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『プライマリーバランス黒字化というという毒針(後篇)①』三橋貴明 AJER2017.7.25

https://youtu.be/5G_x11KDpKE
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 明日は7時からTOKYO MX「モーニングCROSS」に出演します。

http://s.mxtv.jp/morning_cross/

 


 阿蘇市にいます。

 昨年の熊本地震の爪痕は凄まじく、道路網が寸断され、あちこちで土木工事が行われています。鉄道(豊肥本線)は復旧しておらず、熊本方面の学校に向かう子供たちは、バスで肥後大津駅まで送り、電車に乗り換えて通学しています。


 熊本市方面と結ぶ道は、もはや県道23号菊池赤水線一本(しかも、かなりの山道)しかない状況になっており、常に渋滞状況です。


【熊本地震で2メートル以上も陥没した道路】


 それでも、住民の方々は元気に日常を過ごされており、人間のたくましさのようなものを感じさせられました


 ちなみに、阿蘇市は昭和48年に基本計画が策定された、熊本と大分を結ぶ九州横断新幹線のルートに含まれています。というわけで、講演において九州横断新幹線についてもお話ししたのですが、地元の人すら誰も同新幹線の基本計画についてご存じありませんでした。


 地元の土木建設業者さんから伺ったのですが、やはり今は復旧・復興の仕事があるものの、復興後が不安とのことです。


 阿蘇復興の一環として、九州横断新幹線の整備計画化も構想するべきではないかと思うのです。、長期の需要が見込まれるならば、地元の業者さんも安心して設備投資、人材投資を行い、失われた供給能力も回復に向かいます


              

 

 さて、九州の新幹線と言えば、話題の長崎新幹線(九州新幹線西九州ルート)。


長崎新幹線、フリーゲージトレイン断念 JR九州が表明
http://www.asahi.com/articles/ASK7T5CR6K7TTIPE035.html
 九州新幹線長崎ルート(長崎新幹線)への新型車両フリーゲージトレイン(FGT)導入について、JR九州は25日、「FGTによる運営は困難」として断念する意向を正式に表明した。現状では採算面で成り立たず、安全面でも懸念が残るという。FGTに代わり、博多―長崎間の全線でフル規格での整備を求める考えも示した。(後略)』


 JR九州が、長崎新幹線へのFGT導入を断念しました

 日本国民にとっては朗報、財務省にとっては悪夢でございましょう。FGTが実用化されてしまうと、我が国では二度とフル規格の新幹線は整備されないところでした。、


 JR九州がFGTを断念したのは、安全面の確証が採れないことに加え、車両関連費が2倍前後かかってしまうためとのことです。また、以前も書きましたが、FGTは速度が最大時速260kmしか出ないため、山陽新幹線への乗り入れをJR西日本が嫌がっているという事情もあります。

 政府には、佐賀県への財政支援とともに、長崎新幹線のフル規格整備を是非とも決断して欲しいと思います。フル規格の場合、博多-長崎間が55分。世界が変わります。
 
 九州といえば、九州北部が先日来の豪雨災害で大きな被害を受けました。無論、九州のみならず、秋田も「記録的な大雨」で川が氾濫。


 日本国に住んでいる限り、「次なる大規模自然災害」に備えなければ、国民は生きていくことができません。



 わたくしは恐らく、現在の日本で最も各地を回り「日本を見ている」一人だと思います。地方のインフラは、貧弱もいいところです。さらに、頻発する自然災害

 日本国は今こそ、交通インフラの整備を含めた「国土強靭化」の長期計画を立てるべきです。短期の需要拡大だけでは、土木・建設業は本気になって供給能力の拡大には乗り出せません。


 長期の安定的な需要が必要なのです。そして、我が国には交通インフラの整備、自然災害大国と、やらなければならない「事業」が目白押しです。


 とはいえ、プライマリーバランス黒字化目標がある限り、本格的なインフラ整備に乗り出すことはできません。改めて書きますが、PB黒字化目標は日本国の成長と繁栄を妨げる最凶最悪のボトルネックなのです。


「PB黒字化目標の破棄と、国土強靭化の推進を!」に、ご賛同下さる方は、

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