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『プライマリーバランス黒字化というという毒針(後篇)①』三橋貴明 AJER2017.7.25

https://youtu.be/5G_x11KDpKE
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 7月28日、北朝鮮は慈江道から弾道ミサイルを発射。ロフテッド軌道を描いたミサイルは高さ3500km、水平距離1000kmを飛行し、北海道積丹半島の西200km、日本の排他的経済水域(EEZ)に着弾しました。


 アメリカのUCS(憂慮する科学者同盟)で安全保障を担当する物理学者デビッド・ライト博士によると、今回の弾道ミサイルは通常軌道で1万km飛行可能な性能だったとのことです。すなわち、アメリカ西海岸に届きます。


 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、。ICMB試射後、アメリカ本土全域への攻撃が可能だと主張しました。北朝鮮の国営朝鮮中央通信は、7月29日、金委員長の発言として、
「われわれはICBMをいつどこででも発射できる能力と、米本土全域が射程内にあることを証明した」
 と、報じました。


 北朝鮮は、ミサイルを内陸部から、しかも夜に発射することで、アメリカに対する「奇襲能力」をアピールしたわけです。


 北朝鮮が狙っているのは、冷戦期の米ソ間で成立していた「相互確証破壊」なのでしょう。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を含み、予測不可能な箇所から攻撃可能なことを示すことを、自国の「盾」としようとしているのです。


 着々と攻撃能力の強化を進める北朝鮮に対し、日本政府は「国民を守る」ために、何をやっているのか


「国民の安全確保に万全を期する」(2017年3月6日、北朝鮮が四発のミサイルを同時発射した際の安倍総理のコメント)
「高度な警戒態勢を維持し、国民の安全確保に万全を期す」(5月14日、北朝鮮がミサイルを発射した際の安倍総理のコメント
「国民の安全の確保を第一に万全を期したい」(7月28日のミサイル発射を受けた安倍総理のコメント)


 万全を期す。


 とは、落ちや抜かりなどが無いように、完璧に備えることを意味します。一体全体、日本国が北朝鮮のミサイル攻撃から国民を守るために、落ちや抜けが無いように完璧に準備することなど、できるのでしょうか。


 できるはずがありません


 総理は「万全を期す」といった抽象論で誤魔化すのではなく、まずは、
「日本国は国民を守るために万全を期すことなどできない」
 という「事実」を国民に説明するべきだと思うのです。


                           


米空軍、朝鮮半島上空で爆撃機飛行 北朝鮮ミサイル発射受け
https://jp.reuters.com/article/northkorea-missiles-usaf-idJPKBN1AF052
 米空軍は30日、北朝鮮による28日のミサイル発射実験を受け、朝鮮半島上空でB1B戦略爆撃機2機を飛行させたことを明らかにした。
 空軍は声明で、B1B爆撃機の飛行が今月初めと28日の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」発射に対する直接的な対応であると明言した。
  声明によると、2機はグアムの米空軍基地から離陸し、日本と韓国の戦闘機と共同訓練を実施した。
   米太平洋空軍のテレンス・オーショネシー司令官は声明で「北朝鮮は地域の安定にとって引き続き最も差し迫った脅威だ」とし、「要請があれば、任意の場所とタイミングで迅速かつ壊滅能力のある圧倒的な力で対応する用意がある」と言明した。』


 トランプ大統領は、29日、自身のツイッターに、
「I am very disappointed in China.」
「they do NOTHING for us with North Korea, just talk. We will no longer allow this to continue. China could easily solve this problem!」
中国には大変失望している
「中国は我々のために、北朝鮮に対し何もしていない。語るだけだ。我々はもはやこの状況が続くことを許容できない。中国は簡単に問題を解決できるはずだ!」
 と、書き込みました。


 事態は切迫しています。


 安倍総理大臣には、早急に「日本国は国民を守るために万全を期すことなどできない」という事実を国民に説明し、敵基地反撃能力の保有など、具体的な「準備」を始めるべきです。


 皮肉な話ですが、我が国では「政府は万全を期せない」ことを認めることこそが、万全を期す対応へとつながるのです。


「政府は抽象論ではなく、具体的な行動を採れ!」に、ご賛同下さる方は、

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