レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

サクラナ外伝フォー「虹の妖精へのお返し」

2014-11-26 06:13:52 | 小説

サクラナ外伝フォー「虹の妖精へのお返し」


 すると、ユリカという例の少女は、
 「あー、そうだ。
 パパ、埋めちゃった涙石拾って来ないと。
拾ったら、お返しにあげるね」
とウメナに向かって言うと、
 例の土手の上に向かって走っていった。
 「ユリカ、場所わかるのかい?」
 「虹の妖精のおねえちゃんもついて来てくれてるから」
 その少女の父親が声をかけたときには
 ウメナが彼女の後を追って走っていた。

 そして、
 ウメナがユリカという少女を追い抜いて
土手の上を少し走るとしゃがみ込んだ。
 「やっぱり、わかるんだ」
 ユリカという少女もその後について、
二人でウメナがしゃがみこんだ辺りの地面にユリカの父親が埋めた涙石
を探し始めたのだった。


 例の土手の下では、
 タマキが、
 「あのー、
 本物を埋めてしまったんですか?」
と少し驚いたように訊くと、
 「ええ。
 あの子がその方がいいし、
また、見つかるからって言ったもんですから」
 父親はそれだけ言った後、
 「例の奥様、記憶戻っているといいですね」
と、
 ユリカという少女やウメナが探している涙石にはあまり興味がないのか、
サクラナの方の心配をした。

(続く)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。