後は落ち着いて捌けるかどうかだけ… いい精神状態でアタックを開始しましたが、今度は展開が良くありませんでした。前走車のミスに2度3度巻き込まれた上、そのロスに慌てて自らの細かいミスも増加。結果としてはこの日初めて、前のラウンドのタイムを上回ることが出来ず、総合順位へのポイント加算となる位置につく目論見は外れました。残念ですが、4本も走ればこういうこともあるのが普通ですね。

 こうして出た予選最終リザルトは、不本意な4Rの影響も軽微、55位というものでした。“半分より上”、目標達成の可否は翌々日に持ち越されたわけですが、この順位は私にとっては既に、ほぼほぼ満足出来るもの。まずは初日、胸につかえるものもなく終われたことにホッとしました。


 さて、決勝です。予選から2日後の日曜、Fメイン(51位~60位集団)ファイナルの出走者として登場することになった私。4位以上であれば目標達成ということで、肩に力が入るのもいつも以上といった感じでした。直前のウォームアップ周回では違和感も無く、これは行けそうな感触… そしてスタート。直後の混乱を作ることも巻き込まれることもなく、縦列走行の体が整っていきます。前後の間隔が安定してくれば、後は後走車の肉薄を許さぬペースを保ちつつ、前走車のミスを待つスタイルを徹底するつもりでした。しかし3位?のマシンが転倒した際、これを上手くパス出来なかったのが痛恨。転んでいるのは見えていたのですが、ライン取りが甘く引っ掛かり、私も一緒にスタックしてしまいました。これで最下位まで転落したのが命取りとなり、巻き返しもそこそこの7位フィニッシュという結果。調子が良かっただけに、目標届かずは無念でした… が、これが決勝レースというものですね。最後まで程良いドキドキの中で楽しめましたので、終わった時の満足感は高かったです。



 昨年の全日本は不測の日程変更で参加取り止めとなってしまった二駆カテゴリ、2回目となった今年は成績も順当に上がり、全体的には大体納得のいく内容で終えることが出来ました。個人的には、3年目の参戦にして、ようやく過度の緊張からは解放されるようになったのが大きかったですね。ある程度落ち着いて流れを楽しめるようになったことに、違った意味での自分の成長を感じた今年の全日本でした。

 次回、四駆編のレポートもお楽しみに。




    

【Team VIPER JAPAN】Driver's Report File:005

2013-07-28 17:44:17 | Supported by VIPER

◆ プラクティスレポート No.1 ◆

‐ 2013/07/14~15 @ YATABE ARENA ‐

 7月の3連休を利用し、YATABE ARENA へ久々の練習に行ってきました。1ヶ月半後に迫る全日本選手権(1/10 EPオフロード部門)に備え、谷田部の距離感、立体感、グリップ感をインプットし直すのが主な目的。タイヤについてはトレンドが変わっているようですので、そのあたりの確認と、ESCを含めたメカセットアップも並行でこなしてきました。




■コースレイアウトに“YATABEクオリティ”を再認識■
 レイアウトはトップ写真の通り。谷田部アリーナのコースからは毎度、『密に計算された難しさ』を感じさせられるのが圧巻で、私にとっては、そのクオリティの高さに触れられること、それ自体も楽しみの一つです。全日本対策として行くのも程々、折角の遠征ですから、心のどこかしらにエンジョイするだけの余裕も持ち合わせておきたいものですよね。

 今回も難易度は高く、未熟な私は最後まで四苦八苦の連続。特に右奥、ストレートエンドに現れるヘアピンへのアプローチは、姿勢を崩さずに減速するのが本当に大変で、私は終始、ここでオーバーラン or 内巻きを繰り返していました。その後にはいわゆる“ビッグジャンプ”がありますが、この2日間の練習で、私がココを気持ち良く飛び越えられるようになる可能性は低いと判断。マシンを壊しまくって陰鬱な気持ちになるのもイヤだったので、早々に舐めてクリアすることを決めました。その他全般的に気を抜けるポイントが無いのもいつも通りな感じで、走行中はずっと手に汗を握っている感じ。弾丸行をテンションの高さで乗り越えたようなもので、帰阪後の疲労感は凄かったです。

■タイヤをチェック■
 昨今の谷田部でハイグリップを得るにあたり、モールドインナーは最早避けられない選択肢になっているとのこと。スポンジに比べ遥かに高価な上、ライフもタイヤに負けず劣らず短いというコイツに手を出すのは相当なためらいがあったのですが、全日本選手権をターゲットとしている以上、コイツの存在を無視する訳にもいきません。今回の遠征に当たっては、スポンジ2本、SWEEP RACING(SW-10FC)のインナー入り、そして本命であるPROLINE(6185-01)のインナー入り、以上の計4本を用意して臨みました。

