乳製品一般を

好物とするわが夫(英国人)。

 

職場には当然の如く牛乳を持ち込み

休憩室の冷蔵庫に常備している模様。

 

週末になるとその日までに

飲みきれなかった分の牛乳を

家に持って帰って自宅で消費。

 

春の陽気のせいでしょうか、

その牛乳が2週連続で

少し味が怪しくなっていたのはご愛嬌

・・・と言いたいところではありますが

「夫よ、この牛乳、苦みがあるぞ」

 

「賞味期限は明日までですから

まだ大丈夫なはずですよ」

 

「いや、でも舌を刺激する味だぞ」

 

「そうですか?僕は気になりませんけど」

 

持ち前のもったいない精神で

自分のカップに注がれたぶんの

牛乳は飲み干した私ですが

「・・・パックに残っている牛乳には

お別れを告げる時期だと思うのだが、どうか」

 

「そんな厳しい処分は必要ないと思います」

 

「・・・じゃあ残った分の始末は

君にお任せしていいか?」

 

「ええ、もちろん構いません」

 

夫は翌日の朝食で自分のシリアル皿に

例の怪しい牛乳をもりもりとかけていて

「・・・待て。待て待て待て。

いくらなんでもそれは危ない」

 

「大丈夫です、ちゃんと味見をしました。

多少素敵なエッジは効いていますが

(have a nice edge to it)、それだけです」

 

そ、それだけ?

 

「夫よ、君の意見はおかしい。

そもそも牛乳にエッジなど必要ない」

 

「君がそれを言いますか?

日本人なのにそういうことを言いますか?」

 

「あら、何、その言い方」

 

「牛乳にエッジが必要ないのなら

豆にもエッジなど必要ない、というのが

世界の大多数の人々の意見です。

そこにヌルヌル(slimy)という

空前絶後のエッジを効かせて

納豆なんて食べ物を生み出した日本の人に

牛乳のエッジについて

意見されるおぼえはありません」

 

「貴様、よくも我らの納豆にそんな暴言を!」

 

「ヌルヌルしていて許されるのは

英国社会においてはウナギと

××××(和食界の女王、納豆への

名誉棄損を避けるために伏字)

(夫め、よくも言いやがったな)くらいのものです。

何故わざわざ豆をヌルヌルさせるのか・・・

普通に茹でて食べるんでいいじゃないですか。

豆のヌルヌルというエッジに比べたら

この牛乳の味に存在するエッジなんて

あってなきがごときものです!」

 

朝食から7時間が経過、

夫の胃袋は

特に変調をきたしていない模様です。

 

これは夫が強いのか

それとも私が神経質すぎたのか。

 

とりあえず皆様も

牛乳の消費期限には

お気を付けくださいませ。

 

 

 

ここまで納豆を苦手とする夫が

「納豆、大好きです、美味しいです」と

結婚前の数年間にわたって

大嘘を吐き続けていたのは

今思えばすごいことであったのだな、と

ここは楽観的に解釈したい

 

ちなみに今、我が家の冷凍庫には

納豆が5パックあるの

 

個人的家宝として

大事に大事に食べているの

 

納豆を独占できる喜び

 

夫が納豆好きではなくてよかったです

 

・・・次回帰国の際は

『納豆菌』を買おうかなあ

 

 

 

 

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