家探しの旅、最終局面
(であることを当事者である私が
切実に希望する今日この頃)。

200軒以上の家を実際に見て
最終候補リストに残った4軒の家のうち
『1.買ったら破産するかもしれぬお屋敷』は
諸般の事情で候補を外れました。

夏の花


第2候補であった
『買っても住めないかもしれない廃屋』は
「これ、改修費用を考えると、
現在の販売希望額は高すぎるんですよね。
でも不動産屋さんと話した感じだと、
今の持ち主はちょっと自暴自棄気味になっていて、
売値を下げることに反発しているらしいんです。
もう少し待ってみるのが吉かと思います」

待っている間に売れてしまえば
それはそれ、仕方ない、ということで。

「何だ、もう少し君は粘るかと思ったんだが
案外あっさりこの家のことは諦めるんだな」

「いや・・・だって、君がこの家に関しては
ものすごく乗り気じゃない様子だったじゃないですか」

あら、そう?

いえね、家自体はそれは問題ないのよ?

でも家の中に『危険・立ち入り禁止』って看板を
3つも4つも出さなくちゃいけないスイートホームって
それは本当にスイートなのかしら、
という疑念はどうしても拭えないじゃない?

(こちらのお宅は母屋の屋根の一部が半壊しており、
また離れの屋根は全壊してすでにかなりの年月が
経過したらしく内部は素敵な遺跡状態でした)

「まあそう言ってもらえると気は楽になるな。
あの家を購入したらその後しばらく
我々はキャンピングカー生活だったわけだろ?
それも面白そうは面白そうだけど、
我々の引っ越しの本来の動機は
『今の家より広いところに住み替えたい
(だって家の中が本であふれかえっているから)』
だったわけで、それを考えると
新居がキャンピングカーってのは
本末転倒な気がするぜ」

「そういう君は例の君のお気に入りの
『住んだら強盗に押し入られるかもしれない家』
のことは諦められるんですか」

ああ、あれねえ・・・

いえ、その後何度か夕方、日が暮れてから
件の家の前を歩いてみたりもしたのですが
「あそこ、家の前に街灯もなく
夜は真っ暗だったじゃないか」

「僕はそこは気にならないんですけどね」

「まあ君は気にならないかもしれないけどさ、
最寄りのバス停が
ちょっと治安の悪いところにあって
そこからから家までの道が真っ暗って
冷静に考えると怖いかなって思うんだよね」

「それは正しい懸念ですね。
たとえば君の友人や家族が遊びに来ても
『適当に外をぶらついておいでよ』とは
実際言えない環境ですからね、あそこ」

そうなんですよね・・・

「というわけで残るは例の『第4の家』か」

「僕の立場としては『悪い点が一つもない』が
一番の魅力なんですけど、君にとっての
あの家の一番の魅力は何ですか」

「・・・犬と猫かな」

「・・・真面目に話し合おうって気が
君にはないんですか?」

失敬な!

私は真面目です!

というわけで、
真面目な犬猫の魅力については
待て、次回!


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