 二駆、四駆のそれぞれで試してみた結果、やはりモールドインナーには、確かに感じられるレベルの優位性を感じました。スポンジの時よりもグリップが切れる限界が高く、張り付いているかのような錯覚に襲われます。ただ、限界を超えた時の滑り出し挙動もよりピーキーになった雰囲気があり、そこに一抹の不安は感じます。谷田部の路面には傾向として、元よりそういった印象があるのですが、その“らしさ”がより強調されるイメージでした。実は今でも少し、迷いはあるのですが、本戦はモールドインナー仕様のタイヤを用意することになると思います。タイヤに関してはもう少し、検証の時間と弾を用意してやってみたい… というのが本心。向こうを本拠に練習していた数年前は、この時期、コンパウンド違いのタイヤも結構使っていたという経緯があるのと、やはり自分で試してみないと納得出来ないという性分からですね。

■ESCセットアップの完成度を確認■
 VTX10R/VTX10R-BE については、今回の谷田部行で大きくセットを変更する必要は無い筈… と考えていました。というのも、谷田部に来て色々変える必要の無いこと、を、当初から目標に入れてセットアップを行っていた為です。正確には、操縦台に上がってからの練習走行で、フィーリングに応じてプロポだけの微調整で欲しいところに持っていけること、これがOKライン。今回の遠征では本番を想定し、コースを数周後、プロポのブレーキエンドポイント、スロットルの前進側EXPを欲求の有無に拘わらず任意に変更し、その違いを確実に感じ取る練習を全パックで行いました。非常に地味で面倒なテーマですが、予選各ラウンドで最後のフィッティングを冷静に行えるよう、シミュレーションを繰り返したつもりです。

 今回、どうしてもESCの調整が必要だったのは、四駆のドラッグブレーキだけでした。コーナリングと加減速にメリハリのある走らせ方をしていた為、今回は10%、ほぼナチュラルブレーキのみという設定で落ち着きました。



 今のレイアウトはGWの時に敷かれたものということもあってか、練習されている方はどなたも本当にお上手でしたね。いつもそうなのですが、谷田部アリーナは、自分の未熟さを自身に再認識させるのにも良いところです。本戦では少しでも良い成績を残せるよう、残された時間でやれるだけのことはやろう… 思いを新たにすることが出来ただけでも、良かったと思う今回の遠征でした。




    

【Team VIPER JAPAN】Driver's Report File:004

2013-06-30 16:30:39 | Supported by VIPER

◆ レース参戦記 No.2 ◆

‐ 2013 JMRCA全日本選手権 関西地区予選 @RCMx ARENA ‐
‐ シリーズレース2013 開幕戦 @ABC ‐


 今回は“VIPERフル装備”状態での本格参戦を開始後、特に重点を置きました2つのレースについて、私の顛末にフォーカスした報告を書きたいと思います。1つは5月、店舗のレギュラーデイレースを兼ねて開催されました全日本選手権予選(関西地区)。いつものレースとは少し違う顔ぶれに武者震いしつつ、精一杯頑張ってきました。そしてもう1つは6月、先週末にあったABCシリーズレース 開幕戦の模様を。こちらはコース移転後、初の公式レースということでマニアリチームが合流してくれたり、プライズもいくらか豪華になっていたりと、なんだか楽しい要素の多いイベントになりました。




■2013全日本 関西地区予選(デイレース Rd.8)■
 今年の関西地区予選は前述の通り、開催地である RC Maniax ARENA のレギュラーレースを兼ねてのイベントとなりました。関西地区の出場者枠(2WD、4WD各)15名に対し、この日の予選参加人数は10名にも届かず。戦わずして本戦への出場が決まるというこの現状、今に始まったことではありませんが、本当に寂しい限りです…。

 気を取り直して、まずは二駆から。当日のコンディションはここ数週の平均値から比べややバッド、低く感じられるグリップにフラストレーションを感じていた選手も多かったようです。が、当の私は割と調子を崩さずに走れていた方だったらしく、順位は 1R に記録したタイムのまま、3R 終了後まで 3位 をキープする良い流れでした。しかしながらこの日は、スケジュールに生じた余裕に対応する形で予選回数が4回に拡張。午後過ぎから雨が降り始め、湿気を帯びて回復した路面グリップを味方につけた選手に追い落とされた私の順位は、結局のところ5位となりました。全日本予選参加者としての順位は 3位

