三橋貴明診断士事務所。 お仕事のご依頼はこちらから 
Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」 連載中

「高校生でもわかる日本経済のすごさ」  発売中

「マスゴミ崩壊~さらばレガシーメディア~」  発売中

「経済ニュースの裏を読め!」 
 予約開始!

「三橋貴明の<ウラ読み>経済レポート」 

ご登録者数が早くも(出版社様の)目標数値を突破! ありがとうございます。
なお、本メルマガではセミナー、勉強会のご案内など、メルマガならではの情報発信をしていきます!

先日、生出演したSPA!生 第20回の動画 がアーカイブに載りました。

早くも再生回数7600!【大道無門 #197】ゲスト:三橋貴明(経済評論家・作家)


----------------



 おお・・・。Ameba側が政治ブログランキングで首位に3500ポイント(一週間に350人)差まで迫ってる・・・。
 Yahoo!の皆さま、ご協力に感謝申し上げます。 m(_ _)m
 最近、更新が早いですが、これはこの三日間、毎日、午前から外出の予定があったためです。明日からは普通に午前11:00前後の更新に戻ります。

【重要なお知らせ】
 何度か書きましたが、わたくしは土曜日に有楽町の「【草莽崛起】 11.14 日本解体阻止!! <第2弾> 守るぞ日本! 国民大行動 in 銀座」に出撃します。
http://www.ch-sakura.jp/topix/1290.html
 わたくしは「15時30分~17時30分 有楽町マリオン前にて 街頭宣伝」のところで登場致しますので、お間違えなきようお願い致します。午前の部には、おりませんのでご注意下さい。

 先日、ある人から以下の面白い質問を受けたので。

「国債を買っている個人は、償還期間が来れば政府に借金を返してもらうので、結局、我々の子孫が借金(=政府の負債)を返さなければならないのでは?」
 
 家計(個人)の国債保有シェアは5%程度なので、大勢には影響ないよ、という正論は置いておいて。この質問は「国債」について理解する上で、大変有用なので取り上げさせて頂きます。 
 例えば、あなたが1億円の十年国債を保有しており、その償還期限が来ました。どうしますか? という話です。
 政府に国債を償還してもらい、1億円を受け取りました。しかし、現金(キャッシュ)のまま持っていても、金利は産みません。それでは、定期預金にでも預けますか? 1億円を定期にして、金利は何%ですか? もちろん、その金利は国債よりも良いんですよね?
 え? 定期預金だと、国債よりも金利が下がる? それならば、なぜわざわざ国債を償還してもらったのですか? 受け取る金利を下げて、国家の負担を減らすためですか? これはまた、何と素晴らしい心がけでしょう。
 え? 国債は日本政府のデフォルトが怖いから、定期預金に乗り換えたですって! これはこれは・・・・。
 ところで、銀行には「ペイオフ」というものがあり、銀行が潰れた場合、貴方の定期預金1億円は、1000万円とその利子分しか戻ってこないことを知っていますか? 
 え? 国債にはペイオフはないのかって? 
 あるわけないじゃないですか。個人が購入した国債は、政府保証の元で「全額保証」されます。全額保証で、かつ金利が高い国債を償還してもらい、ペイオフがある銀行の定期預金にするなど、何と言いますか・・・・・・・・・・・・・・バカですか?

 日本人の多くは勘違いしていると言うか、そもそも理解していないのですが、お金とは「運用」されなければならないのです。銀行の手元に積み上がった我々の預金も、お金持ち(個人)の資産も同じです。
 現在の日本の問題は「運用先がない=過剰貯蓄」ということであり、政府の負債残高などではありません。
 国債の償還期間が来た際に、銀行の手元に政府からお金が戻ってきて、それをどうするのですか? 銀行の手元に政府の借金返済によるキャッシュが積み上がっても、金利は産みませんよ。しかし、銀行はそのお金(我々の預金)に対し、金利を支払わなければなりません。逆ザヤで倒産したいのですか?
 運用難に悩んでいる以上、個人にしても銀行にしても、国債の償還期間が来たらロールオーバー(繰り延べ)するに決まっています。なぜならば、そちらの方が資金運用上、有利だからです。政府が「国債を償還させて」と頼んでも、断ってくるでしょう。というか、わたくしが個人投資家であれば、断ります(ロールオーバーします)。何しろ、負債を返済(国債を償還)してもらったところで、運用先がないのですから。
 政府の負債を問題視する人たちは、↑この手の話を理解した上で、意見を述べているのでしょうか?(どうせ理解していないと分かっていて、書いています。)
 
 などという話を整理した、三橋貴明の「財政支出」及び「国債」に関する最終的な解説本「民主党政権で日本経済が危ない!本当の理由」 
http://www.amazon.co.jp/dp/4776205734/  11月18日にいよいよ発売開始です。(現在amazonで予約受付中!)


