レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新「ミケーレの蒼き仮面」93-1

2014-07-23 08:41:15 | 小説

新「ミケーレの蒼き仮面」93-1



 すると、
 チュンメーが王の家来の方を見る。
 「あのー、暖かいのと冷たいのとどちらがよろしいですか?」
 ひとりの家来がびくびくしながら、
 ラーメンたちに声をかける。
 「僕は冷たいのがいい!」
 ウトーがずうずうしく言う。
 「俺もそうするか」
 ラーメンがそう言うと、
 アニーも頷く。
 「では、少々お待ちを。。」
 「あー、俺ね。
 深めの皿に入れてくれ」
 家来が何に飲み物を入れようと迷っているとラーメンがすぐそう言う。
 「鼻じゃ飲めないもんねえ?
 でも、皿で大丈夫なの」
 「ああ、コツがあるのさ?」
 「では」


 「わー、凄く冷たくておいしいねえ。 何のジュースかなあ?」
 ラーメンは皿に鼻を突けると、
 少しだけジュースを鼻で吸い込み口に持っていった。
 「うん。うめえ。
 これは飲んだことない味だなあ?」
 「どうだい。いけるだろ!
 あたし特製のフルーツジュース、
 王様たちお偉い人にはお出しできない見てくれの悪い捨てられた果物
を拾ってきて作ったんだけど味はいけるだろう」
 「贅沢な王というより、
 マヌケな王だな。
 見かけで判断しちゃーダメだ!
 さっきまでの料理は見かけは立派だが味がまったくなってねえ。
 それに比べて、
 えー、チュンメーだっけ、
 このおばちゃんの作るものは最高だ!
 いいか!
 王たるものは中身で判断しないといけねえんだ!
 それから、
 そこの樽オムツ野郎のように威張り散らしちゃいけねえ!」
 ラーメンが調子に乗って説教を始めた。
 「ははあ、有り難きお言葉。
 肝に銘じます」
 王はまた跪く。
 「でもさあ。
 ラーメンだって結構威張ってるけどなあ。
 本当に海王なの?」
 ウトーがからかうように言って、ラーメンの方を見た。

(続く)




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