レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

サクラナ外伝フォー「上機嫌と不機嫌」

2015-07-05 07:23:47 | 小説

サクラナ外伝フォー「上機嫌と不機嫌」



 「おー、ウメナ、サクラナさん帰ってきてるだすよ。
 部屋が酒臭いだすから飲んでたんだすなあ。
 僕はすぐには寝られなかっただすが、
 昨日あんなにお客さん来ただすから、
相当疲れていて、
プリン食べたらぐっすり眠ってしまっただすよ。
 だすが、本当によかっただす」
 「あほ、散歩行こう!」
 あおむは昨日の疲れで時間の割には熟睡したせいと
不安の種のひとつだったサクラナが帰っていたので、
 いつもと違い、ウメナより先に起きて、その部屋に言って、
上機嫌にそう話した。
 ウメナは昨日と同じで笑顔で、
 既に着替えて、あおむを起こしに行くのを待っていたような感じでそう言った。
 そして、二人はそのままサクラナに声をかけることもなく、
いつものように散歩にでかけた。

 他方、久しぶりに酒を飲んだせいか、胸焼けがしたので
いつもより少しだけ早く目覚めたサクラナが部屋から出てキッチンへ行って
水を一杯飲んだ後、
 あおむの部屋とウメナの部屋を覗いたが、
二人はいなくいつものように散歩にでかけたようだった。
 そして、自分の部屋に戻ると、上機嫌で鼻歌を唄いながらあおむとウメナが戻ってきた。
 そんな二人になんとなく腹立たしく思っていたが、
自分のことを心配して部屋を覗きに来るのではないかと思ったのか、
また、ベッドに戻ったのだった。
 が、
 既に帰宅を知っている二人がサクラナの部屋に行くはずはなく、
 あおむが上機嫌だったので、
 リビングで朝食を取りながら楽しそうに笑っていたところに、
 サクラナがリビングにやって来たので、
 ウメナがにこっと笑って悪気もなく、
 「寿司!」
と言ったのが、
 サクラナの勘に障ったのか、
 「二人とも、こんなときに寿司食べてたの!」
と怒鳴ると、不機嫌そうに洗面所に行ってしまったのだった。
 
 
(続く)
 
 



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