本日3回目の更新です。

月組『舞音ーMANON』『GOLDEN JAZZ』を観劇してまいりました。

まず『舞音ーMANON』。
本音で書きますので、
月組ファンのかたには気分を害する表現があるかも。
申し訳ないけど、正直に書かせていただきまする。

感想を一言でいうと「当惑」です。
しっとりとした大人の作品と言えないことはないけど、
恋愛が主軸なのだとしたら盛り上がりに欠ける。
独立運動に関してみると、
支配するフランス人が詳細に描かれていないので、
そこまで憎しみをたぎらせているのが理解できない。
恋愛も、独立運動も、と、欲張すぎちゃった感が否めません。
それと、こんなに歌が少なくてミュージカルと言って良いのかな?

『マノン・レスコー』を題材にしたというから、
舞音はもっと奔放な女性なのかと思ったのに、
途中から全く違う展開になり、当惑。
それにね場面場面で、
『琥珀色の雨に濡れて』『風と共に去りぬ』など
過去の作品をあれこれ思い出すことが多く、
そこにも当惑してしまうんです。

最大の当惑は、トップスター龍真咲演じるシャルルが
舞音に恋をしているように見えないっていうところです。
一目見ただけでガーン!!と恋に落ちて、
周囲が見えなくなり、軍隊からもドロップアウトして…
と、そこまでのめり込んでいるようにどうしても見えない。
それは私自身の感性の問題かもしれないけど、
ともかく一番大事な前提
「人生が狂うほど恋している」ふうに見えないので
最後まで感情移入ができないままに終わりました。
もっともっと舞音を悪女に仕立てれば、
シャルルが翻弄されるのも納得したのだろうけどねぇ。

それから大道具など、舞台のしつらえを見ると、
シンプルで綺麗で、心に残る場面はいくつもあったけど、
「これを宝塚大劇場でやらないとあかんかったのか?
せっかくの大劇場を生かしてないやん。
バウホールで良かったのでは?」と思ってしまいました。

どうやら私は植田景子先生の作品と相性が悪いらしく、
これまでの作品でも「うーむ」とうなってばかりいました。
今日もそうです。
宝塚歌劇女性演出家のフロンティアである
植田景子先生ご自身は尊敬しているのですが。
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『GOLDEN JAZZ』
好きなナンバーも多く、楽しめました。
ただ、私が一番好きなナンバー
「Chattanooga Choo Choo」は
つけられた日本語歌詞の語呂が悪すぎて、
本歌のノリが全然生かされておらず、
私としては大ブーイングでした。
歌ったカチャ(凪七瑠海)たちが
悪いというわけではありません。
念のため。

ところで私は今日、1階S席42番に座っていたのです。
つまり、通路から二人目です。
今回、客席下りがあって、その際、
出演者がポケットからサインを入れたコースターのようなものを
プレゼントする趣向だったんですね?!
私のお隣、41番に座っていた男性は憧花ゆりのさんからプレゼントされいて
思わず声に出して「うらやましい」と言ってしまいました。
今回の公演で1階S席通路横は最高ですよ。

印象に残った場面は何と言ってもアフリカの場面。
スティックを打ち鳴らし、踊る下級生たち。
それだけでも体が熱くなるような良い場面なのに、
そこにトップ娘役チャピ(愛希れいか)登場。
この場面、チャピの場面だったのか?!と驚愕しました。
とにかく組子を従えて、踊る、踊る、激しく踊る。
決して簡単ではないであろう振り付けを
これでもか、これでもかと踊りまくるチャピ。
なんと男前なトップ娘役であることか!
私は今日のチケット代は、
この場面のチャピに全額お支払いしたと断言します。
素晴らしい場面だった。
チャピだけではなく、出場者全員に割れんばかりの拍手を!

拍手といえば、「GOLDEN JAZZ」では
キャトルレーブで販売されているミニタンバリンを
客席でシャンシャン振って出演者と一緒に盛り上がりましょう、
という趣向がありました。
が、ミニタンバリンはすでに売り切れていて、
現在再発注中。
私は素手で手拍子をしておりました。
チェーッ。つまらないの。
しかし、ジャズの場合、
表拍で叩く人と裏拍で叩く人の統一がとれず、
結局、絶えず手拍子がパンパンなっている状態が起こりがちです。
これがもし、お客様全員にタンバリンが行き渡ったらどうなっちゃうのか、
考えただけで苦笑してしまいます。
歌いにくそう。
でも、たとえ手拍子が不揃いでも、
楽しかったことは間違いないです。

この公演でたまきち(珠城りょう)が二番手だとはっきりしました。
彼女は性格が真面目なのでしょうか。
二番手の間にもっともっと屈折した悪い役や、
びっくりするくらいファンキーな役を経験するなどして、
パーっと弾けてもらいたいです。
ビジュアルは申し分ないのですから。

凪七さんがお芝居では普通すぎて私はちょっと寂しかった。
『GOLDEN JAZZ』では、
美弥るりかちゃんと一緒に歌った
「Lover Come Back To Me」が秀逸でした。
二人のハモりが気持ち良かった。
私は凪七さんの歌声が好きなのよね。

朝美絢、暁千星はお芝居、ショー共によく目に飛び込んできます。
これからがますます楽しみ。
しかし暁くん、誰かに似ているとずーと思っていて、
最後にわかりました。
ジャニーズのNEWSのメンバー手越祐也くんだ!
そう思いません?

ロケット(ラインダンス)は連続足上げ37回。
お疲れ様です。

いつものようにプログラムを買わなかった私。
あれは誰?!とわからず悩んでいるのが
『GOLDEN JAZZ』のプロローグで、
舞台後方でバトンを披露している男役さん。
お見事でした。いったいどなた?
それから、アフリカの場面で最初に歌い始める、
下手側の男役さん。
いいお声でした。この方のお名前も教えていただけるとありがたいです。


【おまけ】
今日は修学旅行生が大勢来ていました。
終演後、駐車場のバスに乗り込む前に、
自動販売機で飲み物を買っている男子学生の横を通った時のこと。

一人の男子が叫びました。
「おおおおおお~!!!
 タカラヅカって、自動販売機まですごいのなっ!!」

え?そんなに驚くような「すごい」自動販売機なんて
ありましたっけ?
思わず立ち止まって男子学生の方を見てしまいました。

すると、叫んだ彼の周りの友人たちも
「え?何が(すごいの)?」と反応。

すると、くだんの男子学生がこう言いました。
「ほら。小銭までがキラッキラ!
 タカラヅカ、すげぇー!!」
自動販売機から出てきたお釣りの10円玉が
ピカピカだったのですよ。

そしたら彼の友人たちが
「いや、それは違うだろ」
「偶然だろ」
と突っ込んでいました。

決して盗み聞きしたわけではありません。
声が大きくてちょっと離れていても聞こえたんです。
私と同じように、彼らの会話に思わず笑ってしまったかた、
他にもたくさんいらっしゃると思います。

彼らにとって、宝塚は全てがキラキラしていた思い出になるのかな。
なんだか嬉しい。


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