レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

「そして3人しかいなくなった?」571

2014-07-23 07:47:54 | 小説

「そして3人しかいなくなった?」571


 「やっぱり、
 あれはジョリーじゃない」
 「ああ、あんな笑顔じゃないからな」
 ジョンとマイケルは珍しく意見が一致したのか、
そっと囁き合うとそのまま黙って突っ立ていた。
 「男でしょ!
 かかってきなさいよ!」
 ジョリーにそっくりの美少女は二人を挑発するような言い方をしたが、
二人はそのまま彼女の方をじっと見たまま動かずにいた。
 「負けるのが嫌なわけ」
 さらに、その美少女は今度は呆れたような表情をして二人に向かって言ったが、
二人はただ黙ってその美少女をじっと見つめていた。
 その美少女はその後も挑発的な言葉を何度も吐いたが、
 何故か、自分の方から二人に迫ってくる様子はなかった。
 ジョンとマイケルも双方何かに気づいていたのか、
ただ、じっと黙ってその美少女を見ているだけで動くことはなかった。
 


 その頃、
 ビルの屋上で待っていたマルナ、ネネ、ジョリーは
あまりにも二人の戻りが遅いので不安になっていたが、
自分がそれを口にすることで他の二人を不安にさせる
と思い、口を開くことなくじっと我慢していたが、
 ネネがふと持っていた時計をそっと確認し、
移動までの時間が迫っていることに気づいたとき、
 つい、
 「早くしないとビルが移動しちゃう」
と口走ってしまったのだった。

(続く)




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