三越で「文化人・芸能人の多彩な美術展」が開催されておりますが、同級生の星「秋川雅史」君が仏像の彫刻を出展し20日にはトークショーをやるとのことで、迷わずぶっこんでまいりました。
まずは仏像をみてびっくりです。顔の表情や肌の質感まで精巧に表現され、素人の域をはるかに超えてまさにプロ並みなんです。
「あいつこんな趣味あったっけ？。そういえば高校時分、授業中に先生の話など無視してなにやらしょうもない遊び道具みたいなものを造ってた記憶もあるな」。
トークショーの時間が近づくと上品なおばさまたちがワラワラ集まってまいりました。私も負けじと椅子席のすぐ後ろに陣取ります。いよいよ秋川君の登場で一気に会場はヒートアップ。登壇するなり私を見つけてマイクで「お～日砂人」。こちらも「よっ久しぶり！」と返します。「愛媛に帰ると、どこかしこで同級生が来てくれるのでうれしいね」と言ってくれました。
なんで彫刻を始めたかというと、ドイツの彫刻が盛んな小さな町に行った時、鷲の彫刻を買って帰った。それを家に飾ってじっと見ていたら「これは俺でもできるんじゃないか？」と突然思った。普通にインターネットで検索して普通に彫刻の教室に通った。皆さん彫刻では何が一番難しいと思いますか？。わきの下など細かいとこもさることながら、実は全体の重心の取り方が一番難しい。いまこの作品は普通に立ってるように見えますけど、これがバランス悪く傾いていたらおかしいですよね。でもあんまり真っすぐ立ちすぎても臨場感が出ない。よく見て頂くと微妙に腰のあたりでくねりが入ってます。彫刻を始めると、今度は絵を見るようになりました。なぜかというと、立体の質感を平面の絵でどのように表しているのかという視点で見るようになった。さらに仏像を納める桐の箱に墨で作者の名前を書くのですが、あんまり下手だと笑われてもいけないので書道も習うようになった。本業の他に一つ没頭できる趣味を持つと、そこからまた新しい世界が広がって面白いですよ。皆さんにもぜひお勧めします。夢をもって生き生きと過ごしているといつまでも若さを保てますよ。今日は同級生があちらとあちらに来てますが、同じ年齢に見えますか。（笑）
しっかり客いじりにあったあと、これで終わらないのが秋川君のいいところ。来ている同級生に「こっちこっち」と目で合図して別室に集まります。マネージャー・スタイルリストさん・三越の人などを交えてしばし歓談。ちっとも偉ぶったところもなく昔のままのあいつでした。
一度うちの事務所に寄ってもらったのが約10年前。以降メールと電話のやり取りだけで久しぶりに会いましたが、同級生というのはいい刺激になりますね。多感な時代を一緒に過ごし、同じ早さで歳を重ねる。「あいつもこれだけ頑張ってるんだから、おれも来年はもっと生き生き頑張らないとってね！」。
（専務）