 全日本の予選に決勝はありませんので、以下の動画はレギュラーレースとしてのものとなります。

 最終リザルトは4位ということで、表彰台までもう1歩のところでした。

 続いて四駆。こちらも調子は悪くなく、走らせていて不満を感じることもなかったのですが、予選順位の方は 5位 → 5位 → 6位 → 8位 と、何ともジリ貧な展開。最後はAメインギリギリのところまで落ちてしまっていますから、これは『調子は悪くない』などと呑気なことを言っている場合ではありませんね。 むしろ不調を感じていないところに、簡単には好転しそうにない、改善の難しさを感じています。全日本予選としての通過順位は 4位 でした。

 決勝は最下位スタートから、中盤までは望ましい推移でランクアップしていたものの、もうひと頑張りというところで他車にバッドアタックをかましてしまいました。その車が復帰、先行するのを待つというセルフジャッジ(ペナルティ)を処し、結果的には6位ゴール。やってしまったことを取り戻すのは難しいですが、少しでも後味良くレースを終える為、出来る限りのことはやる、という気持ちは大事だと思います。


■ABC シリーズレース2013 開幕戦■
 続いては先週末、数度の日程変更を経てようやく行われた ABCのシリーズ開幕戦です。昨年の全日本選手権本戦直前、これまでのサーキットが閉鎖になることを伝え聞いた時は本当にどうなることかと思いましたが、またこうしてレースが出来るようになったこと、皆が喜びを感じながらの参加だったと思います。当日は屋外、梅雨時のレースらしく、中途半端な降雨で何度も中止の危機を迎えながらの進行でしたが、予選を2回に縮小し、何とか決勝まで行うことが出来た… という1日でした。

 二駆。どうしても表彰台に上がりたい一心で頑張りましたが、予選の結果はあと一歩の4位でした。ただ、2R はヒートトップでゴール出来ていたので、強い心を持って臨めばいけるはず… と、自分に暗示を掛けながら挑んだのが下の決勝動画です。

 というわけで、どうにかこうにか3位に滑り込むことが出来ました。

 さらに高いところへ登れるよう、次月以降も頑張りたいと思います。

 で、実はこの日、本当に調子が良かったのは四駆の方でした。予選は3位を勝ち取り、さぁ決勝もやってやるぞ… と意気込んでいたのに、始まってみれば1周目でリヤのアッパーロッドが脱臼してしまうという不運さ。マーシャルの手で修復、復旧後はやけ糞なテンションで追撃したものの、上位との距離は詰められるはずも無く、7位フィニッシュが関の山でした。う~ん… こちらは来月こそ、頑張ります。



 VIPER という優れた装備が私の成績を押し上げた… と言うにはいささか無理のある今回の報告でしたが(笑)、こんな現状でも手ごたえは感じています。特にESCの方は、純粋なレーシングスペック以外の部分でも驚かされる優位性を持っていることが分かってきており、それがよりストレスの少ない練習・レース環境をアシストしてくれている感触があるんですよね。言葉にするのは難しいですが、そういったところもお伝え出来るよう、これからも細かな点の考察には精を出そうと思っています。





    

明石バギー倶楽部 オフロードトラックが移設されました

2013-05-05 12:56:23 | RC Report @ ABC
 関西地区RCバギー向けオフロードコースの雄として、長い歴史を刻み続ける明石バギー倶楽部(Akashi Buggy Club)。2009年11月、当時関西唯一の電動向けコースだった加西T&Tがクローズした際は、コース難民になりかけていた我々EPバギー組を快く迎えて下さり、以降はGPとEP、2面の本格トラックを有する屋外サーキットとして、さらに大きな存在となりました。そのABCに訪れた次の転機、それが今回の新拠点へのコース移設です。場所は過去のEPコースから程なく近い兵庫県加西市。造成開始から3ヶ月、このGWで最後の仕上げもひとまず完了となり、いよいよ走行が可能な状態になりました。本記事では、このサーキットへ新たに来られる方向けのインフォメーションとして、付近からの道案内を展開しておきます。



 私が現地に向かう際、主経路として利用しているのは中国自動車道です。ここでは、同高速の滝野社ICから、国道372号 → 県道79号 → 県道23号 の順で通過する道程について、写真を交えながら説明していきます。中国道を含めたその他の大筋については、本家ブログの道案内記事をご参照下さい。

