本当の現実 | 仏光さんの心の相談室

本当の現実

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昨日は夜遅くまで仕事をしていました。家に帰ってきたのが10時前くらいになりました。たまにはこういう時もあります。それでも都会で働いている人より、まだ早い時間に仕事を終わっていると思います。ありがたい事に、ぐっすり一晩寝たら昨日の疲れなどありません。気持ちの良い朝です。昔東京で働いていた時、あちこちのビルは本当に夜遅くまで電気がついていました。大変だとは思いますが、ストレス状況の中で長時間仕事を毎日していれば、心身が病んでいくのは当たり前だと思います。

 

私は人生で一番何が大切かという事をそれぞれの人がよく考えるべきだと、自分の経験から思います。昔の私はそれこそ立身出世型の価値観で、収入や社会的地位や財産がその人の価値を決めると思い込んでいました。それはその時の私の頭の中の現実が、人間社会しか無かったからだと思います。人間社会があって、それが現実で、その周りに自然とか宇宙とかはあるのだけれども、人間社会でうまく行かないと自分の人生は大変だと思っていたのですね。

 

それは周りの人間もそうだから、自分もそうなのだと思い込んでいたのです。外資の社長をしていた頃は、人間社会が中心になった私の現実の中で生きていました。幸いな事に本社の敵対買収騒ぎの中で社長をクビになったお陰で仏道修行を始めて、今は本当の現実の中で生きることができていると思います。私たちを取り巻く本当の現実を多くの人は知ってはいるのですが、それを現実とは普段は感じていません。

 

だから自分の幸せが、自分が人間社会の中でどうであるかに依存してしまうのです。そうなると人間社会での自分の価値や人間関係などが自分にとって大きな問題となってくるのです。過労死になるまで死ぬほど働いたり、悩んだり、心配したりするようになります。

 

私は私の仏道修行のお陰で、私を取り巻いている本当の現実は何かが分かってきたように思います。たぶんお釈迦様も同じような本当の現実に2500年前に気付かれたのだと思います。この本当の現実に気付き、それを24時間、1分1秒実感できる中で毎日の生活が送れるようになると、殆どの悩みや不安は無くなっていきます。実際に私はそのようになって来たと思います。

 

ではその「本当の現実とは何か?」と言うと、私たちが「これぞ現実」と思っている地球の人間社会中心の世界が、本当はあるかないか位のケシ粒みたいなものだという事です。これが分かるのではなく実感できるようになると、何だかんだある人間社会でも悩みや不安を持つことなく、社会に対応しながら、心はすいすいと生きていけるようになります。それこそ何があってもまあ毎日が楽しくなりますね。

 

それは自分の趣味とか好きなことをやって楽しいと言うのとは次元の違う楽しさです。私は瞑想でこの本当の現実に気付けたと思います。その現実とは私たちが途方も無い大きさの宇宙というものの中で住んでいるという現実です。これを分かるのではなく、実感できるようになると全てが変わっていきます。私は人間社会に埋没しながら生きるのではなく、この途方も無い宇宙の中で生きている現実を実感できるようになってから悩みや不安は激減していきました。

 

だから周りの人間がどうこうとか、自分が人間社会の中でどうであるかなどということが、私の中では大きな問題にはならなくなったのです。増してや人に認められるとか認められないなどどうでも良くなります。そういう実際の現実の中で自分がしなければならない事を一生懸命するだけです。毎日自分の目の前に映るものだけが現実と思い込んでいると悩みや不安は増大しますが、実際の現実に気付くとあまり気にならなくなります。

 

実感はできないと思いますが、とりあえず人間の言葉で説明すると、私たちが住む現実は、宇宙の中の地球という星にあります。ここまでは誰でも知っています。そして「宇宙?そんなもの自分の生活とは関係ない」と思っている人が殆どです。でも説明を続けます。地球は太陽系に存在しています。その太陽系は銀河系に存在しています。銀河系の大きさは途方も無い大きさです。光のスピードは秒速30万キロです。これはめちゃくちゃ早いです。1秒で地球を7周半します。今のところ光より早いものは存在しない事になっています。その光のスピードでも銀河系の端から端まで行くのに10万年かかります。

 

宇宙にはそういう銀河が何千億個もあります。しかもそれぞれが猛烈なスピードで離れていっています。途方も無い広さです。これが本当の現実なのです。中村和尚から教えてもらった合掌瞑想を続けていくとこの現実に気付き、それが全ての価値観の元になります。全宇宙と考えると、地球などあるかないかの存在です。それがちゃんと頭の中で現実としてイメージできるようになります。その地球の上の人間が作っている社会など、あると言えばあるし、無いと言えば無いくらいのものです。そのあるか無いか位の毎日目の前に映る人間社会を全現実と思い込み、泣いたり笑ったりを死ぬまで続けているのが私たちです。

 

宇宙という本当の現実を実感できた上で、地球上の人間社会に住んでいるのと、目の前に映る人間社会が全現実と思い込んで生きているのとでは、毎日の実際の生活において本当に天と地の差があります。しかも宇宙に何千億ある銀河やガスや塵や私たちの体など原子でできているものは宇宙全体のたった5%未満だというのも現実です。後の95%は何なのか全く分かっていないのですね。今のところあとの25%を暗黒物質、70%を暗黒エネルギーと呼んでいます。何なのか分からないから暗黒なのです。それが今の科学です。

 

それを人間社会の多くの人は科学万能と思い込んで、科学的に証明できるもの以外は胡散臭いと思い込むようになっているのだからおめでたい話です。本当は95%以上分かっていないのに全部分かっていると思い込むのですね。そしてあるか無いか位の人間社会でああでもない。こうでもないとやっているのです。それで殆どの人は一生が終わります。

 

こういうことが知識として頭で分かっても何にもなりませんが、1分1秒現実として実感できるようになると如何にくだらない事で自分は悩んできたのだろうと心から思えるようになります。そして実際に悩んだり不安に思ったりすることが無くなっていくのですね。これはそういう心のトレーニングをしなければ生きている間に実感できる事はありませんが、正しいトレーニングを積むとそれが現実になります。

 

これが現実になると普通に心が平安になりますね。人それぞれに現実があるのですが、正しい仏道修行で得る現実は素晴らしいものだなと私は思っています。話を聞いて「フ~ン」と思っても、また次の瞬間から目の前に映る現実に引き戻される人が殆どだと思いますが、本当の現実とはそういうものだということを頭の片隅においておくのも良いかもしれませんね。

 

でも本当の現実に気付き、イメージではなく、その現実中で生きるのは楽しいもので幸せなものです。だから般若心経でも人間の五感で感じるものを「空」であると言っているのでしょうね。自分の五感に騙されない事です。そうすると人生の意味が全然違ったものになっていきます。そのための仏道修行ですね。言葉や観念ではなく、本当の現実に気付く事と、その現実の中でも実生活が大切なのです。私は多くの人にこれを実感してもらいたいと願っています。

 

合掌

 

仏光

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