1.03.2010

ノルウェーの森 HIDDEN/Skjult



新年早々は名作劇場で攻めようかと思っていたが、 多少お疲れモードなのか、 ホラーを先行させてしまった^ ^ 海外のホラー映画祭などでチョイ話題のノルウェー産ホラー。 本国でも美術などが評価されている模様。

村上春樹原作のあの 「ノルウェイの森」 がなぜか今頃映画化され、 今年12月に公開予定となっているが、 それとはまったく関係ない。 ややこしいエントリータイトルにしてしまったが、 いちおう本物のノルウェーの森で撮影されているわけなのでご了承を。

出だしからショックホラー的な懐かしい雰囲気の '脅かし' がいくつか飛び出して、 つかみはOKと思っていたら、 つかみだけだった^ ^ それ以降は心理的な要素の強いサスペンスホラーとなる。

幼少の頃、 虐待を受けて家を飛び出した少年。 森を抜けるとトイレ休憩中の少年と遭遇するが、 両親が乗っている停車中のクルマにトラックが突っ込む。 二人の少年の目の前で炎上するクルマ・・

20年ほどの歳月が流れ、 母の死を知らされた男は初めて故郷に帰る。 おぞましい母親が本当に死んでいるのか念入りに確かめる。 家を相続するが、 辛い思い出しかないのでガソリンをかけて燃やそうとする。 男はあの時の少年がどうなったのか、 いつも気になっていた。 追いかけてきた母に捉えられ、 自分の身代わりになったのではないかと。

男が帰省してから起きる行方不明事件。 犯人は母の死とともに解放された、 あの時の少年ではないかと男は考えた。 少年は滝に落ちて死んだとされていたが、 男は古い家の隠し部屋で、 そして森の中で、 赤いパーカーの男の影を見る。 最後に男は、 無残な姿となって成長した少年と再会するが、 警察のヘリコプターは崖の上に一人の男しか確認できなかった・・

正確な発音もわからないPål Øie監督だが、 ノルウェーでは中堅の監督なのだろう。 確かな演出に独特の感覚も滲ませる。 点いたり消えたりするライトの下でのシーンや、 ゆっくりとしたフォーカスの移動。 例えば男が画面前方にいて、 背後に女が現れるが、 すぐにフォーカスは女に移らずにピンボケの状態。 その後ゆっくり女にピントが合うが、 その数秒が妙に不気味。

主演はノルウェーのミック・ジャガーか。 ホテル受付のミステリアスなノルウェー美人が何なのかはイマイチよくわからなかったが、 幻想的な味わいには貢献しているのだろう。 全体に非常に微妙なポジションの作品、 何かのはずみで公開されるか、 DVDスルーか、 あるいは日本版が作られることは永遠にないかもしれないが、 とりあえず今年の初エントリーだ^ ^




HIDDEN/Skjult (2009ノルウェー) 日本公開未定 
監督 Pål Øie 
クリストファー・ジョナー セシール・A・モスリ カリン・パーク 

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