 ポイントとしているのは赤丸3点。敷地内への進入は2ルートあるのですが、このうちの一方、県道79号から直接入っていく方はNG(近隣住民より利用の差控えを求められている)です。写真の通り、23号から南進するルートを取って下さい。


 ではまず、桑原田の交差点から。北から下ってくると、このようなビューの十字路となります。ここを左折。


 この木製看板が目印。


 参考までに、南側から北上してきた視点での写真も。角には木造の喫茶店があります。こちらから来た貴方は右折ですね。


 曲がったあとはグリーントンネル。緩やかな登りです。


 登り切るとぶどう園の建物が出現。


 私の通過ルート、西から東進してくれば、次の右折の目印はこれです。小さいので見落とし注意。


 右折直後にこの看板が見えた貴方、いい調子です。もう少しですよ。山陽道経由(三木小野IC)、23号を東から西進してくる場合は、このブリジストンの看板を左折の目印として下さい。


 一本道はやがて未舗装路に変わり、そして下り始めるとこのようなうねった道が見えてきます。


 左側に地図上の宮池を望みながらなおも前進。


 おお… 建屋が見えてきました。既に敷地内、この中はドリフトサーキットだそうです。


 バギーコースは右折、砂利道をもう少し登ってゆけとあります。


 で、登り切ると来訪者向けの駐車スペースが出現。奥に見える建物は空モノのクラブハウス、そしてその左側に、我々の遊び場であるオフロードトラックが広がっています。




    

【Team VIPER JAPAN】Driver's Report File:003

2013-04-27 12:02:27 | Supported by VIPER

◆ 製品レポート No.02 ◆
‐ VTX 10R / VTX 10R-BE [ Introduction ] ‐
 

 前回のモーターに引き続き、今回はVIPERの電動カー用ESCを紹介しましょう。モーターに遅れて私の手元に到着したのは、同社のフラッグシップモデル、写真の VTX 10R シリーズです。ESC市場全体を見渡しても最も高価格帯、ハイスペックモデルと認識されるこの機種は、わずかに仕様の異なる 10R と 10R-BE(ブラックエディション) の2種がラインナップされています。この回ではモーターの時と同じく、パッケージと両者の外観の違いなどについて、写真を使って説明していきます。




 VIPERといえばWarranty(保証)。モーターに対しては半年、そしてESCについてはなんと1年、正常使用における品質が保証されています。購入の比較検討をする際、投資の元が取れるか否かの判断をする上で非常に重要なポイントとなるように思うのですが、如何でしょうか。


 Progauge付属の VTX 10R を開封したところ。同時に放たれる新品独特の匂いに、こちらの気持ちも掻き立てられます。


 クッションから取り出しました。VTX 10R はモーターパワー制限無し、2~3セルの Li-Po バッテリーに対応し、防水機構まで搭載するモンスターモデルです。ボディは他に類を見ないフルアルミ、実用面として、密閉性を確保しながら高い放熱性を確保するだけで無く、外観、質感の向上にも一役かっています。端子直近位置にハンダ付けされた大容量キャパシタがまた、コンペティションな雰囲気を演出していますよね。


 セッティングアダプター、Progauge(プロゲージ)。実はこれ、単純なセットアップツールではなく、バッテリー電圧テスターやサーボモニターの機能も併せ持つスグレモノなのです。Progauge の使いこなしについては、本ブログでもまた機会を改めて取り上げますのでお楽しみに。


 そして特に強調したいのが、TRESREY編集の二色刷り日本語マニュアル。VTX 10R シリーズの機能は非常に豊富なので、セットアップを進めるにあたっては当分、このマニュアルを都度参照しながらのこととなるでしょう。ぶっちゃけて言いますが、こいつはお馬鹿な日本語が無く、一切の表現が適切であるのが素晴らしい。


 そしてこちらは VTX 10R-BE 。10R との違いは、対応バッテリーがLi-Po 2セルのみであるのと、防水機構の排除と引き換えに排熱性が高められていることです。


 ブラックエディションのキャパシタはスタンダードなタイプ。VIPERのシンボルが刻印されています。


 2台を並べてみると、ケーブルの色にも配慮がされていて面白いですね。本体側はどちらにも、12ゲージのケーブルが最初からハンダ付けされています。一方、先端には何も付けられていないので、ユーザーの好みでヨーロピアン、2ピン等、任意の端子を用意しておきましょう。


