過酷なる家探しの旅。

「悪い点が何一つ見当たらない」
とわが夫(英国人)に
言わせしめた『第4の家』に関して
「購入希望者はこの日までに
その意思を示してね」という
申し込み締切日が設定された!

ならば我々は購入希望の意志を
示すしかないであろう、と思われたその時!

「その前にもう一度
『第1の家』に挑戦したい!」
と夫が世迷いごと、もとい、
聞き捨てならない
言葉を口にしたのであった!

「大丈夫、僕には秘策があります」
と胸を張るその秘策とは!

昨日の記事の続きです)

さて、この第1の家というのは
以前もお話ししましたが
もうはっきり言ってしまうと『お屋敷』。
ほとんど『お城』。

由緒正しく格式高く、
しかもその上わが夫を迷わせる
アブノーマルさも兼ね備えた魅惑の物件。

何かしら、とりあえず色々と
『普通じゃない』んです、その佇まいと作りが。

隠し階段(注1:物のたとえ)とか一般家屋には
必要ないと思うんですけど、どうかしら。

自宅に地下牢があるってのも怖いな


※写真はイメージです

しかしそれだけに夫はこの家を
諦めきることができなかったらしく
「僕に十分な資金力があったら
間違いなくこの家を買うんですけど」

そう、そんなお屋敷であるだけに
お値段だって強気な設定。

「我々の手持ちの貯金をすべてつぎ込み、
君の愛する投資信託関連のお金も
すべて現金化し、その上で今後一生
夫婦そろって馬車馬のように働いても
ギリギリで無理な値段だと思うぞ、これは」

「そうなんですよね。しかも僕たち二人が
揃って外で悪鬼のごとく働く場合、
家には二人とも寝にしか帰らない、
みたいになっちゃいますよね。
それじゃあ『素敵な家』を
買う意味は半減しますよね」

「その通りだ。しかもこういう古い家は
日々手を入れないと朽ちていくわけだろう?
外でも内でも馬車馬状態というのは
まあしばらくは頑張れないこともないが、
でもたぶん予想以上にきついと思うぞ」

「ええ、この家は基本的に
『金食い』な作りですからね・・・
僕たちのどちらかが体を壊したりした場合
一気に立ちいかなく可能性はありますよね」

何だ夫よ、君、わかっているじゃないか!

「そこまで理解しているのならあえて尋ねよう、
それでもこの家を狙いに行く君のその
『秘策』というのはどういうものだ?」

「この家、僕の知っている限りでもここ2年間
ずっと売り家広告を出しているじゃないですか」

「うむ、そうだな」

「しかも半年前には希望売却価格を
25パーセントほど下げているじゃないですか」

つまり元々の希望売値が2億円だったとしたら
それが半年前に
1億5千万円に変更されているのです。
(注2:価格はイメージです)

「うん、でも我々の手元には
その減額価格を満たす資金がないわけで」

「そこで僕の秘策の出番です!
駄目で元々の精神で、その価格を
さらに下回る額での取引を
先方に持ちかけてみましょう!」

「・・・パードゥン?」

「いや、だから僕たちが余裕を持って
払いきれるであろう額をあちらに提示し
その代わり家のことは大事にします、
こちらで売っていただけませんか』
とお願いするわけです。どうですか!」

それは・・・

うまくいかない気がするな・・・

しかし己の奇策に寄っているわが夫に
私の懸念は伝わらないのであった。

王平だって馬謖のことは
止められなかったではありませぬか!

暴走する夫の
『グッド・アイディア』の結末は
明日に続く!


わが夫のチャームポイントは
その楽観主義

自分に言い聞かせる私に
「まあとりあえず、お疲れ」
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