某友人夫妻

(双方スコットランド出身)は

運動好き。


そして動物好き。


台所の冷蔵庫のドアにはいつも

『この犬の引き取り手を探しています』という

地元新聞紙の記事の切り抜きが貼られていて

いつか余裕ができたら、

こういう記事に載っている犬を

我が家に迎えて一緒に暮らしたいの」


この場合の『余裕』とは

時間的なものを意味します。


「私達、今、二人ともオフィスワーカーだから。

朝から夕方まで会社にいなくちゃいけないから。

それだと犬が可哀想ってちょっと思っちゃって」


会社の昼食休憩に一度家に帰るとか

会社のそばの『犬の保育所』的な場所に

昼の間の世話をお願いするとか

色々考えてはいるらしいのですが

「でも、もしもうちに来る犬が

すごい淋しがり屋だったり人見知りだったりしたら、

留守番をさせたり保育所に

預けたりするわけにはいかないなって考えちゃって。

そこで『やっぱり無理でした』って

犬を返すような真似だけはしたくないし。

あとね、犬が必要な運動を毎日

自分たちが与えられるかって不安もあるの。

私達は夫婦そろって運動好きだけど、

仕事が忙しい時とか、運動を

後回しにすることもあるじゃない?

でも犬のためには絶対にきっちりと毎日、

散歩の時間を確保したいし。

でも最近、仕事も本当に忙しくなっているし」


犬をどのように飼うのが

その犬にとって一番幸せなのか、は

諸説あるところだと思うのですが、

私はこの友人の(そして彼女の夫の)

こういう姿勢は非常に好きです。


真摯ですよね。


彼女は山歩きやランニングが趣味で、

だからこそそういう運動に付き合ってくれる

元気な犬が欲しいのだと思います。


でもそこで己の希望だけを優先しないで

「飼ったらどうにかなるさ」ではなく

「犬のためにこそすべての懸念に

事前の対策を講じておこう」

という、この一件回りくどい、しかし

真の犬好きにしか耐えられない我慢の道。


流石!


それでこそ流石の犬好きよ!


さて、そんな夫妻が先日とうとう

ペットを某『里親センター』から

引き取った、という情報が入りました。


「里親センターの人が家に来て、

何度か面談をして、それで

『この夫婦なら、その飼い方ならOK』ってなって

引き取りの許可が出たらしいですよ」

との夫(英国人)からの報告を受け

早速お祝いの電話を友人夫妻にかけた私。


「おめでとう!で、どんな犬なの?

私は案外君達には小型犬が似合う気もする、

小さいけど運動量が高いラッセルとかテリアとか。

でも最近ますます仕事が忙しいって話じゃない、

運動時間は結局どう確保することにしたの?」


私の質問に彼女は受話器の向こうで笑い

「Norizo、それは大丈夫なの、というかね、

私達、夫婦で話し合った結果、

犬じゃなくてを飼うことにしたの!」


・・・おい・・・


おい。


「ね・・・猫っ・・・でも君は犬好きでしょ!」


「犬も好きだけど猫も好きなの。

すごく可愛い猫よ?今度遊びに来て!」


彼らは今、

幸せの猫ライフを満喫しているそうです。


そして猫も幸せそうなのだそうです。


まあこれはめでたしめでたしの

ハッピーエンドなのだと思うことにいたします。


『里親センター』側の

「引き取らせればOK」ではない

「そちらに猫を引き渡せるか

面談と実地調査を

させてください」って姿勢も

私は悪くないと思います



そりゃ手間ですけど、

それを嫌がる飼い主候補も

いるでしょうけど、

でもそれは『よき理想』に基づいた

手続きだな、と思うわけです



・・・ところで3月31日中に

この記事をアップしたかったのに

私は夏時間の存在を忘れていたよ

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