 練習機会の多くなる二駆にはタフな 10R を。


 そして四駆には、排熱性の高い 10R-BE を搭載しました。




 ESC、モーターとも、実戦的なノウハウについては、これからじっくり検証を繰り返しながら順次、公開していきたいと思います。ロングタームになりますので、私にトライしてもらいたいテーマなどあれば、コメント欄にてご提案下されば、検討させて頂きます。それではまた次回。



    

【Team VIPER JAPAN】Driver's Report File:002

2013-04-07 22:23:59 | Supported by VIPER

◆ 製品レポート No.01 ◆
‐ VST Series Brushress Motor [ Introduction ] ‐


 さて今回はサポートドライバーらしく、VIPER製品の紹介などさせて頂こうと思います。私が供給を受けている装備の一つ、写真のVSTブラシレスモーター。実はこのモーターに関しては、サポートの話を戴く以前より、二駆用として8.5Tを長く愛用していたという経緯があります。元より品質の高さは伺い知るところでしたので、このような立場で魅力を伝えることが出来るのは嬉しいですね。ここでは四駆用として、新たに用意された7.5Tを装着する際に撮影しておいた写真を用い、VIPER製品のパッケージコンセプトに触れていきたいと思います。



 頑丈かつ、マットな触り心地に仕上げられた外箱。180日保証の刻印は、このモーターの高い稼働信頼性に対する、メーカーの自信の現れでしょう。


 箱はスライド式。モーターはウレタンフォームに厳重に守られています。


 上部クッションを取り払って、ようやく現れたモーター本体。私が初めてVSTモーターを開封した時は、このRC製品らしからぬ、スマートフォンのような包装の雰囲気に軽く興奮を覚えたものです。


 取り出されたモーター。表面積を広げる凹凸加工は、放熱性だけでなく、外殻強度の向上にも一役買っているようです。コネクタ接続部分は見るからに頑強で、こういった部分にもコストが掛けられていることに好感が持てます。


 フォームの下には中敷。


 その下には、説明書にデカール、センサーハーネスといった付属品郡が隠れていました。このハーネスも質感が高く、長期の使用に十分耐えてくれそうな頼もしさを感じます。


 ミニヨーロピアン端子をハンダ付けして、4WDへのセットアップを完了。この後の TRESREY R11 では早速、安定した性能でAファイナル進出の立役者となってくれました。



    

【Team VIPER JAPAN】Driver's Report File:001

2013-03-23 16:57:11 | Supported by VIPER

◆ レース参戦記 No.1 ◆
‐ TRESREY OFF-ROAD RACE ROUND 11 @RCMx ARENA ‐


 皆さんお久しぶりです。今回は約半年間の沈黙を破っての更新、先週末、2013年3月17日(日)に開かれましたTRESREY主催のオフロードレースについて、自身の顛末を書いていこうと思います。

 今回で11回目を迎えたTRESREYのオフロードレース。開催地は西日本が中心ですが、全国区で認知されるレースイベントの一つとして、最近では格式までも帯びつつある印象があります。迎え入れるは昨年9月のオープン以降、圧倒的な勢いで関西EPオフロードシーンを席巻し続けている RC Maniax ARENA 。この両者のタッグに魅力を感じたドライバーは少なくなかったようで、今回はエントリーオープン後、何とたったの4時間足らずで出場者枠が埋まってしまうという熱狂ぶりでした。



■マシン紹介■
 本題のレースレポートに入る前に… 私、ふ~ぢぃが操縦するマシンと、イクイップメントの簡単な紹介をしておこうと思います。

 まずは2WD。約3年前のデビュー直後から、相棒として長く私に付き合ってくれている TRF201 です。ボディは今回のレースより投入の GAL'AXY 製。その場の状況判断で、タミヤ製のボディ(201スタンダード or ザハーク)と使い分けます。

 搭載メカ。ESCは私のお気に入り、ヨコモ製の BL-RS2です。送受信機は サンワの M11X+RX-451 という前世代の装備ですが、新鋭機への乗り換え予定は今のところありません。

 そしてモーター、こちらもお気に入りの米VIPER社製、 VSTシリーズ。8.5Tを選択しています。

 続いて4WD。今回のレースにターゲットを合わせ、これまで1年間、共にレースを戦ってきた DB02シャーシ に別れを告げ、同じシャフトドライブシャーシのコンペティションモデルである TRF502X へ、マシンをスイッチしました。ボディは海外から取り寄せた、米PL社製の 502X用ブルドッグボディ を奢っています。