 さて、amazonと言えば、最近、amazonレビューに明らかに本を真面目に読んでいないアンチが出没し、無知を曝け出しながらレビューで★x1(なぜか、必ず1)を付けるので、その必死さに爆笑させて頂いております。(特に、「ジパング再来」「高校生でもわかる日本経済のすごさ」「マスゴミ崩壊」辺りが顕著です。)
 しかも、なぜか本の発売直後は出没せずに、あまり注目されなくなった頃を見計らって出没するのです。どれもこれもゴミみたいに中身のない批判(と言うか罵詈雑言)ばかりなので、とても真面目に相手をする気にはなれず、ただその姑息さを笑うだけなのですが。
 とは言え、この手の問題について正しい情報を提供するべきマスメディアまでもが、相変わらずこんな↓ゴミみたいな記事に紙面を使っているのでは、無理もないと思ってしまうのです。

国の借金は過去最高の864兆円! 赤ちゃんにも678万円!
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/091110/fnc0911102203030-n1.htm
 財務省は10日、国債や借入金などの国の債務残高(借金)が9月末時点で864兆5226億円になったと発表した。前回公表時の6月末から4兆2669億円増加し、過去最大を更新した。10月1日時点の人口で割ると、国民1人当たり約678万円の借金を背負っている計算になる。(後略)』

 何と言いますか、こういうゴミ記事を見ていると、新しい○○○○(参照「三橋貴明の陰謀」)を作るというのは、非常に価値があるように思えます。と言うか、産経は「経済が全く分かっていない」のですから、この手のゴミ記事を書いて国民をミスリードするのは、いい加減に止めて欲しいと思うのです。
 この手の記事は、書けば書くほど新聞社の信用を落としていきます。そして、信用を失った新聞社は、最終的には倒産するわけです。
 もちろん、政府の負債(国の借金)の記事を事実誤認の下で書いているのは、別に産経新聞に限りません。現在の新聞各社は、まるでカイジのブレイブ・メン・ロード(勇者たちの道)を、励ましあいながら歩いているようで、わたくしは安全な場所から、笑いながら見物させて頂いております。しかも、新聞各社が歩いているブレイブ・メン・ロードには、「ゴール」が見えません。 まあ、精々頑張ってください。

 と言いますか、今さらですが「国民が政府に貸しているお金」を人口で割り、「国民1人当たり約678万円の借金」と表現するなど、異様極まりないわけです。この手の記事を書く人たちは、知能指数が人並みにあるのでしょうか。また、日本語と四則演算が分かるのでしょうか。
 日本のマスメディアとは、実際、このレベル(日本語と四則演算が分からない)なのでしょう。最近、本気でそう思います。

 ところで、金融緩和をやめるのではないかと心配していたイギリスが、どうやらまともな判断を下したようです。

イングランド銀は今後1年間利上げしない-クラーク元英財務相
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=axqzCLIG_jBc
 英国の元財務相ケネス・クラーク氏は10日、イングランド銀行(英中銀)のキング総裁が今後1年以内に利上げを目指す可能性は低いとの見方を示した。 (後略)』

キング英中銀総裁:当局は資産買い取り継続について「予断持たず」
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=adc_KKS6dq9Y
 イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は11日、中銀による資産買い取りを継続するかどうかについて当局者らは「予断を持っていない」と発言し、景気刺激に向けた政策について数カ月内の引き揚げはないことを示唆した。 (中略)
 さらに、「英経済は長期にわたるバランスシート調整に直面している」とし、「数四半期で達成できることではない」との見解を示した。 』
 
 イングランド銀行のキング総裁の口から、「英経済は長期にわたるバランスシート調整に直面している」というフレーズが出たことは、大変喜ばしいことです。少なくともキング総裁は、イギリスが陥っている状況(バランスシート不況)を正しく認識しているということになります。
 問題は、このままイギリス当局が金融緩和と財政支出拡大を続けていけば(この二つはセットでなければなりません)、政権の基盤はどんどん弱くなってしまうということです。保守党にとって、労働党政権の財政赤字拡大は、絶好の「叩きネタ」になってしまうわけです。
 この辺りのことを書いたSPA!の月一連載、マネー得捜「財政拡大すれども踊らず。金融産業で財を成した英国経済が大ピンチ!」が掲載されたSPA!11月17日号は、書店やコンビニなどで絶賛発売中です!(一度、このフレーズを使ってみたかったのです。)
  
「赤ちゃんにも678万円!」などと事実誤認な煽りをする産経新聞について

「やっぱり同じ穴のムジナだなあ」と思ってしまった人は、

このリンクをクリックを。

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ


 新世紀のビッグブラザーへ ホームページ はこちらです。
 
新世紀のビッグブラザーへ blog一覧 はこちらです。
 
関連blogへのリンク一覧 はこちらです。

 兄弟ブログYahoo!版へ