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『国民経済は繋がっている①』三橋貴明 AJER2017.1.31(3)

https://youtu.be/KARKeRtEL4Q

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一般参加可能な講演会のお知らせ!
 3月11日「三橋貴明の日本経済が分かるための知識としてお金のことがよく分かるセミナー」(主催:ヒカルランド)
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 相変わらず講演のお仕事で全国を回り続けています。ちなみに、昨日は京都で、今日は倉吉です。

 講演で全国を歩いていると、特に地方において日に日に「人手不足」が深刻化しつつあるのが実感できます。

 人手不足の解消法は、「外国人労働者を~」ではなく、生産性向上です。生産者を増やす、のではなく、生産者一人当たりの生産量を増やすことで、人手不足に対応する必要があります。


 そうすることで、生産者の実質賃金は高まります

 GDP三面等価の原則により、生産=支出(需要)=所得なのです。


 本日は、特に人手不足が顕著になっている土木・建設、運送という二つの分野の「生産性向上のための第4次産業革命 」の記事をご紹介(一番、人手不足が深刻化しているのは介護ですが)。


ドローン測量の課題をクリア、座標を自動取得する対空標識
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1702/24/news039.html
 建設現場でドローンを使った3D測量が広がっている。効率よく測量が行えるメリットがあるが、現場の課題となっているのが対空標識の設置と測量に手間と時間がかかる点だ。テラドローンはこうした課題を解決するGPS内蔵の対空標識の販売を開始した。自動で位置情報を取得でき、置くだけでTS測量を省くことができる。価格も数万円と安価に設定した。
 ドローン測量事業を展開するテラドローンは、GPSモジュール内蔵の対空標識「AeroPoint」の販売を開始した。従来測量時に必須であった対空標識の測量が不要となり、現場での作業時間が大幅に短縮できるという。同時にAeroPointを活用した測量サービスも展開する。(後略)』


 現在、測量分野はとんでもない人手不足になっています。何しろ、有効求人倍率が5倍です。

 土木作業は、とにもかくにも測量をしないことには始まりません。これまでのドローン測量は、事前に人間がトータルステーション(距離と角度を同時に観測する装置)を使い、地上に対空標識を設置する必要がありました。


 空を飛ぶドローンが対空標識を撮影し、座標を特定していたのです。


 しかも、作業が進捗すると共に、トータルステーションで再測量し、対空標識を設置しなおさなければならないので、ものすごく手間でした。


 テラドローンが販売するAeroPointは、置くだけで自動でGPSにより座標を取得するため、いちいちトータルステーションを持ち出し、測量する必要がなくなります。

 AeroPointはオーストラリア製ですが、日本勢も負けてはいません


標定点の設置を不要に、ドローン測量をさらに効率化
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1702/09/news024.html
 「i-Construction」などの進展とともに建設現場での測量に活用されはじめているドローン。光学機器メーカーのトプコンはドローンを活用した空中写真測量を、標定点を設置せずに行えるシステムを開発した。標定点の設置が不要になることで、作業効率の向上に貢献できるという。
 光学機器メーカーのトプコン(東京都板橋区)は、測量機器を活用してドローンを自動追尾することで標定点(基準点)の設置を不要にし、空中写真測量の大幅な省力化を実現するシステムを開発したと発表した。(後略)』


 トプコンのシステムは、地上からドローンを自動追尾するトータルステーションです。トプコンのシステムを使えば、対空標識なしで三次元測量ができてしまいます。

 う~む。。。すごい。。。


 続いて、運送分野の生産性向上を目指す第4次産業革命


『トラックの隊列走行、新東名で公道実験 2018年1月から
http://response.jp/article/2017/02/22/291012.html
 政府の「未来投資会議」は、物流でのドライバー不足の解消に向けてトラックの隊列走行の公道実証を実施することを決めた。
 トラックの隊列走行は、先頭車両をドライバーが運転し、後続のトラックを電子的に連結して隊列を形成する。3台目以降も電子的に連結し、2台目以降の後続車両は自動走行システムを使って無人走行するもの。国土交通省や経済産業省、警察庁、民間などが協調して実現を目指す。
 物流業界は深刻なドライバー不足に陥っており、トラックの隊列による自動走行システムを活用することで、ドライバー不足の解消に結びつく。(後略)』


 豊田通商がシンガポールでトラックの隊列走行の実証実験に参加すると報じられていますが、日本が先行しそうです。

 一人のドライバーが、電子的に連結されたトラックを「隊列」として運転する、後続車両無人の隊列走行。つまりは、二台目以降は自動運転(事実上の)ということになります。

 政府のみならず、ヤマト運輸も豊通と組み、2022年に東京、名古屋、大阪間の一人のドライバーが複数トラックを運転する後続車両無人の隊列走行の実用化を計画しているとのことです。


 隊列走行を実現するためには、もちろん各種の規制を緩和しなければなりません。この種の規制緩和、「人手不足を補う生産性向上」を実現するための規制緩和には、もちろんわたくしは大賛成します。


 わたくしは、第4次産業革命 は「日本が牽引する」と繰り返していますが、理由は「人手不足という名の需要」が巨大になりつつあるためです。技術の進歩には、需要が不可欠です。


 そして、外国人労働者の受け入れは、日本の技術進歩を遅らせ、第4次産業革命を停滞させます。何しろ、
「苦労して新技術を導入しなくても、外国人を安く雇えば済むじゃないか」
 という話になってしまうためです。

 それでは、ダメなのです! 国民の実質賃金が上昇し、国民経済が安定的に成長するためには、「生産性向上」以外に方法がないのです。
 日本は決して、外国人労働者を受け入れてはならないのです。

「人手不足の解消は、外国人労働者ではなく生産性向上で!」に、ご賛同下さる方は、

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