 これを機会にとシャーシだけでなく、メカも一新。独LRP社製のコンボパッケージ(SPHERE+VECTOR)から、ESCは SpeedPassion社の GT2.0 PRO へ、モーターは2WDと同じ、VSTシリーズ(7.5T)を新規投入しています。



■レース経過:2WD■
 2WDクラスは火急の用で欠席となってしまったゲストドライバー、川嶌選手を除く全エントリーマシンが集い、49台で争われました。私は関西地区を中心に活動するドライバーとして、ファイナル(Aメイン)入りを絶対条件として頑張ります。

 2回ある予選の1回目。このラウンドは完全にツキに見放され、スタート直後からのライバル車との二人三脚から抜け出すのに4~5周を費やすという、非常に悪い展開でした。ペースを掴めず、お互い前に出ては相手を巻き込みながら転倒… の繰り返し。当の相手と距離を保ってからは快走出来ましたが、時既に遅し… といった感じでしたね。この時点での順位は 14位(49台)。

 2ラウンド目は1ラウンドの結果を受けて組み合わせが変更となります。自身と同じようなタイムを出しているマシンが集まって走りますので、気を取り直して踏ん張りました。今度は序盤から良いペースで周回を重ね、ファイナル入りのボーダーラインと目される16周目突入も見えてきていましたが、残り1分を切ったあたりで痛恨のスタック。このロスが響き、1ラウンドからのタイムアップはあったものの、16周の時計には2秒ほど届きませんでした。

 結果、予選リザルトは 13位 、Bファイナルの3rdグリッドという悔しい結果に。残念ですが、こうなれば後はメイン優勝を目指すのみです。

 決勝はスタート後、序盤で2番手の選手がミスして後退。後は先頭を走るマシンが同じく自滅するのを待つだけ… と思いつつ追走していたのですが、これが3分、4分と経過してもその気配がありません。私も書いた程の余裕があったわけでは無く、かなりギリギリのメンタルで必死に追いすがっていたのですが、そこへ序盤に後退した2番手のマシンが再び迫ってきたから大変。完全に逃げの心境でペースアップした結果、残り1周あるかどうかのところで、3台の距離が肉薄するという、ギャラリーにとっては非常に面白いレース運びとなりました。最後はこのまま順位変わらずのフィニッシュとなりましたが、そうそう体験出来ない「負けて悔い無し」の展開で、満足度は非常に高かったです。


■レース経過:4WD■
 4WDの参加総数は41台。シェイクダウン間もない502Xは、その動きに少し不満の残る点はあるものの、絶対的な戦闘能力に問題があるというレベルでは無く、それなりにやれそうな感触はありつつ…の戦いでした。

 4WDについては、1ラウンド目をソツなくこなせたのが予選の全てだったと思います。転倒無し、軽微なミスのみで乗り切り、この時点での順位が 7位(41台)。2ラウンド目は私を含む大半の選手が落ちた路面グリップの影響を受け、タイムアップ出来たのはごくわずかのマシンに留まったようで、そのままの順位、Aファイナルで決勝を戦うことが出来ました。

 決勝は二駆と同じく、我慢強く走って上位を陥れようという魂胆でした。実際、スタート直後は混乱があり、一時は4~5位を走行していた時もあったように記憶しているのですが、体勢を立て直した後続を抑えるには、私のマシンはラップタイムが遅過ぎました。真後ろまで来て小突いてくるライバル達に最後まで抗することは出来ず、結局終盤には元の順位を下回るところまで後退。こちらは地力の低さがモロに出た形で、悔しいフィニッシュでした。



 今回のレースは西日本選手権の様相を呈しており、Aファイナリストとして福井、三重、九州の強豪選手が名を連ねる中、自分の実力を出し切った上での順位が見れたのは良かったです。私も彼らを刺激出来るような選手になるべく、今後さらに練習を重ねていきたいと思わずにはいられない、色々な意味でインパクトのあるイベントでした。



    

【特別企画】RCMx ARENA × もうんたいん。ロングインタビュー

2012-09-03 12:29:50 | RC Tips & Column

 遂にオープンした関西の本命サーキット、RC Maniax ARENA。大阪府内に位置する本格的なインドアコースであり、また歴史あるRC情報サイト、RC Maniax が母体となっていることから、その動向は全国区で見守られています。ラジコンを流行らせたい一心でブログを続けている私としては、日頃からお世話になっているオーナー、T2Kさん(写真向かって右)を何とかフォローしたいと思い、その結果として思いついたのが今回のインタビュー。オープン前である8月26日(日)、現地で最後の追い込みに忙しくされておられたお二人(写真左は森井店長)を申し訳なくも拘束し(笑)、その胸の内をお伺いしてきました。



