宴もたけなわとなってまいりました

リオデジャネイロ五輪。

 

本日これからいよいよ

シンクロナイズドスイミング女子チームの

フリー・ルーティンでございます!

 

(たぶん・・・そうですよね?)

 

(私の時差計算が間違っていたらどうしよう)

 

日本はすでにデュエットで銅メダル獲得、

チームのテクニカル・ルーティンでは

3位につける好発進でございます。

 

もうね、何が嬉しいってね、

今回の日本シンクロは観ていて楽しい!

 

胸が躍る!

 

鬼のようなコーチの元

地獄のような特訓を経て

これ以上ないほどに鍛え上げられた

美しい選手たちが

ハレの舞台で躍動することを

目撃できるこの喜び!

 

前回と前々回五輪の

日本チームには悲しいことに

この魅力が欠けていた、と

今回のパフォーマンスを見て

しみじみ感じてしまった私です。

 

チームのテクニカルの後半に

息継ぎなしに行われた荒業の数々、

BBCの解説者が

「・・・何なのコレ」と言葉を失い

「見ているだけで疲労してくる」

「てか私だったらもう死んでる」まで

惜しみない賛辞

(間違いなくあれは大賛辞)を送った

あの常軌を逸した振付け(褒め言葉)、

あんなものやらせようと考えついた

コーチもどうかしている

努力の末やりきっちゃった選手たちも

間違いなく普通ではない(大絶賛)、

でもね、この他の追随を許さない

素人目にもわかる物凄さ、

異常なまでのレベルの妙技を

世界の前に見せてやる!という覚悟の深さ、

これが私の愛するシンクロの、

シンクロ・ジャパンの、

チーム・井村の姿なのです!

 

お帰りなさい井村コーチ!

 

井村コーチに関してはいまだに

『中国に指導技術を売り渡した』みたいに

悪い印象を持つ方もいらっしゃるようですが、

それはね、アナタ、井村さんを

非難するのはお門違いなのよ。

 

私はシンクロ関係者ではないので

あくまで外部の素人として

見聞きした範囲での理解なんですが、

井村さんはあの時日本チームから

放逐されてしまったのよ。

 

『王者ロシアを真似するばかりでは

日本はメダルを獲得できない』と

『(世界の期待する)日本らしさ』を

全面に押し出したパフォーマンスを

井村コーチは時代錯誤なまでの

スパルタ指導により実現、

結果、シンクロが正式競技となった

1984年五輪から日本は常にメダルを取得。

 

ただそれでもロシアの圧倒的強さは変わらず。

 

日本シンクロは五輪においては

『最高で銀メダル』の立場から抜け出せなかった。

 

ここ(2004年アテネ五輪の後)で

「井村シンクロでは金は獲れない」

という声が一部から出始め、

これを受け井村さんは日本代表コーチを退任

・・・実際の有りようは『解任』に近かった、と

私などは記憶しております、

ファンの僻み目ですみません。

 

そして次の2008年北京五輪に向け

井村さんは中国チームのコーチに就任。

 

で、この決断を批判する方に

指摘しておきたいのは、

当時も今も井村さんは世界トップレベルの

指導技術の持ち主だったわけですよ。

 

中国以外からも代表チームの

コーチ就任要請は来ていたんですよ。

 

でもね、たとえばそこで井村さんが

欧州のチーム、たとえばスペイン・チームの

コーチを引き受けたとするでしょ?

 

そしてスペイン代表が北京で

メダルを獲得したとするでしょ?

 

その時日本国内の反井村派はどう反応するか、

彼らはきっとその時には

「あれは欧州チームだから勝てた」

「アジアのチームだったら勝てなかった」

「井村さんはアジア選手の育成法は忘れた」

「だから日本代表にはもう呼び戻せない」

くらいのことは言ったと思うんですよ。

 

あの時井村さんが『将来的には

日本代表のコーチに戻りたい』と

希望していることは皆が知っていた。

 

ならば井村さんとしては

堂々と結果を出し、その結果をもとに

胸を張って日本代表に復帰できる

実績を積まねばならなかった。

 

そうした考えに基づいての

止むに止まれぬ『中国チーム』の

選択であったと私は理解しているのです。

 

ご存知の通り北京五輪において

中国チームは大躍進

一方日本チームは・・・

私、シンクロ・ジャパンの演技を

見ているのが悲しくて、途中でテレビ画面から

目を逸らした記憶がありますよ。

 

それほどに彼女たちには

かつての精彩がなかった。

 

『井村シンクロでは金は獲れない』という意見は

当時それなりに説得力があったんですよ。

 

実際(言い方は悪いですけど)日本チームは

『銀どまり』状態が続いていましたし。

 

しかし北京で明らかになったのは

『井村シンクロでなければメダル圏内にも

入れない(チームの話、デュエットは銅メダル)』

という現実、しかしそれでも

井村コーチは呼び戻されなかった。

 

(北京の結果を受け日本側は井村さんに対し

『中国をこれ以上指導して欲しくはないけど

日本代表にも口を出してほしくない』みたいな

大変失礼なポストを打診した経緯もあった)

 

2012年ロンドン五輪、

井村コーチ率いる中国代表は

デュエットでもチームでもメダルを獲得、

一方日本はとうとうメダル圏から脱落。

 

上でも書きましたが井村コーチのあの

まったく今風ではない昭和的な

選手を厳しく叱咤する指導法、

あれを好まない人は

割と多く存在すると思います。

 

私もあんな風に

上から押さえつけられるように

物を言われるのは非常に嫌。

 

選手はきっと辛いと思う。

 

しかし自分が五輪でメダルを手にできる

潜在能力を備えた選手であった場合、

『理不尽なまでに厳しく憎たらしいが

指導に従えばきっとメダルを獲得できる』コーチと

『優しくて付き合いやすいが

指導の結果はたぶんメダル圏外』なコーチ、

どっちと4年間を付き合いたいか。

 

2014年に井村さんが

日本代表のコーチに復帰した時、

一番嬉しかったのはきっと

現役の選手たちだったのではないかと想像します。

 

まあその後はお約束通りの

地獄のような日々を経験したらしいですが。

 

でもその地獄を経ての極楽浄土の栄誉。

 

チームのテクニカル・ルーティーン、

日本代表の登場時、BBCの実況は

『かつての常勝国』と紹介しました。

 

採点競技においてイメージ・先入観は

よくも悪くも非常に重要。

 

今日のフリーを前に審査員たちは

『常勝国の復活』を

すでに意識していると思われます。

 

ここでメダルを獲得すれば4年後の東京で

日本代表は『常勝の伝統国』の肩書とともに

試合に臨むことができる。

 

さあ、皆でシンクロを応援しましょう!

 

 

 

・・・レスリングの吉田沙保里選手

銀メダルに衝撃を受けた人間は

私だけではないことと信じます

 

冷静に考えれば

銀メダルだって偉業であるのに

「えっ!吉田選手が銀?」

と世間が動転する、この事態こそが

彼女が桁外れに優れた

運動選手であることの証ではないかと

わかってはいるんです、

わかってはいるんですけど・・・

 

私は別に彼女の大ファンであるとか

レスリング観戦が大好きであるとか

そんなことは特にない人間だったのですが

昨晩は試合後の吉田選手の気持ちを考えると

もらい泣きせんばかりの心境になり

非常に寝つきがよろしくなかったです

 

しかし吉田選手は愛されていますよね

 

こんな心のねじくれた私までが

心底勝利を願っていたんですからね

 

それにしてもアスリートは皆美しい

 

皆様怪我もなく悔いもなく

リオデジャネイロで輝いてほしいものです

 

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