本日2回目の更新です。

4月17日午後7時ごろ、ミッキーさんこと順みつきさんが
お亡くなりになりました。

私がストレッチを教わっている、元宝塚歌劇団 立ともみ先生と
ミッキーさんは同期生。
レッスンに伺った時の雑談でミッキーさんについて
お聞きする機会もありました。
ミッキーさんがいかに努力家だったかを、ともみ先生から伺って、
今まで以上にミッキーさんを尊敬することになったものです。
当時のブログに詳しく書いていますので、
よろしければお読みになってください。

ミッキーさん(元花組トップスター 順みつき)のこと@ともみ先生ストレッチレッスン
(旧・茶々吉24時 2015年4月14日)

私が宝塚歌劇を見始めた頃、ミッキーさんは月組におられました。
雪組に配属後、星組、月組、花組と、
全組経験された数少ないタカラジェンヌのお一人。
雪組時代は新人公演で
ジュンコさん(元雪組トップスター 汀夏子)の役を
演じることが多かったそうです。
生来の性格もあるでしょうけど、ジュンコさんから学ぶことも多かったのでしょう、
非常に情熱的な、泥臭く全力投球されるタイプのスターさんでした。

花組でトップスターになったミッキーさんですが、
単独トップ公演はサヨナラ公演のみ。
なんとなく理不尽なものを感じたものでした。

私は月組時代の、三男坊的存在だった頃のミッキーさんが一番印象に残っています。
当時の宝塚歌劇関連誌では
ショーちゃん(元月組トップスター 榛名由梨)、
ルミさん(元星組トップスター 瀬戸内美八)、
ミッキーさんを”三兄弟”と表現していたんです。
端正な長男・ショーちゃん、
憂愁の貴公子(実は明るく三枚目もできる)次男のルミさん、
上のお兄ちゃんの胸を借りて、舞台ではっちゃける三男 ミッキーさん。
学年の兼ね合いもあったのでしょうが、
ミッキーさんご自身も この立ち位置を楽しんでおられるように見えました。
全く異なった魅力を持つトップスター、二番手、三番手に、
演出家の先生方はいろいろな着想が湧いたのでしょうねぇ。
中でも柴田侑宏先生が三人に当て書きした『バレンシアの熱い花』は
宝塚の名作の一つとなり、今も再演されているのはご存知の通り。
私はいろいろなかたの再演を見ました。
それぞれ魅力はあったけれど、
この作品は初演には絶対に勝てないと思っています。
それは「昔は良かったのぅ」という繰り言とは違います。
だって、柴田先生がショーちゃん、ルミさん、ミッキーさん
それぞれに肉付けして創作した役ですよ?
ショーちゃんフェルナンド、ルミさんロドリーゴ、ミッキーさんラモンの
いわば着ぐるみを他の人が着ても、
やはりどこか違うものになってしまうのは当たり前のことだと思うんです。
(『バレンシア……』に限らず、
この時代の作品は完全当て書きなので、どうしてもそうなる)
 
特にミッキーさんの、荒削りな下町のあんちゃん、
心の中には熱い愛と哀しみを抱えているラモンは
素晴らしかった。

組み替えで花組に行ったころのミッキーさんについては、
正直なところ「しんどいやろうなぁ」と思って拝見していました。
それについては、龍真咲&明日海りおのW主演の時にツラツラ書いていますので、
よろしければお読みください。

どうなる?!月組!
(旧・茶々吉24時 2012年2月14日)

上の記事にも登場した朝日新聞社の記者 宇佐見正さんの別の記事で、
「どうして宝塚歌劇は学年順でないとだめなんでしょうか」
というミッキーさんの発言を読んだ記憶もあります。
やっぱりいろいろ辛かったと思うなぁ。
当時、宝塚歌劇は永遠に花月雪星の四組なんだと思い込んでいましたけど、
今になってみれば、ミッキーさんで宙組立ちあげても良かったんじゃないのかしら?
そうしたらルコさん(朝香じゅん)のトップもあり得たかもしれない……
などと、詮無いことを考えてしまいます。

とはいえ、ミッキーさんのサヨナラ公演『オペラトロピカル』を見た時、
心の底からミッキーさんは報われたなぁと感じました。
度肝を抜く斬新さ、熱くて、最初から最後まで息つく暇もないような
草野旦先生の名作。
ミッキーさんがいらっしゃったからこそ生まれた名作だと思います。

今日は私がパーソナリティを務めるエフエムあまがさきの番組
「昭和通二丁目ラジオ」木曜日で、急遽、
ミッキーさんの追悼コーナーをお送りしました。
諸所の事情で、わずか5分しか時間をとれない……
はずが、どうしても話に力が入って時間オーバー、
かといってミッキーさんの歌を途中で切りたくもない……
結局は次のコーナーが普段の半分の時間になってしまったことは
内緒にしておこう。
ミッキーさんを偲んでおかけしたのは
『オペラトロピカル』の主題歌「ある愛の伝説」。
番組中に「霧深きエルベのほとり」にリクエストをいただいたかた、
お応えできなくてごめんなさい。


いま、燃えたぎるような舞台のミッキーさんを思い出しています。
YouTubeにアップされている『オペラトロピカル』の映像を
ここにご紹介させていただきます。
アップ主さま、本当にありがとうございます!
「擦り切れるほど見たので、画質が良くない部分があります」
とおっしゃっていますが、これを今見られるだけで幸せです。


言わずもがなの一言をつけ加えますと、
「これ、プロローグですよ、フィナーレちゃいますよ」
のっけからこのテンション。
最後まで、あふれこぼれる熱量。
これこそがミッキーさんなの。
ぜひご覧ください。

ミッキーさん、どうぞ安らかにお眠りください。









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