【ふ~ぢぃ】
 ではまず、オープンに至る迄の流れを教えて下さい。
【T2K】
 サーキット候補地は数年前から探していました。インドアオンロードコースだったブレスアリーナさんが営業を終了されるとの話を聞いたので、地主さんに確認した所、貸して頂けるという事だったので、決断しました。決め手は、インドアサーキットとして営業出来る事、大阪府内であること、それと、最終的に予算との擦り合わせが上手くいったこと(笑)、ですね。

【ふ~ぢぃ】
 6年前のWebストア設立以来、長きに渡っての夢・目標であったと聞いています。オープンを迎えるに当たり、改めて今のお気持ちを。
【T2K】
 もう泣いてしまいそうなくらい嬉しいんですが、同時に身の引き締まる思いでもあります。末永くご愛顧頂けますよう、力の限り頑張っていきたいと思っています。

【ふ~ぢぃ】
 サーキットの将来について、どのようなビジョンをお持ちですか?
【T2K】
 もっと大きくできたらウレシイです。
【ふ~ぢぃ】
 ふふっ、なるほど。それはズバリ、最終的には全日本選手権が開催出来るくらいに… ということで宜しいですか?
【T2K】
 現状ではかなり難しいですが、将来的には視野に入れていきたいと思ってますよ。

【ふ~ぢぃ】
 関西圏の他のサーキットと何らかの連携を取ることはお考えですか?
【T2K】
 (関西地区)全日本1次予選の復活等も含め、関西の電動オフシーンが盛り上がるように、提携していければウレシイですね。
【ふ~ぢぃ】
 その辺りについては個人的にも期待しています。最終予選についても、本来なら毎年違うサーキットでやる方がフェアだと思うんですよ。影響力のあるT2Kさんにこそ、旗振りをやってもらいたいですね。


【ふ~ぢぃ】
 さて、店長の森井さんは、普段からラジコンを走らせている方ですか?
【T2K】
 彼はRCマガジンさん主催のレースイベント、“天下統一”でチャンピオンになったこともあるくらいのウデの持ち主ですよ!
【ふ~ぢぃ】
 おぉ~、なるほど。エキスパートってやつですね(笑)。と言うことは、店長へラジコンの質問はOK?
【森井店長】
 もちろん! バンバンしてください!!(笑)

【ふ~ぢぃ】
 営業時間はどんな感じになりそうですか。
【森井店長】
 平日14時~22時、土日祝10時~18時が基本です。土曜の夜は、延長営業が行われる可能性もありますね。定休日は火曜日です。

【ふ~ぢぃ】
 駐車場の台数は?
【森井店長】
 約20台と少なめですが、週末やイベント時には臨時駐車場(30台超規模)を借りる予定です。お願いさせて頂けるのであれば、可能な限り乗り合いでご来場頂ければ有り難いですね。

【ふ~ぢぃ】
 会員制ですか? ポイントなどヘビーユーザ優遇の仕組みはありますか?
【T2K】
 今のところはいずれも考えていませんが、将来的に導入する可能性はあります。

【ふ~ぢぃ】
 では、サーキット自慢の長所を教えて下さい。
【T2K】
 自慢は路面とコースレイアウト、スタッフのサポートですね。
【ふ~ぢぃ】
 サポートについては、森井店長のドライバーとしての腕前と、持ち前のエンターテイメントなお人柄をもってすれば怖いもの無しですね(笑)。一方のコースマネジメントについては、同じく関西にサーキットを所有されている方より、全面的なフォローを受けられているとお伺いしましたが?
【T2K】
 EPオフロードのエキスパートでもあり、倉庫裏サーキットのオーナーでもあり、優秀な大工でもあるとみぃ~さんに、色々と助けてもらっています。彼がいなければ、この計画の実現も、かなり難しかったと思いますよ。
【ふ~ぢぃ】
 そうだったんですね。やはりある程度勝手の分かる方に手伝って頂けると、安心感が違いますよね。

【ふ~ぢぃ】
 続きまして、サーキットの設備について教えて下さい。
【森井店長】
 ピットはゆったり40人、座って頂けます。椅子も折りたたみですが、用意致しました。エアコン完備ですので、季節を問わず快適にお過ごし頂けますよ。コンプレッサーも2台、確保しています。バンドボードについては昨今の事情を考慮し、必要なしと判断しました。2.4GHz帯以外の方がおられましたら、受付時に申請して下さい。ダブらないよう、スタッフの方で管理する予定です。

