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『毒針~プライマリーバランス黒字化①』三橋貴明 AJER2017.12.19
https://youtu.be/hIKxO1TZJAc
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ソーシャルレンディング最大手maneoの瀧本憲治氏との大人気コンテンツ「「高圧経済」が高度経済成長をもたらした! 資本主義の黄金時代②
」がリリースになりました。
本日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651
さて、第二次安倍政権が発足してから五年が経過しました。
当初は「2年で2%のインフレ率を達成する」と威勢よくコミットメントをしていた安倍政権&日本銀行ですが、現実には未達のまま五年が経過しました。
直近のインフレ率は、コアコアCPI、GDPデフレータ共に対前年比+0.1%。2%達成どころか、0%近辺から離れない有様になっています。
安倍政権がデフレ対策に失敗したのは当然で、何しろ金融政策で日銀当座預金を積み増しつつ、反対側で「緊縮財政」「構造改革」というデフレ化政策を推進したわけです。
『11月の消費者物価指数 11か月連続でプラス
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20171226/k10011271521000.html
先月の全国の消費者物価指数は、ガソリン価格の値上がりなどから、変動が大きい生鮮食品を除いた指数が、前の年の同じ月を0.9%上回り、11か月連続でプラスとなりました。
総務省の発表によりますと、モノやサービスの値動きを示す先月の全国の消費者物価指数は、天候による変動が大きい生鮮食品を除いて、おととしを100とした指数で100.7と、前の年の同じ月を0.9%上回って11か月連続でプラスとなりました。(後略)』
11月のコアCPI(生鮮食品を除く総合)は、対前年比+0.9%。もっとも、このCPIの上昇は「エネルギー価格(ガソリン価格)の上昇」によるものです。
我が国は原油を産出しません。というわけで、外国から輸入する原油価格が高まると、コアCPIもまた上昇するのです。
お分かりでしょうが、原油価格上昇でインフレ率がプラス化したところで、国民の可処分所得が減るだけで、むしろ「国民貧困化」してしまいます。
正しいデフレ脱却は、食料・エネルギー価格を除く消費者物価指数で見なければなりません。すなわち、コアコアCPIです。
コアコアCPIが上昇している場合、これは「国内の需要拡大」が物価上昇を引き起こしていると考えて構いません。
【日本のインフレ率の推移(対前年比%)】
http://mtdata.jp/data_58.html#CPINov11
図の通り、コアコアCPIは17年11月の数値で、対前年比+0.1%。要するに、需要増による物価上昇は起きていないのです。
需要とは、生産でもあります。需要増による物価上昇とは、生産者一人当たりの生産「量」の拡大と裏表の関係になります。すなわち、生産性の向上です。
コアコアCPIが0%前後に張り付いているとは、国内の需要、生産が増えていない。イコール、生産性の向上も起きていないという話です。
生産性の向上が起きていない状況で、「エネルギー価格」が高まり、コアCPIは上昇する。実質賃金が低迷するのも無理もありません。
結局のところ、中央銀行がどれだけ懸命にマネタリーベースを拡大しても、政府が緊縮財政を強行すれば、デフレ脱却は果たせない。それどころか、外国から輸入するエネルギー価格高騰で、下手にコアCPIが上昇してしまうと、国民はむしろ貧困化してしまう。
これが、過去五年間の安倍政権の社会実験の「結果」というわけです。
政府がPB黒字化目標を破棄し、消費税増税は最低でも凍結。財政拡大路線に転じない限り、我が国が、
「国民が豊かになる(実質賃金が上昇する)」
形でデフレ脱却する日は訪れないでしょう。
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