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『デフレを深刻化させる竹中指標①』三橋貴明 AJER2017.6.27

https://youtu.be/EUoVu73TIEY
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 昨日は安来節で有名な安来市で講演があり、さぎの湯荘に泊まらせて頂きました!


【お庭が見事な、さぎの湯荘】


 さて、本日はもちろんこの話題。


自民2回生「財政黒字化撤回を」 規律派とさや当て 
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS05H3D_V00C17A7PP8000/
 財政政策をめぐる自民党内の議論が活発になってきた。当選2回の衆院議員グループは5日、2020年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化目標を取り下げるよう政府に提言した。一方、財政規律を重んじる野田毅税制調査会最高顧問らも勉強会をつくり賛同者の獲得に動く。消費増税の是非の判断も控え、さや当てが始まっている。
 提言は同党衆院の2回生約100人のうち28人の連名。呼びかけ人代表の安藤裕氏らが首相官邸で萩生田光一官房副長官に提言書を渡した。
 経済成長を優先するため、赤字を気にせず公共事業や教育分野の歳出を思いきって増やすよう求めた。19年10月に予定する10%への消費増税の凍結に加え、5%への減税検討も訴えた。家庭の教育費の負担を軽くするため、教育国債の創設も提案した。安藤氏は「今はデフレを脱却できるかどうかの分かれ道。財政出動が必要だ」と強調する。
 党内では吉田博美参院幹事長や西田昌司参院議員らのグループも4月、PB黒字化の撤回を求める提言を参院約100人の連名で政府に出した。財政再建より経済成長を重視する安倍晋三首相の援軍が増えている。(後略)』


 現在、わたくしは「財務省亡国論(仮)」の執筆が佳境に入っているのですが、とにもかくにもPB黒字化目標により、日本が壊れていっているのを痛切に感じています


 PB黒字化目標により、
「支出を増やすなれば、他の支出を削るか、増税」
 という方針が貫かれ、しかも日本は医療、年金、介護といった社会保障支出が高齢化で増えていくため、
社会保障支出を抑制し(現在は、三年で増加分を1.5兆円に圧縮)つつ、それでも増えた分、他の支出を削るか、増税
 というスタイルで予算編成が続いた結果、公共投資、防衛費、科学技術研究費、国立大学法人運営交付金といった、日本国の繁栄のために必須の予算にマイナス・シーリング(前年より予算を圧縮する、という意味)がかかり、ひたすら「小国化」していく日本の姿が、データで裏付けられてしまったのです。

 さらに、実質賃金が低下し、地方にインフラが整備されないため、東京一極集中が未だに継続。「実質賃金低下」「東京一極集中」により、少子化が進行。このままでは遠い将来ではありますが、「最終的に日本人消滅」という話になりかねません。


 加えて、介護報酬削減で介護分野が極端な人手不足に陥り、「移民受入」という愚かな道を選択し、日本は移民国家化しています


         



 プライマリーバランス黒字化目標は、日本国が抱えるほぼ全ての問題の「扇の要」なのです。



 政策的に言えば、現在の日本政府にとって扇の要は「骨太の方針(いい加減、この趣味が悪い呼称はやめるべきですが)」になります。扇の要たる骨太の方針に、PB黒字化目標が入っている限り、デフレ、国民貧困化、医療・介護サービスの供給能力の低下、インフラ後進国化、防災安全保障崩壊、科学技術小国化、少子化と人口減少、移民国家化といった諸問題を解決することはできません。

 というわけで、自民党の「日本の未来を考える勉強会」が、PB黒字化目標破棄、消費税増税凍結もしくは「減税」、公共事業拡大、教育国債導入など、現在の日本にとって不可欠な提言を官邸に提出しました。


 もっとも、とにもかくにもPB黒字化目標を破棄しない限り、消費増税凍結・減税、公共事業拡大、教育負担の提言は実現できません

 記事にもある通り、西田先生ら自民党の参院グループも、PB黒字化目標撤回の提言を提出済みです。

 この流れを強化しなければならないのですが、財務省は手下の「財政破綻の足音が聞こえる(←幻聴)」野田毅税制調査会最高顧問らを使い、反撃に出ています。


 以前も書きましたが、これが最後の機会かも知れません。政府のPB黒字化目標に異を唱える国会議員の方々を、応援して下さい


「PB黒字化目標という扇の要を破壊せよ!」ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

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