【ふ~ぢぃ】
 ビギナーへの配慮はありますか?
【森井店長】
 とりあえず営業を開始してみて、様子を見ながらになりますが、お客様に気持ちよく走っていただくのに必要であれば、ビギナータイムを設ける可能性はあります。

【ふ~ぢぃ】
 レース開催の予定は?
【T2K】
 もちろん、その予定はあります…が、私や森井店長が計測ソフトの使い方をマスターする迄、少々ご猶予を戴きたいな、と。

【ふ~ぢぃ】
ラップデータはオンライン確認可能ですか?
【T2K】
 MYLAPS プラクティスライブで確認出来るようにする予定です。
【ふ~ぢぃ】
 おぉ、それは嬉しい。では、無線LANの環境は整っていますか?
【森井店長】
 今のところ、お客さま向けに開放する無線LANのアクセスポイントを設ける予定はありません。ご不便をお掛けするやも知れませんが、悪しからずご了承を。


【ふ~ぢぃ】
 大事なポイント、マナーポリシーについて、現時点でお客さんに意識しておいて欲しい事項があれば教えて下さい。
【森井店長】
 お客様の皆さんが、お互い笑顔でRCを楽しんでもらえるよう頑張りますので、協力を頂ければ幸いです!
《注》
 詳しいマナーポリシーはコチラに記載があります。初めて訪れる前に、必ず一読しておきましょう。

【ふ~ぢぃ】
 併設ショップについて教えて下さい。
【T2K】
 とりあえず、必要最小限のラインナップからのスタートになりますが、お客様の意見を聞きながら、バギー、ドリフトとも、充実させて行く予定です。
【ふ~ぢぃ】
 あの、まさかとは思いますが… 代わりにWebストアが無くなったりはしませんよね?
【T2K】
 えっ!? 大丈夫、無くなりませんよ(笑)。今までと変わりなく、迅速お届けで営業させて頂きます。
【ふ~ぢぃ】
 それは良かったです。では、Webストアとサーキット併設ショップの連携は?
【T2K】
 もちろん、色々と考えて行く予定ですが、サーキットのオープン後、動向を見ながら、徐々にアイディアを実行して行くことになると思います。
【ふ~ぢぃ】
 Webストアが母体のサーキットだからこそ出来るサービスを期待しています。この辺で他のサーキットと差別化が図れれば良いですね。

【ふ~ぢぃ】
 谷田部アリーナのように、遠方からの来場で荷物のみを先に送る(預かってもらう)ことは出来ますか?
【森井店長】
 事前にご連絡を戴ければ、不可能ではありませんよ。ですが、やはりスペース的な余裕がありませんので、出来ればご遠慮頂きたいと言うのが正直なところですね。申し訳ないです。

【ふ~ぢぃ】
 それでは最後に、どちらかと言うと個人的なご質問を1つ…、T2Kさん、ズバリ“T2K”という呼び名の由来は?
【T2K】
 そこに来ましたか(笑)。今となっては分かりにくいんですが、私の下の名前が“たけし”なので、その頭文字を取って“T”。それに、この名前を考えた当時はCAT2000というマシンを使っていましたので、その“2000”を“2K”にして、後ろに繋げてみました。

【ふ~ぢぃ】
 とってもスッキリしました(笑)。以上、本日はお二人とも長々とお付き合い頂き、本当に有り難う御座いました。色々とご苦労される部分もあろうかとお察ししますが、関西オフロードシーンの屋台骨となるべく、今後益々のご活躍を期待しております。

【お二方】
 どうも有り難う御座いました。



 インタビュー中は現時点では出せない、いわゆるオフレコ的なお話も結構聞けたんですが、その中でも特に期待感を抱かざるを得ないものとして、Web STORE との連携には様々なプランを検討されていました。情報サイト、ECストア、そしてサーキットの運営までを一手に担うという有利性を活かし、エンドユーザである私達に対し、一歩進んだ利用の快適性を提案してくれることでしょう。

 RC Maniax ARENA、その進化はオープンと共に始まり、そして当分はその勢いを止めることもなく、電動RCカーシーン全体に価値ある一石を投じ続けてくれそうです。

《注》
 インタビュー中にあります情報は全て、オープン前のものです。最新の情報については本家情報ブログを閲覧、またはサーキットへ直接問い合わせる等、ご利用される方自身で確認を行って下さい。