さくら進学クリニック 『進学コラム』

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475.新しい「選抜・評価方法」からわかること

こんにちは、さくらです。


前回のトピックスでも書きましたが、平成30年度の「選抜・評価方法」が発表されました。
今回のコラムでは、この新しい「選抜・評価方法」からわかることをまとめたいと思います。


ここでは主に1〜4学区の1・2番手校(県千葉・県船橋東葛飾・千葉東・佐倉・薬園台・市千葉)について取りあげます。
すべての公立高校をチェックしたわけではありません、中位校や下位校では状況が違っているかもしれませんのでご注意ください。


教育委員会は、前期選抜では「調査書の評定」「学力検査の成績」「各校が行う検査結果」など合否判定に用いる資料を
原則としてすべて得点化、数値化し、それらを合計した総得点で選抜することにしたと言っていました。


その言葉どおり、「調査書の評定」「学力検査の成績」「各校が行う検査結果」はすべて得点化、数値化され
公表された各校の総得点は「学力検査の成績+調査書の得点+第2日の得点」を基本としたものでした。
(県千葉のように調査書の評定を得点化していない学校もありますが)
特に「調査書の得点」と「第2日の得点」が明確になったことで、受験生は何を対策すべきかはっきりしたでしょう。



「調査書の得点」では、「教科の学習の記録=内申点」と「それ以外の記録による加点」がより明確になっています。


船橋東葛飾・千葉東・佐倉では「アの数値を調査書の得点とする」と明示しています。
(県千葉を含めトップ5校といってよいでしょう)
アの数値とは「教科の学習の記録」です、つまりこの4校では「教科の学習の記録」以外は得点化しないということです。
(ただし、県船橋は「0.5を乗じた数値で」、千葉東は「0.4を乗じた数値で」評価するとなっています)
「総得点の満点の内訳」を見ても、調査書の得点について「加点」は書かれていません。


これは画期的な発表です。
トップ5校では「生徒会長でも」「部活で県1位でも」「英検2級を持っていても」加点はされないということです。
内申書で有利になりそうだという理由で、生徒会役員を引き受けたり、部活を頑張ったり、検定を受験したりしなくてよいのです。
特に3年になってからの英検対策などは「百害あって一利なし」とまでは言いませんが、賢いやり方とはいえないでしょう。
(あくまでもトップ5校を受験する場合の話です、得点化される高校もたくさんあります)


加点がある高校でも、上位校では加点される点数は多くありません。
薬園台  「特別活動の記録、部活動の記録、特記事項」 上限10点
市千葉  「出欠の記録」「特別活動の記録、部活動の記録、特記事項」 上限15点


ちなみに、前期選抜では定員を超えて合格者を出すことはできないので、
ボーダーライン上に複数並んだ場合には、点数化されない資料を参考に合否を決めることになります。
(「総合的に判定する際の参考にする」というあれです)
しかし実際には、ボーダーライン上に並んでしまうなんてことは滅多にないでしょう。



「第2日の検査」では、すべての高校で得点化し点数も明確にされています。
昨年度までは上位校では東葛飾を除き、第2日の検査は得点化しないような表現がなされていました。
得点化するのかしないのか非常に曖昧だっただけに、入試の透明性が増した感じがします。


上位校の第2日の配点は以下のようです。

県千葉  作文 5点
船橋  面接 10点
東葛飾  作文 60点
千葉東  作文 10点
佐倉    面接 30点
薬園台  面接 10点
市千葉  小論文 10点


東葛飾の60点、佐倉の30点は配点が大きいですが、それ以外は調査書の加点と同様に10点程度になっています。
それにしても、県千葉の作文5点はあまりにも少ない、頑張って書いても5点しかもらえないなら書く気も失せますね。
(1・2番手校以外では船橋東の面接3点というのもあります)
上位校では調査書や第2日の検査が明確に点数化されても、「学力検査の勝負」には変わりないということです。


調査書や第2日の得点で気をつけたいのは、学力検査と違い「最低が0点」ではないことが多いことです。
例えば、千葉東の作文は10点満点ですが、中身はA(10点)・B(8点)・C(6点)の3段階評価です。
最低でも6点はもらえますから、最高点と最低点の差はわずかに4点しかありません。
これでは実質4点満点と同じです。


千葉東志望の受験生は「10点も配点があるなら作文の練習もしないと」などと勘違いしないように。
実際には「C判定」=「評価者2名とも「問題あり」の評価」になることは少ないと思われるので、ほぼ2点満点といってもよいかもしれません。
作文の練習などするヒマがあったら、漢字練習でもしたほうがずっと合格に近づきます(学力検査での漢字の配点は18点です)。


東葛飾の作文も60点差がつくわけではありません。
評価方法は、2つの評価項目ごとに、a(優れている)、b(標準的である)、c(問題がある)の3段階で評価し、
aを15点、bを10点、cを5点として、2名の評価者の評価を合計して得点化します。


2項目×2名がオールaなら15×2×2=60点です、オールbなら10×2×2=40点、オールcでも5×2×2=20点です。
最高点と最低点の差は40点しかありません。
こちらも実際にはc判定は少なく、ほとんどの生徒はb中心の評価になっていると思われます。
(cが2つ以上あると審議の対象になってしまうくらいですから)
オールaとオールbは20点しか違わないので、実質的には20点満点といってよい状況ではないでしょうか。(あくまでも推察ですが)
それでも20点は大きいと感じるかもしれませんが、60点と20点では負担感が大きく違うでしょう。



ところで、これだけ明確に配点を公表したのですから、入試終了後の得点開示も明確に開示して欲しいものです。
今までどおりの「調査書のコピー」と「学力検査の得点」だけでは納得がいきません。
「調査書の加点による得点」や「第2日の得点」も開示してくれることを強く望みます。
(非開示部分での逆転があっては、入試の透明性が確保されたとはいえないでしょう)


上位校の学校ごとの特徴については、追い追い「さくら進学クリニック」の「県内上位校の入試状況」に追記したいと思います。



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